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2018・10・24 更新

玉城新知事

若者たちとカチャーシーを踊る玉城デニー氏・9月30日

 沖縄県知事選は、辺野古新基地建設に反対する前衆院議員の玉城デニー氏(58)が、前宜野湾市長の佐喜眞淳氏(54)に約8万票の差をつけて完勝した。なぜ、これほどの票差がついたのか。「若者たちの頑張りです。若い人たちがデニー支持のうねりをつくった。佐喜眞陣営にも若い人はいたけど、こっちはみんなボランティア。熱量が違った」との幹部談。


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沖縄県知事選の勝敗を分けた一因 

 激戦が予想された沖縄県知事選は、辺野古新基地建設に反対する前衆院議員の玉城デニー氏(58)が圧勝。勝因の一つが若者の「ポジティブキャンペーン」だと言われている。
 選挙告示前、ネット上では玉城氏に対する中傷や事実無根の情報があふれていた。あまりにもひどい現状に、告示3日前には、玉城氏本人がデマを流した人を名誉毀損で刑事告訴するほどで、誰もが選挙戦は、ひぼう中傷が飛び交う荒れたものになると予想していた。
 今年2月の名護市長選で、移設容認派の新顔を推す国会議員がツイッターに「日ハムキャンプも逃げた。結果を出していない市長を変えるのは当然だ!」と投稿。明らかなデマだったがまたたく間に拡散、現職は敗北した。 だから当然に、今回の選挙でも「デマ対策」は重要視された。つぶしてもつぶしても新たに出てくるひぼう中傷に、一体どうやって対抗するのか。そんな難しい課題に対して、若者たちから出てきたのがポジティブキャンペーンだった。その戦術はシンプルなもので、ネガティブキャンペーンに対抗するのではなく、玉城氏の人柄や政策をどんどんアピールして、それを拡散させていくという作戦だった。
 <ネガキャンには、こちらがポジキャンで返して、ポジティブ情報を飛び交わせる>
 <デニーさんのちょっといいストーリーをシェア>
 <デニーさんのあったかい(雰囲気がわかる)写真や動画をシェア>
 ポジティブキャンペーンの提案者は、その狙いをこう話す。「デマ情報退治は、選対の別の班が対応することになったので、私たちは正しい情報を『広げる』ことに集中しました。玉城デニーに興味を持ってもらえるような映像や写真を広げるようにしました。」
 動画や写真を公開し、反応がよいものを次々に広げていく。ひたすらそれを繰り返した。また、ツイッターなどのSNSでは「デニってる」というフレーズを合言葉にした。効果はてきめんだった。小泉進次郎衆院議員や菅義偉官房長官など、佐喜眞陣営は、中央で知名度の高い有力政治家を呼び、街宣車の上の高いところから演説をする風景を配信したのに対し、玉城陣営は道端で演説して、時には近寄ってきた幼い子供の目線に合わせてしゃがみこんで話しかける玉城氏の姿などを積極的にネットにアップした。
 若者の創意工夫を本気で生かそうではないか。

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報告・寄稿

国民健康保険の都道府県化に伴うつくば市の対応について

橋本 けい子(つくば市議)

