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茨城の自治ニュース

過去の自治関連ニューススクラップ

月間自治ニューススクラップ(茨城県内の出来事を中心に )
2024年03月


災害・対策(能登半島地震含む)

東日本大震災13年 20都道府県で工事未完了 2級河川の津波・高潮対策 (3.6 茨城)

 都道府県が管理する全国の2級河川で、2011年の東日本大震災後に24都道府県は遡上津波や高潮を防ぐ堤防改修などが必要だと判明したが、20都道府県で工事を終えていないことが5日、共同通信の調査で分かった。手付かずの県もあり、予算確保が大きな課題になっている。2級の遅れが浮き彫りになった。
 調査は1~2月に都道府県を対象に実施し。改修が必要な2級河川がある24都道府県は、大半が太平洋に面していた。海のない県や中国地方の県など21県は、改修を要する河川は現時点では確認できていないとしており、新潟は必要性の有無を含め調査中とした。計画した改修を終えたと答えたのは青森、宮城、大阪、和歌山の4府県。残りの20都道府県はほぼ終えていたり、未着工だったりと差があった。
 完了した県も含めて工事を進める上での課題を聞いたところ、19県が「予算の確保」など財政面を挙げた。未着工は5府県あり、このうち京都は「頻度が高い大雨対策のほうが優先度が高い」と説明した。また「漁業や観光利用との兼ね合いなど、改修内容を住民と協議しながら進めている」(静岡)と、関係地との合意形成に時間をかけているとする自治体もあった。
 国土交通省は11年の都道府県通達などで、河川津波の被害が想定される区域を抽出し、堤防と水門を基本として対策を進めるよう要請。大震災級の津波は避難なども組み合わせて減災を目指すよう求めた。

県内未完は日立1級河川

 本県の2級河川で遡上津波や高潮を防ぐ堤防改修が必要なのは8河川で、このうち工事が完了していないのは小石川(日立市)の1河川のみとなっている。県河川課によると、県が管理する2級河川で海に接続するのは計16河川。東日本大震災で津波遡上による越水被害があったのは、里根川(北茨城市)▽江戸上川(同)▽大北川(同)▽塩田川(同)▽関根川(高萩市)▽花貫川(同)▽小石川▽十王川(日立市)の8河川。うち7河川は堤防かさ上げ工事が完了している。
 残る小石川では工事が必要な320メートル区間のうち、4割超に当たる140メートル区間で高潮・波浪対策工事が終了した。同課は「遡上津波や高潮、波浪への備えは順調に進んでいる」としている。

東日本大震災13年 原発30キロ圏、土砂警戒 道路寸断109市町村 地理情報分析 (3.9 茨城)

 建設中を含む国内19原発の30キロ圏にある自治体のうち、本県を含む18道府県計109市町村で、地震など災害時の緊急輸送道路が土砂崩れなどにより寸断される恐れがあることが8日、分かった。30キロ圏に含まれる21道府県計138市町村の79%に当たり、原発事故時の避難に支障が出る恐れがある。東京電力福島第1原発事故から13年。国土交通省が公開している地理情報データを基に、道路が土砂災害警戒区域を横断しているかどうかを共同通信が分析した。
 1月の能登半島地震でも土砂災害が多数起き、北陸電力志賀原発(石川県)周辺の道路が通行できなくなった。各地の原発で再稼働が進む中、代替路の整備や、道路寸断も念頭に置いた避難計画、訓練の徹底が求められる。
 警戒区域は、がけの傾斜などに基づき、地震や豪雨で崖崩れや地滑りが起きるリスクのある場所を都道府県が指定する。避難経路を事前に定める必要がある原発30キ。圏を調べた結果、国道、県道など109市町村で延べ約500本の緊急輸送道路が警戒区域を通っていた。多くの原発が半島部の山がちな地形に近接するなど、立地が影響している。

県内11市町村41道路

 日本原子力発電東海第2原発(東海村白方)の30キロ圏にある県内14市町村のうち、那珂市、東海村、大子町を除く11市町で、地震など災害時の緊急輸送道路が土砂崩れなどで寸断される,恐れのあることが8日、共同通信の調査で分かった。該当した道路は、国道や県道など延べ41本だった。県内11市町のうち寸断の恐れがある緊急輸送道路が
 最も多いのは、日立市と常陸太田市で9本ずつ。日立市では6号など国道4本、日立有料道路(日立中央インター線)など県道4本と常磐自動車道だった。常陸太田市では461号など国道3本、日立山方線など県道5本、常磐道が該当した。
 次いで多かったのは、水戸市の8本。このほか高萩市とひたちなか市が各3本で、常陸大宮市、鉾田市、城里町が各2本。笠間市、茨城町、大洗町が1本ずつだった。

福祉避難所538万人不足 市区町村の7割で災害弱者ケア薄く (3.12 日本経済)

