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第128号

2019・08・27更新

帆引き船

帆引き船=霞ヶ浦

 霞ヶ浦では、7月下旬~10月中旬の土日と祝日の午後に帆引き船が運航される。折本良平氏によって考案され、明治13年初めて霞ヶ浦に浮かぶ。自由に操れる帆引き網漁は、画期的な漁法だったが、トロール漁にとって替わられ、姿を消した。文化的遺産であることから昭和46年に復活した。



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参院選 低調な地方政策論

参院選の最中、7月18日付け朝日新聞の社説は、地方対策論が低調、未来像が見えないと、叱咤していた。

 その要旨はつぎのとおりである。
 縮んでゆく地域社会は、これからどうなるのか。行く末が案じられるなか、各党は、地域の将来像をどう語ったか。市町村は現状のまま続くのか。国と地方の関係はどうあるべきか。しかし、論戦は低調だ。
 自民党は「地方創生」の旗を相変わらず振る。2014年から掲げる看板政策だ。15年度から19年度までの5年間を第1期と定め、東京一極集中の是正、出生率の向上などをめざしてきた。だが、20年までの是正を唱えた東京一極集中は、むしろ進んでいる。目立つのはプレミアム商品券などを生んだ地方創生関連の交付金だ。道路や港湾などの公共事業も含まれ、計上した予算額は累計で9千億円近い。けれども、政府の検証で、主な15項目の目標のうち、すでに達成したのは「若い世代の正規雇用の割合」など三つだけ。手詰まり感がありありだ。
 自治体に知恵を出させ、行司役の政府が認めた事業に交付金を渡す施策の限界は明らかだ。しかも、こんな手法は国と地方の主従関係を復活させ、地方分権改革に逆行している。本来、地域づくりは、地域の事情を熟知する自治体が担うべきだ。そのためには、現場を知らぬ国が補助金や交付金を配るのではなく、自治体に恒久的な財源と権限を渡す分権を大胆にすすめる必要がある。

 こうした考え方を自民党は取らず、来年度から地方創生の第2期に入る。選挙公約に列挙した地方対策のうち、分権改革は1カ所だけというのが象徴的だ。
 驚くのは、自治体側から大きな不満が聞こえないことだ。全国の地方税収が過去最高を記録するなか、仕事も責任も増える分権より、交付金の方が都合がいいのだろうか。
 以上の朝日の指摘に対して与野党問わずの地方政策論の乏しさは、自治体職員や地域住民からの突き上げや問題提起が少ないからであろう。改めて、下から問題を掘りさげて、政党や国民代表(議員)にねばり強く政策提案していく必要がある。

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水打って今日のはじまる美容院
  路地裏に人の屯す夏の月  
斎場に読経のひびく溽暑かな
  改憲も護憲も盛んサングラス
下駄の歯に昭和を偲ぶ夕涼み

高 島 つよし

本名 高島剛 常総市在住、句歴四十年 元茨城県職員 小貝保育園長、当研究所顧問

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事務局だより

自治体OB会員懇談会

2019年度 研修会&総会のご案内

◎ 研修会(史蹟見学)
  9月9日(月)午後1時30分(現地集合)

・弘道館 水戸市三の丸1-6-29

◎ 総 会『レイクビュー水戸』
         ☎029-224-2727
          水戸市宮町1-6-1

・記念講話「明治維新前夜の筑波挙兵に学ぶ」  

     講師 : 本 田 忠 弘 氏

・懇親会 PM6:00  負担金 : 12,000円(1泊2食)

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リポート

第61回自治体学校in静岡に参加して

秋庭 繁(古河市議会議員)