 県は広域化に向けての国保事業費納付金の算定方式を、各自治体に聞き取り一番意見の多かった市町村ごとの年齢構成の際を調整した「医療費水準」と「所得水準」を考慮した基本的な算定方法に決定した。その後国から出されたガイドラインによる仮係数ではじき出された事業費納付金を各自治体に提示した。つくば市における2回目の激変緩和措置を考えずに出され仮算定では、事業費納付金約72億円そのうち公費を除く保険料総額は約62億円と算定された。3回目の激変緩和措置前の仮計算では事業費納付金は70億1千万円、そのうち公費を除く保険料総額は約59億5千万円だった。激変緩和措置後の仮計算による事業納付金は68億8千万円、そのうち公費を除く保険料の総額は約58億1千万円まで下がっていった。あくまでも仮係数だとして国のスケジュールがずれ込む中何度も国・県・自治体とのやり取りが行われた。担当は、この分なら5億程度の繰り入れで若干の値上げで済むと考えていた。  
 ところが県が平成29年11月24日に公式にホームページで公表した、仮算定による県へ支払うべき国保事業費納付金は、約70億2800万円、そのうち公費を除いた保険料総額約63億3000万円を県に納付するという事態となった。29年度と比較した場合、約10億円の不足となり一般会計からの繰り入れをせず不足分を被保険者に上乗せした場合、平成30年度の一人当たりの保険料は3117円増加するという数値が示された。県内全自治体の中で吐出した事業納付金の増額である。
 かかる医療費の総額は、県下でも34番目の低さであり保険料は県下6番目の高さとなっている。それなのになぜ保険料がさらに大幅に上がるのか理解しがたい状況である。そもそも自治体の状況は様々であり少子高齢化の中で人口が減少し高齢化率の高い自治体は医療費が増加し被保険者の数も減少する。つくば市のように人口が増え若い世代が多いとなれば医療費の増加は緩やかになり被保険者の減少も小さくなる。このように自治体間での違いがあるにもかかわらず全自治体の状況をひとくくりにして上昇率や減少率の平均を出し係数をかけたことにより医療費が低いのに大幅な値上がりとなってしまう。国から示されたガイドラインでも、人口が増え若い世代が多く所得の比較的高い自治体は高くなるといわれている。つくば市はその例といえる。もともと国保事態に構造的な問題があり国の支援なしには改善できないと知事会も国に対し財政支援を求めている。国からの国庫負担の割合が46.05%から20.93%にまで半減されその結果被保険者の保険税が3万円から9万円に負担が増えている。そこに十分な対策をしないまま今度は県へと広域化することで一部の自治体が不足分を補うという格好になっていると考えられる。市はまさにこの考え方により大幅な値上げを要求された結果となった。一般会計からの繰り入れを赤字だというがすべて市民の負担となれば滞納しなくてはならない事態であり理解は得られない。担当職員も県の示す計算の検証を行い指摘すると同時に議会としても県に対し意見書を出すこととなる。最終的には納付金額の不即は6億8000万円となる。できるだけ一般会計からの繰り入れを行い負担の軽減をするという国保運営審議会の答申に基づいて最大6億円の繰り入れを行い残り8000万円が市民負担となった。応益割と応能割5対5を4対6にし低所得層は値下げという配慮がなされたが一定の所得層は値上げとなった。今後30年度の決算を注視し県独自の財政支援を自治体として求めていく必要があると考える。

2018年10月5日

つくば市国保税が低所得者は減額に

長﨑 誠 (全日本年金者組合つくば支部長)

当初は一人当たり1万円値上げの恐れも

 本年3月までは国民健康保険は市町村が保険者となって運営していましたが、4月以降は都道府県と市町村が共同して運営することになり、国保の会計は都道府県が掌握することになりました。
  茨城県が当初つくば市に示した県への納付金が70憶円と多額だったため、例年どおり一般会計から国保特別会計に5億円法定外繰入を行っても5億円不足することになり、これを全部国保税値上げに回すと1人当たり約1万円値上げとなる深刻な事態になるところでした。
 このため、つくば市内の6団体(新しいつくばを創る市民の会・全日本年金者組合つくば支部・新日本婦人の会つくば支部・保健生協つくば支部・土浦民主商工会・生活と健康を守る会つくば支部)は連名で市議会に「国保税の値上げを抑えて欲しい」旨の請願を行い、文教福祉委員会・本会議で趣旨採択となりました。
 市議会は1月11日に臨時市議会を開催して知事あての意見書を採択し、1月15日に市長・市議会議長・文教福祉委員会正・副委員長・つくば市選出の県議(4名)が県に対し再検討を申し入れました。

つくば市長に「国保税を値上げしないで欲しい」旨の要望書を提出

これらの取組の結果、県への納付金が3憶円減額されることになりました。この結果、一般会計からの繰入金を増額すれば国保税の値上げを防ぐことが可能となることから、6団体が共同して市長に対し「国保税を値上げしないで欲しい」旨の要望書を提出するとともに、保健福祉部と話合いを行いました。

国保税の値上げ分は所得が高い者が負担することに

つくば市は一般会計から6億円を繰り入れ、国保税を8千万円値上げすることになりましたが、値上げ分は所得が高い者が負担することになりました。
つくば市の国保税は、「所得割(応能割)」と「平等割(1世帯当たりの額)+均等割(1人当たりの額)(応益割)」で計算されますが、昨年度までは応能割と応益割の割合は5対5でしたが、今年度から6対4に変更したため所得の低い者は今年度の国保税は昨年度より減額されています。

イラスト1

雁渡る居間に掛けおく師の色紙
塗りたての真赤な鳥居風は秋  
家計簿を書き足す妻の夜長かな
枯野背に笑顔やさしさ六地蔵
平成も終りに近き菊花展

高 島 つよし

本名 高島剛 常総市在住、句歴四十年 元茨城県職員 小貝保育園長、当研究所顧問

 資 料 

太陽光は抑制、動き続ける原発 九州以外でも起こりうる

山下裕志 2018年10月14日

九州は太陽光多く
再生可能エネルギーの主力の一つの太陽光発電が、九州では13日にあふれそうになった。大停電回避のために、発電事業者とつながる送電線を九州電力が一部切り離して発電量を抑えた。離島を除き国内初で、14日も行う予定。原発4基の再稼働も背景にある。他地域でも起こりそうで、知恵を絞る時期にきている。