 災害時に支援が必要な高齢者が身を寄せる「福祉避難所」が全国で538万人分不足していることが日本経済新聞の調べで分かった。市区町村の74%で福祉避難所が足りない。自治体には施設確保の取り組み強化に加え、一般避難所の福祉機能を高める工夫が求められる。
 国は08年に「福祉避難所設置、運営に関するガイドライン」を策定し、高齢者施設や特別支援学校などバリアフリー化され、支援人材を確保しやすい施設を指定するよう市区町村に求めている。
 日経は、石川県以外の47都道府県からデータを得た。各市区町村は災害対策基本法に基づき、自立避難が困難な要介護者等を「避難行動要支援者」(要支援者)として登録しており自治体別の充足状況を調べた。
 46都道府県の福祉避難所は25,597カ所あり、受け入れ可能人数は94.4万人だった。要支援者が自宅避難を選ぶ場合などもあるが、46都道府県1722市区町村の73.7%で福祉避難所が足りず538.2万人が不足していた。(受け入れ可能人数を「不明」とした自治体は集計から除外)都道府県別のカバー率は広島県が最低の3.1%、福祉避難所がゼロの自治体も埼玉県三郷市など全国で61あった。
 福祉避難所の指定が遅れている背景の一つは、高齢者施設の人手不足だ。カバー率117.9%の高知県南国市は13年度から福祉避難所向けに車椅子やベットなどの購入費用を最大120万円補助する制度を導入。近隣の2市1町と協定を結び広域での施設確保も進める。
 福祉避難所が足りない現状では一般避難所の福祉機能の強化が重要になる。宮城県石巻市は体育館に看護師を配置し、間仕切りやベットを設けることで即席の「福祉避難所」として機能させた。

給食センター 防災拠点に 食料備蓄・炊き出し (3.29 日本農業)

 普段は学校給食を提供しつつ、大災害など非常時に備蓄する食料やLPガス、自家発電機を使って炊き出しも担う給食センターが全国に広がっている。避難所を兼ねた施設もあり、「食」を核に災害対応の迅速・効率化を図る狙い。
 日本農業新聞が国や全国の自治体などに取材したところ、災害対応を兼ねた給食センターは15年前に建設が始まり、現在少なくても11施設ある。
 兵庫県淡路市が2010年に完成させた「防災あんしんセンター」は1階で日々の給食と災害時の炊き出しを行い、2階で災害対応を指揮する。3000食の精米を備蓄、自家発電機やLPガスの貯蔵と供給設備が一体となった「災害対応バンク」も設置。
 県内では、北茨城市に「複合防災学校給食センター」が設置されている。

原発問題(東海第二原発関係も含む)

日立市 避難バス750台 東海第2原発事故備え広域避難計画案 (3.7 茨城)

 日立市は6日、日本原子力発電東海第2原発(東海村白方)の重大事故に備えた広域避難計画案を明らかにした。マイカーによる自力避難が難しい住民に必要なバスの台数は、事故時に即時避難する原発5キロ圏で最大延べ約100台、5~30キロ圏も含めた市全体では約750台と試算した。計画は今月下旬の防災会議で正式決定する。
 日立市は全域が30キロ圏内で、福島県の17市町村に避難する。 
 市人口は16万人余りで、規模は30キロ圏内で水戸市に次ぐ。同じ市内でも距離に応じて避難行動は異なり、5キロ圏内の約2万3500人がまず避難。5~30キロ圏の約14万4500人は屋内退避し、放射線量に応じて逃げる。
 移動手段は原則マイカーだが、市はアンケートの結果から、自力避難が難しくバスを利用する住民の割合を2割と想定。小学校などの一時集合場所から乗る計画で、必要台数は5キロ圏の坂下、久慈、大みか3地区で延べ約100台、30キロ圏の残る20地区で同650台と試算した。
 一方で、車両や運転手の確保の見通しは立っておらず、市は「単独では解決できない課題」として、国や県と協議を続ける。避難先の市町村は、おおむね小学校区単位の23地区ごとに割り当てた。住民はまず、いわき市や郡山市などの避難先市町村に原則1カ所ずつ設けられる「避難中継所」に向かい、ここで具体的な避難所の指定を受ける。
 計画では、海と山に挟まれて南北に細長い地形から、複合災害や渋滞に備えた避難ルートの確保も課題だった。
 このため市は高速道路を使う主要な避難経路とは別に、海側や山側の一般道を使う代替経路を23地区ごとに三つずつ、計約70ルート設定した。市役所本庁舎が使えなくなった場合の行政機能の移転先は、市内については市北部の十王支所、市外は避難先の福島県内の施設を想定する。小川春樹市長は「定期的に訓練を実施し、避難の実効性を高める。必要に応じて計画の修正や見直しにも取り組む」とした。

日立市長「実効性 1自治体では限界」 広域避難計画、県内七つめ (3.28 朝日)

