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2017・04・24 更新

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ネモフィラハーモニーの国営ひたち海浜公園=ひたちなか市

 国営ひたち海浜公園の春の風景としておなじみの、幻想的なネモフィラハーモニー。
 広大な“みはらしの丘”一面(約3.5ha)に、450万本のネモフィラの花が広がる!360度、見渡す限りのブルーの世界は、まるで地上を離れて空中散歩をしているかのよう。ネモフィラハーモニー(国営ひたち海浜公園) 4/22(土)~5/14日(日)

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寄 稿

「人口減少時代における公共施設のあり方を問う」

岩清水 理(新・水戸市民会館計画を白紙にもどし市民の声を反映させる会事務局長)

1 水戸 ―27万都市での1000億円4大プロジェクトー

 2015年4月の水戸市長・市議会議員選挙以降、高橋市長自ら「4大プロジェクト」と称する大型公共施設について、市民から強い反対と大きな疑問の声があがっている。
 高橋靖市長(2期目)は、市長選ではこの重大政策を争点化することを避け、その選挙公報では、「市政の継続・県内初の中核市へ」「誰もが生き生き安心できる暮らしを支えます」「安全で安心な暮らしを守り、災害に備えます」などソフトなスローガンを並べていた。新市民会館政策は、26項目の政策の1小項目のみであり、それも「泉町1丁目」の記載はなく「新たな市民会館の整備等によるコンベンション機能強化」とあるのみだった。市役所新庁舎は「ワンストップ型総合窓口の設置」と小さく記載しただけであり新体育館や新ごみ処理施設には全くふれていない。
大内くみ子市長候補(明るい水戸市をつくる会)、中庭次男・田中まさき、土田きよみの3市議候補(日本共産党)は、「4大プロジェクト・4つの疑問」と宣伝し、対案を示した。
 選挙のあと4大プロジェクト、すなわち、市役所新庁舎(200億円)、新体育館(100億円)、新市民会館(320億円以上)、新ごみ処理施設(365億円以上)の計画(合計1000億円)が具現化した。2015年10月に「市民会館計画・市民の会」(略称「市民の会」)の準備会を立上げ、12月6日には160名の参加で結成総会を行い本格的に運動を開始した。

 「新水戸市民会館計画及びこれに係る市費(税金)の支出の賛否を問う」住民投票条例の制定を求める署名は年間で最も寒い時期の1カ月(2016年2月13日~3月12日の29日間)の取組みとなった。各自自筆(代筆不可)、生年月日記載、押印という厳しい条件のもと署名総数15,173人となり選管の審査を得て有効署名数は14,691人と発表告示された。しかし、市長は住民投票反対の意見を出した。それを受けて開かれた臨時市議会(5月11日と16日)では請求代表者6氏が意見陳述をしたが議員(議長を除く27名)の賛成起立5名(共産党3名、社民2名)の少数で住民投票条例の制定を求める議案を否決した。
 その後、水戸市都市計画審議会(7月4日)を経て7月25日市長は、都市計画決定を行い告示した。しかし、市民の「白紙撤回」「見直せ」の声は根強く「市民の会」では12月3日第2回総会を行い運動を広げている。

(1)市役所・新庁舎について
2016年7月着工し、2018年8月供用開始を予定している。現在地(敷地面積22,092㎡)に建て替え、庁舎は地下1階地上8階、延べ面積40,188㎡(12,178坪)。他に備蓄倉庫地下1階、地上2階627㎥。
実施設計段階では、204億円としていたが市民の批判をかわすため197億円内に減額修正をした。しかし、備蓄倉庫を除いて195億円としても坪単価160万円(㎡単価48万5千円)となり異常な高額庁舎である。市民からは「自分の住宅の4倍以上の坪単価。
生活が苦しいなか高級ホテルや豪華マンションのような市役所はいらない」との声が広がっている。
(2)新体育館について
県立スポーツセンターとしてプール、テニスコート、体育館などで県民・市民に利用されていたが、県から水戸市が買い取った。子ども用プールの存続を望む父母らの署名に応えず既存建物を取りこわし、茨城国体(2019年秋)のためとして新築中である。
2017年2月着工、2019年度当初の供用開始を予定。
当初、事業費を103億円5千万円としていたが市民の批判が強く99億5千万円に変更した。しかし、「競技団体の要望」、「不測の事態の発生」(2017年3月13日市長答弁)により「再増額」に含みを持たせている。
新市民会館予定地から1.5kmのところにあり観客席は3,700~5,000名で音響設備も整えており、ライブや大型コンサートなどもできる。新市民会館との重複巨大施設であり「ハコモノ」行政の象徴と言える。
(3)新・水戸市民会館について
  前述及び次項で記述する。
(4)新・ごみ処理施設について
次項で記述する。