九州電力、13日に太陽光発電抑制 国内初の実施を決定

 朝から右肩上がりで伸びるグラフが急に横ばいになった。午前11時半。九電がホームページに載せる太陽光の受け入れ量だ。
 出力の小さな一般家庭を除く、約2万4千件の事業者のうちの9759件を遠隔操作で送電網から切り離した。

 作業は午後4時までの間に行われた。午後0時半からの30分間に最も電力が余り、需要の851万キロワットに対し、1200万キロワット超の供給力があった。九電によると3分の1が原発という。九電は火力の出力を絞ったり、公的機関の調整で別の大手電力管内へ送電をしたりした。それでも電力が余り、この日は最大で43万キロワットを抑制した。一方、原発4基は通常運転を続けた。
 「原発は動かすのに、再生エネを抑えるのは順序が逆だ」。約40カ所の太陽光発電所を運営する芝浦グループホールディングス(北九州市)の新地洋和社長は話す。原則、金銭的な補償はない。「抑制回数が見通せず、事業計画が立てづらい」という事業者もいる。
 電力は発電量と使用量のバランスが崩れると周波数が乱れ、大規模停電につながりかねない。出力抑制は国に認められている。九州では、2012年に再生エネの固定価格買い取り制度(FIT)が始まると太陽光発電の設備が急増した。
 出力抑制は四国でも起きる可能性がある。今年5月5日、需要の8割を太陽光が一時担った。今月27日には原発が再稼働する。

欧州、原発抑制も

 九電は11年の東京電力福島第一原発事故後、再稼働を目指した全原発がこの夏までに運転を始めた。悪化した財務の改善を急いだためだ。国のルールでは原発の発電を優先する。出力抑制を行う順番は短時間での調整のしやすさなどから、火力、バイオマス、太陽光・風力、そして原子力や地熱となる。原発は出力調整が難しいことなどが理由。世耕弘成経済産業相は「原発はベースロード電源の一つ」と強調する。
 欧州でも再生エネの出力抑制は行われているが、ドイツやフランスでは需要に応じて原発で出力調整をした実績もある。また、優先する電源を再生エネにしている国もある。そもそも燃料費がゼロで市場価格が安い再生エネが使われやすくなっているのが一般的だ。
 国は30年度の電源構成に占める原発比率を20~22%、再生エネも22~24%とし、「主力電源化」を目指す。電力システムに詳しい都留文科大の高橋洋教授はいう。「ベースロード電源という時代遅れの概念で、旧来型の優先順位を維持するのは日本独特だ。日本が政策でどこまで再生エネを本気でやるかが問われる」

融通なら効率化

 九州と本州側をつなぐ「関門連系線」でより多くの電力を本州側へ流せば余る電力をいかせそうだ。
 再生エネの導入が進む欧州では、国境を越えて電力の融通が進む。一方、再生エネを大量に受け入れる経験が浅い日本の大手電力は原則、自社管内での需給調整を前提にしてきた。自然エネルギー財団の大林ミカ事業局長は「日本全体でやりとりする発想に立つべきだ」と指摘する。
 電力を使う側への働きかけも重要だ。優先的に扱われる原発は需要の少ない夜中も一定レベルで動く。夜間電力を安くして給湯器などに活用してもらってきた。「いかに太陽光を使うか。九州から発信してほしい」と語る業界関係者もいる。高い価格が課題の蓄電池が安くなり、普及することにも期待がかかる。
 みずほ情報総研の蓮見知弘チーフコンサルタントは「電力の安定供給と、再生エネの導入拡大のバランスをどう取るか。再生エネを主力電源にしていくための過渡期に入った」とみる。(山下裕志)

*本資料は、朝日新聞DIGITAL版のもので、茨城商連で討議資料としてまとめられ、研究所に提供されたものである。

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いべんと

2018年 滞納処分・差押問題東日本学習交流会

基調講演 違法・不当な滞納処分 行政権の行使をチェックしよう

吉 野 晶 氏(弁護士・群馬労働弁護団幹事長)

と き  2018年11月11日
ところ  けんせつプラザ東京(東京土建本部会館)

新宿区北新宿1-8-16 JR総武線「大久保駅」北口徒歩3分
資料代  500円
お問合せ 東京社保協 Tel.03-5395-3165
      mail ;syaho2@chihyo.jp

主催:東京社保協  共催:中央社保協

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*以上、月刊「いばらきの地域と自治」第118号から転載

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主要ページのご案内

月刊「いばらきの地域と自治」最新号をどうぞ;NEW!