 東海第二原発(茨城県東海村)の重大事故に備え、日立市は27日、防災会議を開き、検討してきた広域避難計画を策定した。原発30キロ圏内の自治体に策定が義務づけられており、県内で対象となる14市町村のうち7番目となる。ただ、複合災害への対応など課題は多く、小川春樹市長は「1自治体で実効性があるものにするのは限界がある」と述べた。
 市は全域が原発の30キロ圏内にあり、人口は約16万8千人。避難訓練やアンケートを通して計画を練ってきた。計画は基本的には自家用車での避難を想定しながら、全体の約2割の市民にはバスが必要と試算。全23地区で最大延べ750台が必要としている。この想定について小川市長は会議の後、「運転手が不足している状況で、はたして確保できるだろうか」と話し、手配を担う県と連携を深めていく考えを示した。
 原発事故と同時に他の災害が起こる複合災害については「道路の寸断で目的地まで行くことができるだろうか。もし家屋が倒れた時に屋内退避はどうすればいいのか」と疑問を呈し、課題が残ったままであることを認めた。再稼働については「慎重に判断する必要がある」と話した。
 また、この日の防災会議で、昨年9月の台風13号に伴う大雨による復旧基本計画も報告された。市が26日に策定した。計画の期間は2024年度から26年度で、被災した河川や道路は24年度中に、浸水した市庁舎は安全対策工事を含め26年度中の本格復旧を目指すという。

高温ガス炉 安全性実証 原子力機構 冷却試験に成功 (3.29 茨城)

 日本原子力研究開発機構は28日、大洗町にある高温工学試験研究炉(HTTR)で、運転中に冷却機能が喪失した状態を再現し、自然冷却によって原子炉を停止させる試験に成功したと発表した。試験は27日から継続していた。機構は安全性が実証できたとして、ガス炉の熱を使う水素製造の実現に向けて次の段階に進む。

茨城大が東海村に新センター、原子科学拠点として次世代炉研究も (3.29 朝日)

 茨城大学は、原子科学の先進的な研究を行い、高度専門人材を育てる「原子科学研究教育センター(RECAS)」を新設し、4月1日に東海村の東海サテライトキャンパスに開設する。学内で分散していた関連分野を集約し、次世代エネルギーに関連する技術開発を目指す。
 同大によると、RECASは、2008年に設立した「フロンティア応用原子科学研究センター(iFRC)」を組織改編してつくる。iFRCは中性子やX線活用による物質の開発や計測などを研究。東海村には東海第二原発のほか原子力関連の研究機関が多く立地しており、こうした機関と連携してきた。
 RECASでは、工学部や理学部に分散していた分野を集約し、「応用原子科学部門」「次世代革新炉部門」「放射線安全部門」の3部門を設ける。次世代原子炉「高温ガス炉」や核融合の研究、放射線の健康や生命への影響に関する研究を進めることになる。今後、防災や地域コミュニティーに関する部門を設けることも検討する。
 太田寛行学長は「革新的なエネルギー技術や産業のイノベーションにつながる原子科学の発展は極めて重要。持続可能なエネルギー社会の構築を目指す」とのコメントを出した。

地方制度・自治体論・地方自治一般

国際女性デイ2024 本県政治17位、行政29位 ジェンダー平等と隔たり (3.8 茨城)

 2024年の「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」で、本県は政治が0・195の17位、行政が0・262の29位だった。いずれも男女平等に隔たりがあり、引き続きジェンダー平等に課題が残った。
政治、行政、教育、経済の4分野のうち、政治では県議会の男女比が0・111の35位、市町村議会が0・17の15位。全体では前年の15位からやや後退した。
 行政は、県庁の職員採用(大卒程度)の男女比が35位、女性管理職(課長相当職以上)の割合は33位と低迷。県職員の育休取得率の男女格差は16位だった。
 県審議会委員(防災会議を除く)の男女比は前回と同じ6位となり、全体では前年の35位から上昇した。教育は0・614の18位で前年の11位から順位を下げた。四年制大学進学率の男女差は0・896の22位。女性校長の割合では小学校が15位、中学校が17位、高校が15位だった。
 経済は0・422で27位。女性社長の比率が前年の6位から3位に上昇した一方、役員・管理職の男女比は前回と同じ27位だった。フルタイムで働く男女比は45位、フルタイムで働く男女の賃金格差は44位だった。

町・村議会議員25%が、職業は農業 全国町村議長会調査 (3.15 日本農業)

 全国町村議会議長会は、町村の議員に関する調査結果を公表した。職業は農業が最も多く全議員のうち24.9%と4分の1を占めている。平均年齢は64.4歳で女性議員の割合は13.3%だった。農家が議員の担い手となっている実態や高齢男性中心の構成であり課題は浮彫になった。
 調査は昨年7月1日時点で743町と183村の議会が対象、町村議員数は10607人。
 1町村当たりの平均議員数は11.7人。職業別では、農業が2655人で最多。次いで議員専業が2580人、その他1396人、建設業658人だった。 
 農家の町村議員が多い都道府県は、北海道322人、長野県228人、福島県173人など。 
 町村議員全体の所属党派は、無所属が87%で、日本共産党が6.3%、公明党が3.9%、自民党2%。女性町村議員は1412人、女性議員が1人もいない町村は215。全町村議員の年代別では、60代36.4%、70代35.3%、80歳以上2.8%に対して20代0.3%、30代25%、最年少は25歳、最高齢は93歳だった。
 議員報酬の月額平均218,218円。在職年数は4年未満が最多(2739人、25.9%)だったが、40年以上も82人(0.8%)いた。在職年数の平均は10.4年で最長は56年だった。