2 新・水戸市民会館計画に関する諸問題

(1)新市民会館計画は2014年4月から実施の水戸市第6次総合計画(6水総)では、68億円(土地22億円、建物46億円)と計上されている。ところが実施前年(2013年)12月市議会で市長は突然「泉町1丁目北地区に再開発方式で新築する」と表明。
土地(再開発事業費)103億円、建物192億円、駐車場25億円合計320億円、4.7倍の事業費となった。現在、示されている案では8,303㎡の敷地一杯に建築面積7,032㎥であり、緑地面積は5.6%(465㎡)しかない。延床面積22,345㎡(6,771坪、吹き上げは含まず)であり建築単価は㎡当たり86万円(坪283万円)の異常な超高価の建物である。
(2)利用計画は、需要調査をしておらず収支見込みも全く不明である。駐車場は館内、敷地にはつくれず、少し離れたところに回送式のものをつくろうとしているが地権者の不満が強い。付近の交通渋滞がさらに予想され、使用料問題も生じ市民が自由に気軽に使える会館とは言えない。中心市街地の活性化にならず、にぎわいを取り戻す計画ではない。
TBSテレビ「ビビット」で経済評論家の荻原博子さんが指摘したように「粗大ゴミ」になりかねない。さらに、伊勢甚という特定企業が放置していた老朽ビル(旧京成百貨店)を税金で解体し、立退きに巨額の補助(税金)が支出されようとしている。「ゼネコンと伊勢甚ための 利権」を厳しく追及されなければならない。
(3)水戸市長は多くの市民の「巨大・巨額の税金のむだ使い」、「住民投票で賛否を問え」などの声を押し切って「世界でも著名な建築家」と言われる伊東豊雄氏(建築設計事務所)を選定し基本設計一次案が提示された。しかし伊東氏が近年設計した、ぎふメディアコスモス(岐阜市立図書館を中心とした市民交流センター、2015年完成)は完成直後から雨漏り、水たまり、ガラスの破損など不具合が多数見つかり議会からも疑問の声が多く出ていた。
水戸市は地元権利者(地権者、借地・借家権者)の反対・疑問などを封殺し、早期の組合設立を狙って施行者を「市街地再開発組合」として責任を組合に押しつけようとしている。しかし、今後の事業計画の策定には難航が予想され、権利変換計画にたどりつけるかどうかが不透明であり、早期の白紙撤回が強く望まれる。