先月以前のものはこちら月刊「いばらきの地域と自治」既刊号すべて

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新刊紹介

どこを目指す !! 自治体戦略2040構想
― 研究会報告の概要と問題点、課題 ―

A5版・24頁  定価250円(地域研卸単価200円)

地域研の皆様へ
 地域研の皆様には日頃から大変お世話になっています。
 さて、自治体戦略2040構想研究会の最終報告が7月に公表されました。構想研は「2040年頃をターゲットに人口構造の変化に対応した自治体行政のあり方を検討する」として2017年10月に設置された総務省の有識者研究会です。
 その趣旨は「高齢化がピークを迎え、若い勤労者が激減する2040年頃の姿から自治体の課題を逆算する形で整理し、今の半数の職員でも対応できる仕組みを構築」するというもので、それは今日の地方自治、自治体のあり方を抜本的に見直し再編していくものです。 
 これを受けて、同月に第32次地方制度調査会が設置され、この内容が諮問されました。
 地制調に諮問したということは、その結果を踏まえて法制度改革を行うということです。
 私たちも地制調での議論を見極め、内容を検証し、対置政策を示して世論を喚起していくことが必要です。そのため研究所ではまず構想研報告の内容を知らせ、問題点、課題を明らかにしていくことが急務と考え、今回、職場や地域等での学習会向けに標記ブックレットを緊急に発行しましたので1冊送付(贈呈)します。また、皆様には割引単価を設けましたので、普及(490部)にもご協力をお願いします。
 なお、ブックレットの表題、目次、報告表題の「自治体戦略2040年構想」は誤記で、正しくは「自治体戦略2040構想」ですので正誤表を入れてあります。

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    はじめに  岡田 知弘
    自治体戦略2040構想研究会報告の概要と問題点、課題- 角田英昭 
    1.構想研報告の概要 
    2.構想研報告の問題点、課題

既刊ブックレットもお手元に!      
どこを目指す、自治体戦略2040構想(A5 ・ 24頁) 200円   
原発災害避難自治体の現況と復興、自治の課題(A5 ・ 40頁)300円   
どこを目指す、公共施設等総合管理計画(A5 ・ 40頁)300円   

準新刊

「いのちの水」をどう守っていくのか!

水道の民営化・広域化を考える
尾林芳匡・渡辺卓也編著

A5判・並製カバー180 頁/定価(本体1700 円+税)

 老朽化、料金6 割上昇、人口減に維持困難……、これらは水道について語られる危機だ。国は水道法改正を視野に入れ、民営化と広域化を推し進め、この危機を乗り越えようとしている。しかし、こ
の方向は正しいのか。すでに、各地で始まっている民営化と広域化の動きを検証して、「いのちの水」をどう守っていくのか多角的に考える。
目次から
プロローグ●水をめぐるウソ・ホント 解説● 2018 年水道法改正とは
Ⅰ 水をめぐる広域化と民営化の現場
イントロダクション ●各地で具体化する広域化・民営化の動き/ 香川県●県主導の水道広域化の矛盾/ 宮城県●水道事業へのコンセッション導入の問題点/ 浜松市●下水道処理場のコンセッシ ョン化問題/ 京都府●簡易水道と上水道の統合/ 奈良県●奈良市中山間地域の上下水道のコンセッション計画/ 埼玉県●秩父郡小鹿野町民の水源・浄水場を守る運動/ 大阪市●市民が止めた水 道民営化/滋賀県●大津市のガス事業コンセッション
Ⅱ 水をめぐる広域化・民営化の論点
上水道インフラの更新における広域性と効率性/水道の民営化・広域化を考える

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中学生から大人までみんなで知ろう
市民が作った

つくば市の財政白書

つくば市民による財政白書づくりの会編著

A4判・113 頁/定価700 円

連絡先:古久保みどり midorigujiubao@gmail.com

川瀬 光義『基地と財政 ー 沖縄に基地を押しつける「醜い」財政政策』

A5 133頁 1600円+税

本書のねらいは、このあまりにも不条理な基地新設の「同意」を得ることを目的として日本政府が講じてきた 財政政策が、いかに醜いものであるかを示すところにあります。名護市をはじめとする沖縄本島北部地域自治体への特別な財政政策を最初に提示した当時の首相は、橋本龍太郎氏でした。そのとき、これは基地新設の見返り
かという旨の問いかけに対して橋本氏は、強く否定しました。その姿勢からは、沖縄の人々に対する後ろめたさ'を少しは感じることができました。しかしその後ろめたさ'は次第に後退し、第4章で紹介した米軍再編交付金及び再編特別補助金に至っては、政治的意見の相違によつて公的資金の配分を差別することを合法化するという、醜さの極致と言ってよいなものとなつてしまいました。