つくば市 生成AIで政策提言 システム構築 市民の意見学習 (3.20 茨城)

 つくば市は市民の意見を生成人工知能(AI)に学習させ、政策提言につなげるシステムを構築した。国家戦略特区「スーパーシティ」の一環。市によると、国内で初めての取り組み。AIを活用して行政サービスを向上させることが狙いで、新年度、市役所での実装を目指す。
 市科学技術戦略課によると、内閣府のスーパーシティのデータ活用調査の一環として、市が民間企業と連携してシステムを試作した。生成AIが市の課題などを示し、新たな政策を提案する。提案を活用して職員が具体的な政策を検討し、行政サービスの満足度伺上につなげる。システムは2022年4月から1年間のつくば市議会の議事録をデータ化し、一般質問や答弁などを生成AIに読み込ませて構築した。
 今後は市民との意見交換会での意見や市長への便りなどを読み込ませ、市民の意見の分析を効率化させながら、政策への反映につなげる。
 システムは幅広い意見を「子育て・教育」「観光・文化・スポーツ」など計6テーマに分類。画面上でテーマを選ぶと、「保育所の問題」「学校整備・教育内容」などの課題が一覧となって把握できる。

県37施設、料金値上げ 教育6校も今秋、24年ぶり (3.22 茨城)

 県は県有37施設の利用料金を今秋にも一斉値上げする。対象は僧楽園(水戸市)やミュージアムパーク県自然博物館(坂東市)など広範囲にわたる。教育施設6校の授業料も2025年度に最大17・5%引き上げる方針。物価高騰を背景に維持管理費の上昇分を受益者負担として回収したい考え。県施設利用料の一斉値上げは24年ぶり。
 いずれも開会中の県議会定例会で条例改正を提案、可決を経て正式決定する。県によると、県施設の利用料金を一斉に引き上げるのは00年以来。
 教育施設では、IT短大▽産業技術専門学院▽農業大学校▽看護専門学校▽医療大学▽笠間陶芸大学校の6校で、年間授業料を2800~2万800円引き上げる。引き上げ率は0・7~17・5%。値上げは、物価高騰や光熱費などエネルギー格の上昇が主な要因。県財政課によると、自然博物館の光熱水費は18年度に約5200万円、19年度に4900万円だったものの、22年度は9200万円と大幅に上昇した。

ハラスメント根絶条例可決 水戸市議会、議員名公表も (3.22 朝日)

 全国各地で議員によるハラスメントが問題になるなか、水戸市議会は21日、市議によるハラスメントを根絶するための条例案を全会一致で可決した。行為を認定した場合、市議の氏名を公表することもできる。26日から施行する。
 市議や市職員など誰でも市議からハラスメント被害を受けた場合、条例を根拠に通報できる。条例によると、相談窓口は議長が務め、代表者会議を開催するか否か決める。代表者会議ではハラスメントがあったか事実関係を調査。弁護士など専門家の意見を求めることもできる。ハラスメントの行為が確認された議員に対しては議長が指導または注意、氏名公表といった措置を取る。
 一般財団法人地方自治研究機構によると、3月15日時点で全国の44自治体が議員によるハラスメント防止条例を制定している。
 本条例は、2023年秋から、議長を除く全会派の市議27人が出席する議会改革調査特別委員会で議論してきた。

予算・税・財政 

「平成大合併」痛み 先送りのツケ 自治体に迫る財政危機 国の優遇策終了で (3.11 日本経済)

 市町村の財政基盤強化を目指した「平成の大合併」を巡り「痛み先送り」のツケが顕在化している。重複する公共施設の見直しといったスリム化がされないまま国の優遇措置が終わり過剰な維持費などに耐えられず財政危機に直面する自治体が相次いでいる。慢性的な赤字は急速な行政サービスの縮小を迫り、しわ寄せは住民や地域の未来へと及ぶ。
〇「平成の大合併」は国が財政支援で後押しした
  合併算定替え 地方交付税を通常より多く取れる特例。期間は  
        合併から15年
  合併特例債  新しい町の整備に使える地方債。返済額の7割 
        を国が補填する。
〇市町村は支援で恩恵を受けたが事業や施設の整理に苦しんだ。
  メリット  国の支援が受けられた。
        広域的視点の施策展開ができた。
  デメリット 旧市町村時代の事業見直しや中止に苦労した。
        施設が重複し、ムダが生じた。
〇社会保障と施設など維持補修の経費は増加が続く。
〇合併で財政の自立度は上がったか、硬直性が増した。

まちづくり・都市計画 

茨城交通路線バス 来月から大幅減便 (3.2 朝日)