3 疑問・疑惑が噴出す、新ごみ処理施設予定地

(1)場所は水戸市南端、茨城町との境界の下入野(旧常澄村)。南2km位に涸沼がある。用地取得は014年度開始され地権者111名で211筆54万3290㎡、約54haを水戸市が2014年~16年に15億1874万円で買収した。
未買収地約1ha、市有地が約1haで用地は約56haである。
(2)水戸市は、新清掃工場及び最終処理場の2020年4月の供用開始に向けて造成工事をすすめ、さらにアクセス道路工事に着手した。
事業費は365億円であるが設計、工事請負のほか運営・管理(20年)を日立造船グループに「丸投げ契約」をして整備・運営に係る債務負担行為の限度額は462億9744万円(整備費226億円、運営費234億円)となっている。
(3)2015年10月の造成工事着工後、①不法投棄された産業廃棄物(コンクリート殻、混合廃棄物、廃タイヤ、建設廃材、家電製品など)の容量が6000㎥以上と判明。
②用地は以前採石場だったため、盛土による法面の地盤改良が必要。③敷地境界付近の雑木伐採④北側の法面保護工法変更など次々と問題が発覚している。
(4)そして、この用地を巡っては次の疑問と疑惑が深まっている。
① 購入前の地質調査・測量に6000万円以上使って何をしていたのか?
② 土地(54ha)購入の15億円は高すぎないか?
③ 産業廃棄物の不法投棄、軟弱地盤を知っていたとしたら、なぜ購入したのか
④ 産廃投棄、軟弱地盤を知らずに購入したとすれば、造成工事(一部分)と造成追加工事は売主の負担(契約書第4条2項)になるのでは?
⑤ 造成追加(変更)工事は市民と市議会に知らせず、市長の独断でやったのでは?
⑥ 造成工事代金の50%を超える造成追加(変更)工事契約は正当手続きで行われたのか?
⑦ 造成工事とほぼ同額の造成追加(変更)工事(第3工区)の請負業者に市長の親族企業が入っているのは、おかしいのではないか? 
(5)加えて、着工前から指摘されていた環境汚染への不安と疑問も解決されておらず問題山積の計画と言える。

土地契約金 15億1,800万円
(2015年3月及び2016年3月契約)
造成(産廃処理・地質改良など)工事費
18億6,800万円(2015年9月契約)
※10億6,100万円増額
(2016年12月変更契約)      
造成工事 29億3,000万円に
「第3工区」の追加工事
 (1)施行面積 129,100㎡
 (2)当初契約金額6億5232万円
 (3)契約の相手方
   (中略)
   構成員 水戸市塩崎町753-1
       高橋商事株式会社
 (4)変更契約(略)
 (5)変更契約金額12億9,492万

4 最後に
   
 以上見てきた旧態依然の大型ハコモノ行政は、人口減少・少子高齢化時代の公共施設のあり方として様々な問題を含んでいる。
「水戸・4大プロジェクトは「4大疑惑・利権の温床」として指摘せざるを得ない。
 東京・豊洲、大阪、森友のような建物ができてからその存在が大問題になる前に白紙撤回、再検討、建築の見直しをしていかなければならない。

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寄 稿

茨城県政と2017年度予算の特徴

山中たい子(日本共産党茨城県議会議員)

はじめに

 安倍内閣の暴走政治に対抗する市民運動は、茨城県・地域市民連合の結成等、県内でも大きく発展しています。
 後半国会の焦点は、現代版「治安維持法言える「共謀罪」法案。国民の思想や内心を処罰の対象とする違憲立法です。必ず廃案に、力を合わせましょう。

1,国の悪政と対決してこそ、県民の暮らしが守れる 

 政府予算は、社会保障予算の自然増さえ削減し、年金削減や医療・介護のさらなる負担増を国民に押しつけ、暮らしを脅かし、さらに追い詰めるものです。一方で、不要不急の大型公共事業や原発再稼働を推進し、軍事費を過去最高の5兆1300億円に増やすなど、戦争する国づくりをすすめています。また、沖縄では、安倍内閣が、県民の総意も、民主主義も、地方自治も否定して、新基地建設を強行しています。
 こうした国の悪政と対決してこそ、地方自治体の使命である住民生活を守る防波堤の役割を果たすことができます。国言いなりでは、県民の安心安全は担保できません。