 本書を通じて、こうした醜い政策でしか維持できないような日米安全保障体制とは何なのかにつぃて、読者の皆さんが考える糸口になれば、筆者としてこれにまさる喜びはありません。

川瀬 光義『基地と財政 ー 沖縄に基地を押しつける「醜い」財政政策』

A5 133頁 1600円+税

本書のねらいは、このあまりにも不条理な基地新設の「同意」を得ることを目的として日本政府が講じてきた 財政政策が、いかに醜いものであるかを示すところにあります。名護市をはじめとする沖縄本島北部地域自治体への特別な財政政策を最初に提示した当時の首相は、橋本龍太郎氏でした。そのとき、これは基地新設の見返り
かという旨の問いかけに対して橋本氏は、強く否定しました。その姿勢からは、沖縄の人々に対する後ろめたさ'を少しは感じることができました。しかしその後ろめたさ'は次第に後退し、第4章で紹介した米軍再編交付金及び再編特別補助金に至っては、政治的意見の相違によつて公的資金の配分を差別することを合法化するという、醜さの極致と言ってよいなものとなつてしまいました。

 本書を通じて、こうした醜い政策でしか維持できないような日米安全保障体制とは何なのかにつぃて、読者の皆さんが考える糸口になれば、筆者としてこれにまさる喜びはありません。

『Dr.本田の社会保障切り捨て日本への処方せん』
         

本田宏著 (医師・NPO法人医療制度研究会副理事長)

A5判110頁 定価(本体1100円+税)

主な内容
 日本の医療はどなってしまうのか。日本の社会保障はどうなっているのか。外科医として36年間、医療の最前線に立ち続けてきた著書が、医療・社会保障崩壊の実態を体験とデータに基づいて究明する。そして、日本のどこが問題で何を変えれば医療や社会保障が充実するのかを、政治、社会、教育、デモクラシーのあり方まで俎上に載せて検討する。
目次から
第1章 外科医引退、市民運動ヘ
私が医師になつたきつかけ/想像を絶した地方勤務医の生活/先進国最少の医師数、そして「精も根も尽き果てるような働き」/医療再生の機運は高まつたものの/外科医引退、市民運動ヘ

第2章 諦めずに明らめるために
群盲象をなでるはダメ、全体像を把握せよ/Follow the money、ショック・ドクトリンに編されるな/温故知新、歴史に学べ/グローバルスタンダードと比較する

第3章 報道の自由度とメディア・リテラシー
報道の自由度とメディア・リテラシー/情報操作の実態/なぜ正論が通らないのか?/考えさせない日本の教育

第4章 日本の社会保障が充実しない理由
不平等が前提?「世界の多様性」に見る日本の特殊性/社会保障充実を阻む? 日本人の国民性/社会保障充実のためにどうする

第5章 社会保障財源獲得は可能か
日本の社会保障と公共事業予算/止まらない大型公共事業の実態/社会保障財源獲得のために

Excelを駆使して自治体の財政を分析する!
データベースで読み解く自治体財政 地方財政状況調査DB の活用

武田公子 著 金沢大学経済学経営学系教授

B 5 判94 頁 定価(本体 1600円+税)

 総務省は市町村の財政状況を表わす「地方財政状況調査DB(データベース)」をウェブサイトで公開しています。そのサイトへのアクセスから、様々なデータファイルのダウンロードと整理ファイルを使った分析手法までを、図表を駆使して分かりやすく解説します。自治体財政の全般的な動向を捉える基本的な分析方法を初め、公営企業や国民健康保険会計、公立病院事業に対する繰出金の分析、合併特例債の終了期を迎える合併自治体の財政状況の検証、そして復旧・復興に関わる被災自治体の財政分析などを実例に即して展開します。
第1章 自治体財政の制度概要と全般的動向
 地方財政の基本的な枠組み/地方財政に関する全国的動向
第2章 地方財政状況調査データベースの利用方法
 地方財政状況調査データベースの所在と意味/地方財政状況調査DB 利用の実際――歳入内訳の分析/データの整理/性質別経費の分析/目的別経費の分析
第3章 グラフの読み取りとさらなる分析方法
 グラフの作成/全国自治体に共通した動向/普通建設事業費の内訳とその財源/民生費と扶助費の関係/ 地方債の分析/積立金の動向/人件費と物件費の動向
第4章 一般会計と他会計との関係
 財政健全化判断比率と財政状況資料集/繰出金の分析/国民健康保険会計の分析/公営企業会計への繰出の詳細を調べる――病院の例
第5章 合併自治体の財政分析
 合併自治体の分析目的とデータのダウンロード/データ整理の手順/歳入グラフの読み取り/歳出グラフの読み取りと詳細データ/地方債の分析
第6章 被災自治体の財政分析
 国による財政措置/復旧・復興事業分歳入の分析/歳出の分析/災害復旧事業と普通建設事業/復旧・復興事業                            