 茨城交通(本社・水戸市)は1日、県央・県北地域を運行する路線バスについて、大幅な減便を伴うダイヤ改定を4月1日に実施すると発表した。深刻な運転手不足が背景にある。減便幅は平日で総便数の8・5%になる。
 減便するのは、水戸市やひたちなか市、日立市、大子町など、12市町村の鉄道駅などを発着する路線。現在は平日で3326便を運行しているが、4月以降はここから282便(8・5%)減らす。土躍は1985便のうち245便(12・3%)、日・祝日は1863便のうち247便(13・3%)をそれぞれ減らす。1週あたりだと、2万473便から1902便(9・3%)減の1万8576便になる。
 減便の理由について、同社は「新型コロナ禍で勤務形態も変わり、乗客数の戻りが頭打ちになっていることに加え、コスト高や深刻な運転士不足に直面しており、苦渋の決断だった」と説明した。

日立市 運転手採用に支援金、1人30万円 (3.2 朝日 )

 運転手不足について自治体も対策を打ち出している。日立市は、市内の路線バスとタクシーの事業者が運転手を新規に採用した場合、条件に応じて一人につき30万円を事業者に支支給する制度を定めた。市内を走る路線バス2事業者とタクシー11事業者を対象に、社員として採用した運転手が、6カ月以上市内で勤務した場合に支給する。運転手採用のための広告費も、20万円を上限に補助する。
 いずれも、財源は全額、国の物価高騰対応の臨時交付金を活用する。

湊線30年にも新駅開業 国が認可 延伸の先行区間 (3.5 茨城)

 ひたちなか市は4日、第三セクターのひたちなか海浜鉄道湊線の延伸計画の変更が国に認められたと明らかにした。市と同センターは工事を2段階に分け、国営ひたち海浜公園の南口付近に先行して新駅を増設。2030年春の開業を目指す。全体事業費は126億円、うち先行区間は59億円。

坂東PA 来月23日開業 圏央道 休憩施設の不足改善 (3.14 茨城)

 東日本高速道路(ネクスコ東日本)は13日、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)内回りの坂東パーキングエリア(PA、坂東雨弓田)が4月23日正午に開業すると発表した。圏央道の県内区間で課題となっている休憩施設の不足の改善につなげる。PA隣接地では市が飲食店やヘリポートなどを整備する予定で、高速道と一般道の両方から利用できる「ハイウェイ・オアシス」として期待される。

公示地価 県内住宅地32年ぶり上昇 TX沿線から波及 (3.27 茨城)

 国土交通省が26日発表した公示地価(1月1日時点)で、県内の住宅地が前年から0・3%上がり、32年ぶりに上昇に転じた。商業地、工業地を合わせた全用途の平均も2年連続で上昇した。つくばエクスプレス(TX)沿線の大幅な地価上昇が周辺地域にも波及している。
 住宅地が前年の横ばいから上昇に転じたほか、商業地が0・2%増で2年連続上昇、工業地は1・5%増で3年連続上昇となった。全用途(林地除く)も0・3%伸びた。商業地と工業地、全用途の上昇率はいずれも前年より拡大した。
 前年から上昇したのは192地点。内訳は住宅地が144、商業地が33、工業地が15で、いずれも上昇地点は前年より増えた。市町村別では古河市が最多の22で、土浦市21、守谷市20、つくば市17、ひたちなか市15と続いた。
 住宅地では、土浦市が最多の17地点で上昇した。次いで、古河市と守谷市がともに15地点。水戸市は5地点で上昇し、住宅地で31年ぶりに上昇地点が見られた。
 地価の上昇率は、住宅地では、つくばみらい市のTXみらい平駅近くの地点が3年連続トップとなり、21位までを同市とつくば市、守谷市が占めた。商業地は1~3位がTX守谷駅前の地点。工業地は地価でも位だった守谷市緑2丁目だった。一方で地価下落率の大きかった地点は、住宅地が日立市、商業地が城里町、工業地がかすみがうら市だった。

県内の公示地価、TX沿線が続騰 守谷市で顕著 (3.27 朝日)

 国土交通省が26日に公表した公示地価(2024年1月1日時点)の茨城県内分では、つくばエクスプレス(TX)沿線での上昇傾向がより広範囲に及んでいることがあらわになった。TX沿線で東京都心へのアクセスの良さに加え、千葉県の工業団地にも近い守谷市などで著しい。
 県内住宅地の上昇率トップ20のうち11地点を守谷市が占めた。いずれもTX守谷駅から500メートル~2キロほどの圏内。ほぼ全てが駅まで徒歩圏で、東京都心へ通勤する人たちに人気がある。
 公示地価調査の県代表幹事を務めた不動産鑑定士の羽場睦夫さんによると、 近隣の坂東市、常総市などの自宅から車でTX守谷駅前まで来て駐車場に車を置き、東京都心へ。一方、同駅周辺に土地を持つ人にとっては、さらなる地価上昇後の土地利活用を見越して「とりあえず駐車場」という思惑も働く。東京都心のマンション価格高騰のあおりで、住環境が良好かつ比較的安価なTX沿線を中心に県内での住宅需要が高まってきた。
 県全体では、全用途の平均変動率が前年から2年連続で上昇。住宅地の平均変動率は32年ぶりに上昇に転じた。商業地は2年連続で上昇し、工業地は3年連続で上昇。ともに上昇率は前年から拡大している。
 一方で、県央地域の水戸市では、利便性の高い水戸駅周辺の再開発によるマンション需要などで地価の上昇傾向がみられる。JR常磐線での都心通勤者のほか、地元の人たちの「駅近」への引っ越しニーズもあるという。