2,新年度県予算の特徴

 3月定例県議会は、2月27日から3月24日の会期で開催されました。
 橋本知事6期目最後の2017年度茨城県一般会計予算は、2.3億円の増額修正を含めた1兆1120億円です。議会最終日の3月24日、私が日本共産党を代表して反対対討論を行い、採決の結果、日本共産党以外の政党会派の賛成多数で可決されました。
 異例だったのは、自民党が予算特別委員会に2.3億円の増額修正を提案したこと。その内容は、犬猫殺処分ゼロをめざす施策の拡大費用として3000万円を予備費から、道路整備費用2億円は新たに県債を発行するというもの。党県議団は、県債発行について意見を述べ賛成しました。また、自民党と公明党が予算に対する賛成討論を行いました。
①子育て支援や医療・福祉の充実は切実な願い
 2016年「県政世論調査」結果において、「県政への要望」1位は、2年連続で「子育て支援・少子化対策」。2位は、「高齢者福祉サービス体制」、3位は、「医療体制を充実」です。この願いの実現こそ、知事に求められました。
 ところが、高校卒業までの医療費助成を求めた上野たかし県議の一般質問に、「財政状況を考慮すると困難」と答弁。あと25億円でできることです。また、保育所の待機児解消に不可欠な保育士の処遇改善。独自策を打ち出した東京都やつくば市とは対照的に、独自の上乗せを求めても「適当でない」と拒否。高い国保税の値下げに向けた県独自補助の復活要望にもこたえようとしませんでした。
②大型開発、ムダな公共事業をひきつづき推進
 知事は所信表明で、「陸・海・空の広域交通の整備を進め、企業を誘致し」たことが本県経済や産業を発展させたと述べました。進出企業の税金免除は、昨年だけでも15億円です。
 しかし、売れ残り工業団地や開発用地の破綻処理に2100億円も税金を投入し、未だ1000?もの土地と2252億円の借金を抱えていることには口をつぐんでいます。
 その他、国体やオリンピック向けに茨城空港と常磐道を結ぶアクセス道路に51億円。空港の活性化、地域振興のためと茨城空港就航対策費11億円。東電(株)常陸那珂火力発電所の石炭灰の次期処分場建設は173億円。八ッ場ダム・霞ヶ浦導水事業に21億円を予算化するなど、ムダな大型公共事業が目白押しです。
 茨城県の財政力は全国8位、税金の使い方は県民本位に転換することです。
③東海第2原発の再稼働も廃炉も、国まかせ
 東海第2原発は、来年11月28日に40年となる老朽原発です。現在、適合性の審査中ですが、再稼働と20年延長を見越した対応です。
 東日本大震災後、東海第2原発を抱える茨城県で、マグニチュード5.0以上の地震が頻発しています。周辺5㌔圏内には、原子力事業所17施設、火力発電所2基、日立LNG基地が集中しています。茨城県広域避難計画は、複合災害を想定していません。
 「東海第2原発で過酷事故が起きたら、どうなるのか」、江尻加那県議の質問に、知事は、「どういう危険が生じるかは十分検討していない」と無責任な答弁です。
 廃炉についても、国が判断することだと国まかせの態度です。

3,県民運動で要求が実現、拡充しました

・少人数学級を中学2年に拡充(来年度は中学3年に拡充)
・私立高校の授業料・入学金の減免拡充(年収590万以下世帯)
・特別支援学校整備とスクールバス添乗員の複数配置コース増
・医師修学資金の貸与拡充:月10万・15万円→15万円・25万円に増額
・多子世帯の保育料軽減拡充:3才未満児で第3子以降は無償、第2子は半額(所得制限あり。世帯年収640万円未満)  
・特別養護老人ホーム8施設整備
・児童相談所の児童福祉司増員:55人→61人以上
・信号機の新設30基(16年+5基増)
・河川内に堆積した土砂撤去や樹木の伐採など緊急減災対策
・中央広域水道(県水)の基本料金値下げ1?2420円→2020円


神風が吹いて森友雲隠れ
戦場へ行けと勅語で子をあおり  
復銃剣術いっ気に戦争の風が吹き
過労死は運が悪いとカラ涙
咲く花も散りゆく花も春の宴
  

泉  明 羅

(泉明羅・本名 福田正雄 水戸市在住、句歴 十二年、所属 元吉田川柳の会)

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事務局通信

◎ 第3回理事会の開催について    
 1 日時 4月25日(火)午後6時30分から
 2 場所「ミオス」2階 第1小研修室 
   〒311-4141 水戸市赤塚1-1
   ☎029-309-5001

連絡先 茨城県自治体問題研究所 Tel & Fax. 029(252)5440

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主要ページのご案内

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月刊「いばらきの地域と自治」最新号をどうぞ;NEW!