改訂新版『地域再生と町内会・自治会』

著者 中田実・山崎丈夫・小木曽洋司

   
私たちの景観保護運動、私たちの自治のあり方
国立景観裁判・ドキュメント17年
 私は「上原公子」

上原公子・小川ひろみ・窪田之喜・田中隆 編

 国立景観裁判とはなんだったのか。市民自治による景観保護運動の始まりから企業・司法との闘い至るまでの17年間を跡づけます。付度して判断しない司法の実態に切り込み、元市長個人に賠償金を求めるという理不尽な裁定を全国的な募金運動によって完済していきます。 この市民を中心にした支援運動が大きな共感を勝ち得ていく過程は、今後の景観運動と市民自治のあり方を示しています。
≪目次より≫
 第1章 国立の景観を守り・育てた市民自治の歴史がまちの誇り   上原公子
 第2章 憲法、地方自治と国立景観裁判 ●自治の姿をみる  
 窪田之喜
 第3章 国立景観求償訴訟 ●問われたもの、裁けなかったもの
 田中 隆
 第4章 「上原景観基金1万人」運動 ●4556万2926円完全返済への道のり
 小川ひろみ
 第5章 国立景観裁判と「私」 保坂展人ほか
 年 表 国立の市民自治・明和マンション問題
 くにたち上原景観基金1万人の会

地域と自治体 第38集『TPP・FTAと公共政策の変質―』

岡田知弘・自治体問題研究所編

A5判 216ページ 本体2300円+税

 政府は、TPP11ヵ国、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)、日本とEU との間での日EU・EPA など、メガFTAをめぐる交渉を、国民には情報を公表しないまま進めている。いずれも「TPP プラスα」の内実となっており、交渉の結果は、国民の暮らし、地域経済、国や地方自治体の公共サービス・公共政策を大きく変質させる危険性をもつ。
 本書では、日本の先をゆく米韓FTA の現実をはじめとする世界のFTA の実際とその政治経済を読み解き、TPP協定をはじめFTA の中に組み込まれている“投資家の自由度を最優先で保障する仕組み”が、国民主権や地方自治にいかなる問題を引き起こすのか、とりわけ国有(公有)企業や生命保険・共済・食品安全・健康・労働のあり方の変質を分析。

既刊

減りつづける人口。日本のまちのあり方とは?

人口減少と大規模開発 コンパクトとインバウンドの暴走

中山 徹

 国家戦略特区をはじめ新たな公共事業政策、リニア中央新幹線、長崎・北陸新幹線の沿線整備、MICEによる国際会議・展示会の誘致、立地適正化計画による都心開発など、大規模開発計画が乱立している。この現状を分析して、人口減少時代にふさわしいまちづくりとは何かを考察する。

わたしたちにもつとも近い法律の話し

地方自治法への招待

白藤 博行

 明日に向かう地方自治法と対話しよう!
 地方自治は、憲法が保障する民主主義への道のひとつです。そして地方自治法は、憲法が保障する基本的人権を具体化する法律。近くの人権だけでなく、遠くの人権保障へのまなざしを忘ねず、憲法で地方自治法を、地方自治法で憲法を考えましょう。

高齢期社会保障改革を読み解く

編者 社会保障政策研究会

著者 芝田英昭・潰畑芳和・荻原康一・鶴田禎人・柴崎祐美・曽我千春・密田逸郎・村田隆史・小川栄二・本田 宏

 安倍政権下の社会保障政策の本質は、予算削減や自己負担増だけではなく社会保障の市場化・産業化にある。それは、とりわけ高齢期社会保障政策において顕著にみられる。
 本書は、第2次安倍政権発足以降の中期の視点で高齢期社会保障改革を分析し、改革の基本視点を提起することに努めた。また、高齢者の生活実像を踏まえた市民による改革運動の姿を提起した。

わたしたちの生活はどうデザインされているのか

社会保障のしくみと法

伊藤 周平

 社会保障判例を踏まえ、生活保護、年金、社会手当、医療保障、社会福祉、労働保険の法制度を概観し、国民の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」(日本国憲法25条1項)のあり方を問う。ひるがえって財源問題を中心に社会保障全般にわたる課題と現状の社会保障法理論の問題点を検討する。

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加茂利男著『地方自治の再発見ー不安と混迷の時代に』(2017/06/05)                 

自治体研究社  定価(本体2,200円十税)