地域経済 

日鉄の高炉廃止 80人が配置転換 県、鹿嶋市などに説明 (3.1 朝日)

 日本製鉄が東日本製鉄所の鹿島地区(鹿嶋市)に二つある高炉のうち1基を2024年度末に廃止することを受け、県は29日、事前に日鉄から説明を受けていた従業員の配置計画を地元首長らに伝えた。 
 鹿島地区の従業員約2900人のうち80人が配置転換になるという。この日の会議には、県の担当部のほか鹿嶋市、神栖市、労働局などが出席。鹿島臨海工業地帯の中核を担ってきた施設の縮小は、地域経済や雇用にどの程度の影響を与えるか注目される。鹿島地区は1968年に開所。総敷地面積は約1千万平方メートルで、自動車や家電向けの鋼板を中心に生産している。

22年市町村別農業産出額 宮崎・都城4年連続首位 (3.16 日本農業)

 農水省がまとめた2022年の農業産出額の市町村別ランキングで、宮崎県都城市が4年連続で全国1位となった。上位4自治体は前年と同じだが3位の鉾田市と4位の北海道別海町は順位が入れ替った。米や野菜の産地が順位をあげる一方、酪農産地が下げる傾向が見られた。

市町村別農業産出額ランキング(2022年)
  順位     市町村名      産出額(億円)  上位2品目
  1(1→) 宮崎県都城市      911     豚、肉用牛
  2(2→) 愛知県田原町      900     花き、野菜
  3(4↑) 茨城県鉾田市      656     野菜、芋類
  4(3↓) 北海道別海町      625     乳用牛、肉用牛
  5(6↑) 新潟市         535     米、野菜

県産の青果、20年連続1位 東京中央卸売市場の取扱高 (3.24 朝日)
 
 茨城県は、東京都中央卸売市場の2023年の統計データを集計した結果、県産青果物の取扱高が前年比31億円増の593億円で、20年連続で全国1位だったと発表した。同市場での青果物のシェアは全体の10・5%を占めている。
 集計は豊洲市場、大田市場など都内11市場を合計したもの。11市場全体の取扱高は5663億円。2位の千葉県は407億円、3位の北海道は359億円だった。茨城県産の取扱量は22万4千トンあり、3年連続の全国1位だった。
 主な県産青果物の取扱高では、ピーマン61・8億円(前年51・9億円)、ネギ49・2億円(同47・0億円)、レタス類41・8億円(同39・4億円)などと続いた。
 県東京渉外局によると、昨夏の暑さで青果物全般の単価が上がったうえ、市場の取扱数量が減った中で茨城産は前年並みの数量を保てたという。担当者は「県産品が首都圏の食を支える重要な位置を占めている。県として『もうかる農業』を掲げており、今後もブランド化により単価を高めるなどして農業者の所得を上げていきたい」と話した。

医療・福祉・社会保障・教育 

赤字訪問介護事業所 約4割 厚労省調査で判明 報酬減で閉鎖・倒産も (3.5 しんぶん赤旗)

 政府・厚生労働省は来年度の介護報酬改定で、訪問介護事業所が他の介護サービスより高い利益をあげているとの同省調査を根拠に訪問介護の基本報酬を2~3%引き下げる予定です。ところが同じ調査で訪問介護事業所の36・7%が「赤字」状態であることが分かりました。全国の約1万2600事業所にあたります。引き下げが実施されればこれらが閉鎖・倒産に追い込まれる可能性もあり、「在宅介護の崩壊」が現実になりかねません。
 政府が基本報酬引き下げの根拠としているのが同省の「2023年度介護事業経営実態調査」です。訪間介護は3105事業所を対象に調査、1311事業所が有効回答しています。厚労省は全介護サービス平均の収支差率(利益率)が2・4%なのに比べ、訪問介護の平均収支差率は7・8%と高いことを引き下げの理由にしていました。
 ところが本紙が厚労省から入手した同調査結果資料によると、収支差率が「0%未満」の訪問介護事業所が36・7%(481事業所)を占めることが分かりました。
 この比率からすると、約3万4400カ所(2022年4月)の訪問介護事業所のうち赤字は1万2600カ所以上に上ります。また収支差率は、すべての値を小さい方から順に並べた真ん中にあたる「中央値」では4・2%だったことも厚労省資料で分かりました。
 「平均値」の7・8%と大きな乖離があります。訪問回数が月400回以下は収支差率が1%台ですが、同「2001回以上」は13%台と10倍以上の開きがあります。ヘルパーの移動時間がほとんどない集合住宅併設型や、都市部の大手事業所が「平均値」を引き上げています。 