先月以前のものはこちら月刊「いばらきの地域と自治」既刊号すべて

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  • 茨城県自治体問題研究所「40年のあゆみ」電子版;こちら

角田英明『公共施設の統廃合・再編問題にどう取り組む-計画づくりから本格実施へ-』
A5版・32頁 一般普及300円(地域研・自治労連割引単価200円)

 全国の自治体では、現在、公共施設等総合管理計画づくりが急ピッチで進められています。
 既に2015年度末までに全国30道府県、15指定都市、396市区町村でつくられ、今年度末にはほぼ全自治体で策定されます。これはこれまでのような個別施設の更新、統廃合に止まらず、公共施設全体を中長期的な視野に立って全面的に見直し、再編していくものです。そのため国は、公共施設等の解体撤去や公共施設の集約化・複合化、転用等に係る財政措置を講じて各自治体に計画の策定と実施を迫っています。同時に、この計画は「地方創生」戦略や市町村合併、指定管理者制度などと一体的に進められています。
 本書では、こうした状況を踏まえ、政府施策や各自治体の計画内容、今後の取組みの課題、方向を検討しました。皆さん方の活動に活用していただければ幸いです。

はじめに 
 1.いま、なぜ、公共施設の統廃合・再編か 
 2.計画の策定・推進に向けた政府の対応 
 3.各自治体の計画づくりと実施方針(秦野市 さいたま市 相模原市)
 4.今後の取り組みの留意点と課題 
 5.「地方創生」総合戦略と一体的に推進 
 6.市町村合併の中で進む公共施設の統廃合・再編 
 7.指定管理者制度における公共施設の再編問題 
おわりに


『生きたかった ー 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの』

藤井克徳・池上洋通・石川満・丼上英夫編

大月書店 [本体1,400円十税]

 寄稿 香山リカ(立教大学教授・精神科医)福島智(東京大学教授・障害当事者)ほか 

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自著を語る  池上洋通

 昨年12月に出版した上記の『生きたかった一相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの』は、共著で、専門的立ち位置を微妙に異にするところから対象を分析したものである。
 周知のように、昨年7月に神奈川県相模原市の障害者施設で起きた殺傷事件は、多くの人々に深い衝撃を与えた。しかし半年が過ぎたいま、マスコミはほとんど取り上げなくなっている。けれども実は、事件の容疑者を動かしたとされる「優生思想」は、現実社会に深く根を張り、障害者差別を日常化させ、中央政府・地方自治体の政策に重大な影響を与え続けている。
 わが国で、優生思想をうたった法制度の初めは、ヒトラー・ドイツの「断種法」に範をとって1940(昭和15)年に膳定された「国民優生法」であるが、現行憲法施行後の1948年に同法を「改正」する形でさらに対象疾病や障害の範囲を拡大して「優生保護法」を制定し、1996年まで施行されていた。この法律によって、「強制手術」などが行われ、障害者の存在そのものがおびやかされ続けた。
 さらに重大なことは、それを正当化するものとして国民全体に「障害者差別」を当然とする社会思想が植えつけられ、その結果、行政をはじめ社会のいたるところで「差別関係」が生まれた。障害者の社会的隔離、学校教育における「分離教育」、住居、労働・雇用、情報活動における差別などなど…。先進国で珍しいといわれるこれらの課題の解決が、中央政府だけでなく、地方自治体の政策課題であることは明白だある。しかも近年、「社会福祉・社会保障リストラ」とでもいうべき制度改変が進められ、施設の民間委託、職員の非正規化か急速に広げられている。
 しかしその一方で、障害者権利条約の批准と共に「障害者差別解消推進法」が昨年4月に施行された。わが国初の「差別禁止法」である。これを受けていま、多くの自治体で条例作りが進められており、障害当事者と住民による運動も急速に広がりを見せている。
 本書の企画は、こうした情勢を意識しつつ、事件直後に始まった。その根底にあるものは「共生の思想に立つ地域の運動に貢献したい」という願いです。普及のためにお力添えをたまわりますように心からお願い申し上げます。