 何が起こるかわからない時代、地域から世界をながめ、世界から自治を再発見する。
 戦争の危機、グローバル資本主義の混迷、人口減少社会 ー 激流のなかに地方自治の新しい可能性を発見する。

内 容 
序 章 「何が起こるかわからない時代」の始まり
第1章 混迷する世界と資本主義のゆくえ
第2章 地方自治の再発見
第3章 「平成の大合併」の検証
第4章 「日本型人口減少社会」と地方自治
終 章 21世紀を生きる
補 遺 講演・地方自治と私

中田 実著『新版 地域分権時代の町内会・自治会』(2017/05/20)

自治体研究社  定価2000円(本体1,852円十税)

 人口減少と高齢化のなかで町内会・自治会の役割は何か。活動内容の改善・充実とともに、分権時代に住民の声をすくい上げ、行政に反映する町内会の底力が求められている。政府から負担を強いられる地域の担い手として、まわりの組織やNPOとも協働する町内会の可能性を多角的に分析する。
内 容 
第1章 町内会とはどういう組織か
第2章 町内会をどう見るか─立ち位置によって見え方が違う町内会
第3章 町内会における自治の二側面─住民自治の諸相
第4章 地域での共同の暮らしの組織─機能の包括性の意味
第5章 町内会と自治体行政との関係
第6章 地域生活の変化と住民組織の主体性
第7章 地域課題の拡大とコミュニティづくり
第8章 町内会の下部組織と上部組織
第9章 町内会とNPOの協働
第10章 町内会・自治会脱退の自由の意味
第11章 町内会の運営の刷新
第12章 町内会の活動の刷新
第13章 行政からの自立と協働
第14章 地域内分権と住民代表性─地域自治区を考える
第15章 地縁型住民組織の可能性

角田英明『公共施設の統廃合・再編問題にどう取り組む-計画づくりから本格実施へ-』
A5版・32頁 一般普及300円(地域研・自治労連割引単価200円)

 全国の自治体では、現在、公共施設等総合管理計画づくりが急ピッチで進められています。
 既に2015年度末までに全国30道府県、15指定都市、396市区町村でつくられ、今年度末にはほぼ全自治体で策定されます。これはこれまでのような個別施設の更新、統廃合に止まらず、公共施設全体を中長期的な視野に立って全面的に見直し、再編していくものです。そのため国は、公共施設等の解体撤去や公共施設の集約化・複合化、転用等に係る財政措置を講じて各自治体に計画の策定と実施を迫っています。同時に、この計画は「地方創生」戦略や市町村合併、指定管理者制度などと一体的に進められています。
 本書では、こうした状況を踏まえ、政府施策や各自治体の計画内容、今後の取組みの課題、方向を検討しました。皆さん方の活動に活用していただければ幸いです。

はじめに 
 1.いま、なぜ、公共施設の統廃合・再編か 
 2.計画の策定・推進に向けた政府の対応 
 3.各自治体の計画づくりと実施方針(秦野市 さいたま市 相模原市)
 4.今後の取り組みの留意点と課題 
 5.「地方創生」総合戦略と一体的に推進 
 6.市町村合併の中で進む公共施設の統廃合・再編 
 7.指定管理者制度における公共施設の再編問題 
おわりに


『生きたかった ー 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの』

藤井克徳・池上洋通・石川満・丼上英夫編

大月書店 [本体1,400円十税]

 寄稿 香山リカ(立教大学教授・精神科医)福島智(東京大学教授・障害当事者)ほか 

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自著を語る  池上洋通

 昨年12月に出版した上記の『生きたかった一相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの』は、共著で、専門的立ち位置を微妙に異にするところから対象を分析したものである。
 周知のように、昨年7月に神奈川県相模原市の障害者施設で起きた殺傷事件は、多くの人々に深い衝撃を与えた。しかし半年が過ぎたいま、マスコミはほとんど取り上げなくなっている。けれども実は、事件の容疑者を動かしたとされる「優生思想」は、現実社会に深く根を張り、障害者差別を日常化させ、中央政府・地方自治体の政策に重大な影響を与え続けている。
 わが国で、優生思想をうたった法制度の初めは、ヒトラー・ドイツの「断種法」に範をとって1940(昭和15)年に膳定された「国民優生法」であるが、現行憲法施行後の1948年に同法を「改正」する形でさらに対象疾病や障害の範囲を拡大して「優生保護法」を制定し、1996年まで施行されていた。この法律によって、「強制手術」などが行われ、障害者の存在そのものがおびやかされ続けた。
 さらに重大なことは、それを正当化するものとして国民全体に「障害者差別」を当然とする社会思想が植えつけられ、その結果、行政をはじめ社会のいたるところで「差別関係」が生まれた。障害者の社会的隔離、学校教育における「分離教育」、住居、労働・雇用、情報活動における差別などなど…。先進国で珍しいといわれるこれらの課題の解決が、中央政府だけでなく、地方自治体の政策課題であることは明白だある。しかも近年、「社会福祉・社会保障リストラ」とでもいうべき制度改変が進められ、施設の民間委託、職員の非正規化か急速に広げられている。
 しかしその一方で、障害者権利条約の批准と共に「障害者差別解消推進法」が昨年4月に施行された。わが国初の「差別禁止法」である。これを受けていま、多くの自治体で条例作りが進められており、障害当事者と住民による運動も急速に広がりを見せている。
 本書の企画は、こうした情勢を意識しつつ、事件直後に始まった。その根底にあるものは「共生の思想に立つ地域の運動に貢献したい」という願いです。普及のためにお力添えをたまわりますように心からお願い申し上げます。