高校生定期代に補助 つくば市、遠距離通学に3万円 (3.13 朝日)

 つくば市から遠距離通学をしている高校生の定期代が、新年度から割安になる。通学時に利用する定期代について、市から3万円の補助を受けられる仕組み。市が新規事業として2024年度の当初予算案に1億6152万円を計上した。
 市によると、市内在住の高校生は約6千人で、増加傾向にある。 
 一方で、市内にある県立高校は4校、私立高校は2校にとどまる。
 市外の高校に通っている生徒も多いことから、今回の制度を導入することになった。補助の対象は、鉄道や路線バス、スクールバス、コミュニテイバスで通学する市内在住の高校生の内、年間の定期代が10万円以上かかっている人だ。市は全体の8割ほどに当たる約5千人分の支給を想定しており、それぞれに年間3万円を負担することにしている。公共交通機関を利用せず、自転車などで遠距離通学している高校生にも年間1万円を支給する。要件は片道6~10キロ以上の距離で検討中。
 今年の夏ごろに補助の申請を受け付ける予定。
 市の24年度当初予算案では、つくばエクスプレス(TX)沿線にある中根・金田台地区の小学校建設費(20億5446万円)や谷田部小学校の増築設計費(5281万円)といった学校整備関連の事業も盛り込まれている。

同性婚否認は違憲 札幌高裁判決 二審で初判断(3.15 しんぶん赤旗)

 北海道の3組のカップルが戸籍上の同性同士の結婚を認めない現行制度は憲法に違反しているとして国を訴えた「結婚の自由をすべての人に」訴訟で14日、札幌高裁は、現行制度について「法の下の平等」を定めた憲法14条、婚姻の自由を保障した同24条1項と2項に反するとの判決を出しました。国への損害賠償請求は棄却しました。
 一連の訴訟で、24条違反とした判決は初めて。全国5カ所のうち、最初の控訴審判決だけに、注目されます。
 斎藤清文裁判長は、24条1項は「異性間の婚姻のみならず、同性間の婚姻についても、異性間の場合と同程度に保障していると考えるのが相当」と指摘。現行制度が同性愛者の婚姻を認めないことは「国会の立法裁量の範囲を超えており、憲法24条に違反する」としました。14条に関して、性的指向と婚姻の自由は「重要な法的利益」であるのに、同性愛者は、異性婚と同じさまざまな制度上の保障を受けられず、著しい不利益を受けていると批判。「現時点において、合理的根拠を欠くものであって、差別的取扱い」だとしました。

茨城大 原子科学の新組織 先進的研究と人材育成へ 東海に拠点 (3.23 茨城)

 茨城大は22日、エネルギー技術の専門的な研究や学生の育成などを行う新組織「原子科学研究教育センター」を4月1日に開設すると発表した。東海サテライトキャンパス(東海村白方)に拠点を設け、エネルギー技術や原子、物質、生命科学を融合的に推進する「原子科学」の先進的な研究と高度専門人材の育成を目指す。
 新たなセンターは、茨城大が2008年に設立したフロンティア応用原子科学研究センター(iFRC)を発展させる形で開設し、主に3部門で構成する。「応用原子科学部門」は同大が推進する量子線科学の研究を主眼として、新素材を開発。「次世代革新炉部門」は高温ガス炉や核融合といった次世代型の原子炉研究を進める。「放射線安全部門」では放射線の健康への影響を調べ、解明技術の向上に取り組む。
 理系と文系を融合させる発想により、行政や地域住民をつなぐ部署「社会/地域課題共考解決室」も設置する。エネルギーに関する・地域のニーズや課題を把握し、理系部門の研究に生かす取り組みを進め、将来的には原子力防災部門の立ち上げを視野に入れる。 
 原子科学分野を支える研究者の育成を目指し、理学部と工学部、大学院理工学研究科を対象とする教育プログラムを整備する。センター長には岩佐和晃フロンティア応用原子科学研究センター教授が就く。
 iFRCや理学部、工学部の教員20人と研究支援高度専門職2人が所属する。茨城大は日本原子力研究開発機構(JAEA)、高エネルギー加速器研究機構(KEK)、大強度陽子加速器施設「J―PARC」などと連携協定を結び、各施設と協力して研究できる強みがある。大学院理工学研究科には国内唯一の「量子線科学専攻」を16年に設置。 
 17年には同キャンパスを整備し、近隣の原子力科学研究施設の研究現場で経験を積んできた。

食品購入へのアクセス困難者 高齢者の4人に1人 (3.25 日本農業)