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『つくば市総合運動公園に関する住民投票運動記録集』

画像の説明

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榊原 秀訓 著
『地方自治の危機と法ーポピュリズム・行政民間化・地方分権改革の脅威』

自治体研究社  2.000円+税

 地方自治は生き残れるか! 議会や住民からの批判を無視して、自らの政策を推進する首長がおり、行政サービスのアウトソーシングが民意を離れ公共性を失いつつある。また分権の名の下で、国が責任放棄して自治体や住民への負担が大きくなっている。これらの脅威に対して憲法や地方自治法の観点から異議を唱え、立憲主義を保障する政策への転換を訴える。

第Ⅰ部 ポピュリズムの脅威と民主主義
 第1章 ポピュリズム、民主主義と「選挙独裁」 
 第2章 議会改革・議会内閣制・ボランテイア議会
 第3章 参加制度と民主主義ー パブリック・コメントと住民投票
 第4章 自治体の総合計画策定における参加制度と議会
第Ⅱ部 行政民間化の脅威と行政サービスの価値
 第5章 NPM手法に基づく自治事務事業評価と事業の仕分け
 第6章 地方公務員の縮小と給与の削減
 第7章 「改正」地方公務員法と人事評価制度 
 第8章 行政サービスのアウトソーシングとインソーシング
第Ⅲ部 地方分権改革の脅威と地方自治の保障
 第9章 自治体の規模権限の拡大と自治体間連携 
 第10章 義務付け・枠付けの見直しー保育助設備運営基準の条例化を中心に
 第11章 道州制、改憲構想と地方自治

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自治体の政策をまなぶ書シリーズ

森 裕之著
公共施設の再編を問う -「地方創生」下の統廃合・再配置- 

1,200円+税                 

    
 「公共施設等総合管理計画」が策定され、学校をはじめとする公共施設の再編・統廃合が具体化しつつある。
 先行する自治体の事例にそって、その実際とこれからの方向を考える。
 はじめに -いまなぜ公共施設の再編・統廃合なのか-
 第1章公共施設とは何か
 第2章地方剤生と公共施設
 第3章公共施設と地方財政改革
 第4章公共施設の再編・統廃合 -先行事例から学ぶ-
 公共施設の全体マネジメントー相模原市・さいたま市・秦野市-
 個別施設マネジメントによる公共施設の廃止―浜松市―
 公共施設の住民自治計画―飯田市-
 公共施設と住民自治 
 終章賢い縮小(スマート・シュリンク)へ向かつて

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岡田 知弘・榊原 秀訓・永山 利和 編著
地域と自治体第37集 地方消滅論・地方創生政策を問う

2,700円+税

 地方創生とはなにか、その政策は地域や自治体をどのように変えると予想されるかを考える。

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芝田 英昭 著
『基礎から学ぶ 社会保障』 (増補改訂)

自治体研究社 2,500 円+税

 社会保障の基本原理とあゆみから、公的医療保険・高齢者介護・年金・子ども家庭福祉・生活保護・障害者福祉などの各論にわたって、社会保障の理念としくみを学ぶテキスト。

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神田 敏史・長友 薫輝 著
市町村から国保は消えない一都道府県単位化とは何か-

926円+税

 国保の「都道府県単位化」で運営や財政の何が変わるか。

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大和田一紘著 
習うより慣れろの市町村財政分析

2200円+税

 自治体の財政資料を入手し、独自分折表を使って誰でもできる財政分析の手法を解説する。大好評の三訂版!

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中田 実・山崎 丈夫・小木曽洋司 著 
改訂新版 新自治会・町内会モデル規約 -条文と解説-

1200円+税

 加入率の低下や高齢化などの課題に直面する自治会・町内会。その運営を円滑に運ぶためのモデル規約を示し、わかりやすく解説する。

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