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『つくば市総合運動公園に関する住民投票運動記録集』

画像の説明

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榊原 秀訓 著
『地方自治の危機と法ーポピュリズム・行政民間化・地方分権改革の脅威』

自治体研究社  2.000円+税

 地方自治は生き残れるか! 議会や住民からの批判を無視して、自らの政策を推進する首長がおり、行政サービスのアウトソーシングが民意を離れ公共性を失いつつある。また分権の名の下で、国が責任放棄して自治体や住民への負担が大きくなっている。これらの脅威に対して憲法や地方自治法の観点から異議を唱え、立憲主義を保障する政策への転換を訴える。

第Ⅰ部 ポピュリズムの脅威と民主主義
 第1章 ポピュリズム、民主主義と「選挙独裁」 
 第2章 議会改革・議会内閣制・ボランテイア議会
 第3章 参加制度と民主主義ー パブリック・コメントと住民投票
 第4章 自治体の総合計画策定における参加制度と議会
第Ⅱ部 行政民間化の脅威と行政サービスの価値
 第5章 NPM手法に基づく自治事務事業評価と事業の仕分け
 第6章 地方公務員の縮小と給与の削減
 第7章 「改正」地方公務員法と人事評価制度 
 第8章 行政サービスのアウトソーシングとインソーシング
第Ⅲ部 地方分権改革の脅威と地方自治の保障
 第9章 自治体の規模権限の拡大と自治体間連携 
 第10章 義務付け・枠付けの見直しー保育助設備運営基準の条例化を中心に
 第11章 道州制、改憲構想と地方自治

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自治体の政策をまなぶ書シリーズ

森 裕之著
公共施設の再編を問う -「地方創生」下の統廃合・再配置- 

1,200円+税                 

    
 「公共施設等総合管理計画」が策定され、学校をはじめとする公共施設の再編・統廃合が具体化しつつある。
 先行する自治体の事例にそって、その実際とこれからの方向を考える。
 はじめに -いまなぜ公共施設の再編・統廃合なのか-
 第1章公共施設とは何か
 第2章地方剤生と公共施設
 第3章公共施設と地方財政改革
 第4章公共施設の再編・統廃合 -先行事例から学ぶ-
 公共施設の全体マネジメントー相模原市・さいたま市・秦野市-
 個別施設マネジメントによる公共施設の廃止―浜松市―
 公共施設の住民自治計画―飯田市-
 公共施設と住民自治 
 終章賢い縮小(スマート・シュリンク)へ向かつて

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岡田 知弘・榊原 秀訓・永山 利和 編著
地域と自治体第37集 地方消滅論・地方創生政策を問う

2,700円+税

 地方創生とはなにか、その政策は地域や自治体をどのように変えると予想されるかを考える。

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芝田 英昭 著
『基礎から学ぶ 社会保障』 (増補改訂)

自治体研究社 2,500 円+税

 社会保障の基本原理とあゆみから、公的医療保険・高齢者介護・年金・子ども家庭福祉・生活保護・障害者福祉などの各論にわたって、社会保障の理念としくみを学ぶテキスト。

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神田 敏史・長友 薫輝 著
市町村から国保は消えない一都道府県単位化とは何か-

926円+税

 国保の「都道府県単位化」で運営や財政の何が変わるか。

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大和田一紘著 
習うより慣れろの市町村財政分析

2200円+税

 自治体の財政資料を入手し、独自分折表を使って誰でもできる財政分析の手法を解説する。大好評の三訂版!

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中田 実・山崎 丈夫・小木曽洋司 著 
改訂新版 新自治会・町内会モデル規約 -条文と解説-

1200円+税

 加入率の低下や高齢化などの課題に直面する自治会・町内会。その運営を円滑に運ぶためのモデル規約を示し、わかりやすく解説する。

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