 日本に住む高齢者の4人に1人が「食品アクセス困難者」(自宅から食料品店まで500m以上離れ、自動車利用が難しい65歳以上)。農水省農林水産政策研究所が2020年国勢調査など最新の各種統計から推進したところ、そんな実態が浮かび上がった。05年に始まった困難者推計は最多を更新し続け今回も過去最悪となった。中山間地域だけでなく大都市圏でも増えており、食料安全保障環境は悪化の一途をたどっている。
 65歳以上の困難者は、同世代人口の26%に当たる904万3000人と初めて900万を突破した。うち75歳以上は565万8千人と6割以上となり、同世代人口の31%を占めた。
 都道府県別で見ると、人数が最も多いのが神奈川の60.8万人、大阪53.5万人、愛知50万人など。割合の高い順では長崎の41%、青森37.1%、鹿児島34%の順。32府県が15年比で増えた一方、北海道、新潟、石川、東京、沖縄など15道府県は減少した。 同じ都道府県内でも都心部は減少傾向を示したのに対し、周辺地域では増加するなど「域内格差」の分布もわかった。困難者問題を巡っては今月関係省庁が連絡会議を開き対応を協議する。

医療提供圏3区分新設 県医療審 広域連携や集約 (3.26 茨城)

 県医療審議会は25日、県内を3区分する「医療提供圏域」の新設を含む第8次県保健医療計画案(2024~29年度)を承認した。人口減少や医師の働き方改革が進む中、9区分した既存の「2次保健医療圏」だけでは救急や周産期など医療提供体制の維持が難しいとして、広域連携や高度医療の集約を進める。2次医療圏の枠組みも継続する。
 県は月内に計画を決定し、4月から新圏域を設定する。
 新たな医療提供圏は県独自の枠組み。医療法に基づき、1エリア人口20万人以上の2次保健医療圏とは別に位置付ける。中核病院の配置、交通の便や病院同士の連携状況など地域の実情を踏まえた。 
 3区分の周産期医療体制も参考にした。「県央・県北圏域」は水戸、日立、常陸太田市など。「県南東圏域」は鹿行地域や土浦、取手、龍ケ崎市など。「県南西圏域」はつくば、筑西、古河市など。1圏域の人口はいずれも100万人前後となる。
 県医療政策課によると、人口減少や少子高齢化で、医療機関の経営や医師確保が難しくなる医療機関が増加し、9医療圏の枠組みだけでは医療サービスが十分に提供できなくなることを想定。4月に医師の働き方改革の新制度が施行され、時間外労働の縮小により医療提供に影響が出る可能性もあるとする。
 県内の救急対応可能な医療機関は22年までの約10年で2割減少。9医療圏の枠を越えた救急搬送や入院のケースが増えている。 
 例えば、土浦協同病院(土浦市)が、救急対応可能な病院が少ない鹿行地域からの搬送の受け皿になっている現実もある。こうした中で、救急、がん、循環器の疾患などに対応する高度医療のほか、小児、周産期など特に脆弱化が懸念される医療提供に関し、圏域を広域化させることで、連携、機能集約、役割分担による効率化を進めたい考え。県は9圏域ごとの医療関係者らで構成する地域医療構想調整会議とは別に、新3区分にも調整会議を設ける。

診療所を開設で、市が最大9千万円助成 小児科などの医師不足深刻 (3.26 朝日)

 茨城県潮来市は、市内に小児科、産婦人科、循環器科の新たな診療所を開設する医療機関などに対し、最大9千万円の助成金を出す制度を新年度から始める。医師不足が深刻な中、市が掲げる子育て支援や高齢者福祉を担う専門医療の分野に的を絞って誘致をめざす。
 診療所の開設に際して、土地・建物の取得に必要な費用の全額と、MRIやCTなど高度医療機器購入費の半額を、いずれも3千万円を上限に助成する。開業資金も上限3千万円で貸与する。「特定医療機関誘致助成事業」として、2024年度の一般会計当初予算に9千万円を盛り込んだ。
 市によると、23年6月に実施した市民意向調査では、満足度が低く重要度が高い施策として、「地域医療体制」を挙げる回答者が全世代を通して多かった。特に子育て世代の30~39歳でその傾向が強く、市は将来に向けての不安・不満要素になっている、と分析している。かつて市内にも病床数20以上の病院があったものの、現在はないという。
 「県医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」(20年版)によると、人口10万人あたりの医師数は県全体平均で203・6人のところ、潮来保健所管内の鹿行地域5市(鹿嶋、潮来、神栖、行方、鉾田)平均は93・6人。潮来市は43・5人となっている。 原浩道市長は「医療過疎と言われる鹿行の中でも、最も過疎なのが潮来だ。市民は県内の他市や(利根川を越えて)千葉県側の病院まで行かざるを得ない」と現状を明かし、「命にかかわることなので、なんとしても市民の身近に専門性の高い医療体制を構築したい」と話している。

女性管理職、137人 文化課長と教育企画室長に40代男性登用 (3.31 朝日)

 茨城県教育委員会は、教職員の定期人事異動を発表した。4月1日付。634人の退職者を含めた異動総数は、前年度より145人少ない5589人だった。
 若手職員の柔軟な発想を取り入れようと、文化課長と教育企画室長に初めて40代の男性2人を充てた。図書館や美術館といった出先機関を含め、課長級以上に女性7人を配置した。管理職の校長や副校長、教頭には新たに女性137人を登用し、女性管理職は計510人となった。

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