 憲法、地方自治、民主主義も踏みにじる安倍政権とのたたかいが全体の基底にあったと考えます。
 今回は、市議会議員になってから8回目の参加になります。奈良で開催された第53回自治体学校が初めてで、記念講演は『人間の復興か、資本の論理か 3・11後の日本』でした。
 東日本大震災の被災地報告で、自治体職員が自らのいのちを賭して住民のいのちを守り、復興に立ち上がっていることに感動しました。それから、いつ起こるか分からない大規模災害、住民も行政も「災害にどう備えるのか」が大事であることを肝に銘じて議会活動に取組んでいます。
 今回は「憲法と自治のチカラが地域の未来を切りひらく」と題して、岡田知弘・京都橘大学教授、京都大学名誉教授の記念講演が行われました。
翌日の分科会7「自治体戦略2040構想と公務労働」へ参加して、自ら体験した国鉄の「分割・民営化」攻撃の延長、それとのたたかいの正念場にいることを確信しました。
 1987年の国鉄「分割・民営化」は、中曽根内閣の「戦後政治の総決算」=「土光臨調」(第二臨調1981年発足)の規制緩和・民営化(「市場原理を重視する新自由主義的な基本方針を答申」)路線を進める攻撃でした。
 臨調・行革は、「増税なき行財政改革」のうたい文句ではじまり、行政改革の突破口として進められ、規制緩和・民営化が小泉政権から安倍政権に引き継がれています。
 岡田知弘京都大学名誉教授の記念講演の 1、安倍政権下における地方制度改革の歴史的文脈では、1)で第1次安倍政権の3大課題は、憲法改正、教育基本法改正、そして道州制導入であったが、国民投票法成立、教育基本法成立で足場をつくったものの道州制では「平成の合併」の失敗から、自治体の首長、議員から猛反発を受け、第2次安倍政権下での道州制推進基本法案の国会上程が出来ないでいると報告されています。
 2、では、「公共サービスの産業化政策」から「デジタルファースト」の構造改革徹底推進で政官財抱合体制が強化され、経団連が団体・企業献金を再開し、公然と「金で政治を買う」買収政治が始められている。また、政府の意思決定機関へ財界代表(4人組)を送り込み権限強化、政策決定と事業の進行管理まで行っている。さらに、民間大企業から社員を政策中枢の内閣府大臣官房に出向させ、政策形成に直接関与もしている。 
 一方、国から地方へは1814人(2018年)を派遣、2014年に内閣人事局を設置し、官邸が各省庁の幹部職員人事を掌握している。今後警察、司法の幹部人事を握ることになれば三権分立が侵される危険も生まれと指摘しています。このようななかで「公共サービスの産業化」が提案され、国・地方の公共サービス分野へ「民間との連携、新たな民間産業の創造、雇用拡大」を狙って「社会保障サービス・地方行政サービス」分野への「規制改革」と「制度改革」を通して入り込もうとしています。「骨太方針2015年」では、「未来の成長の源泉」として、IT技術を位置づけ、「AI・ICT重点投資戦略」を開始しています。
 分科会7の「自治体戦略2040構想と公務労働」では、助言者 黒田兼一(明治大学)さんから、安倍政権の「一億総活躍プラン」「働き方改革」など攻撃は、一億総動員体制の復活、長時間、無権利労働者の拡大であると同時に、自治体戦略2040構想を単独でみるのでなく、2000年代以降の「制度改革」の延長、「公務員制度改革」「改革集中プラン」「人事評価制度義務付け」「会計年度任用職員制度」などの一連の攻撃と同一線上のものとしてとらえることが提起されました。
 分科会での報告や討論を通じ、国民の共有財産を簿価で奪い、安全もサービスも丸投げした国鉄の「分割・民営化」と同じ轍を踏ませてはならないとの思いを強くしました。
 先の参議院選挙では、市民と野党の共闘の前進で反動的安倍内閣を追い詰めています。来る総選挙では、市民と野党の共闘の運動をさらに広げて、憲法の立憲主義、原発再稼働を許さず、社会保障や公共のサービス等を守るためにたたかう決意をしています。

イラスト1

7月の 川柳

なつぞらに火の手上がって皆涙
  時流れ脳裏の奥のキノコ雲
禁じ手を使う総理のいじめかな
  ホワイトが墨をかぶって黒くなり
3分の2とれず見積り狂い出し
  権力の令和旋風まとはずれ
橋渡しなどと叶わぬ夢語り
  捕鯨船くじらのステーキどんな味
灼熱の稲穂がゆれる盆の風

 

泉  明 羅

(泉明羅・本名 福田正雄 水戸市在住、句歴 十二年、所属 元吉田川柳の会)

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経営側との激しい交渉が続く
「なめがた地域医療センター」の病棟閉鎖・規模縮小に対する運動

藤田 周(茨城県厚生連労働組合書記次長)

1 2019年2月8日付の茨城新聞で突然の縮小発表に衝撃

 「茨城県厚生連が、なめがた地域医療センターの大幅な規模縮小を検討している」「今春からの入院病棟の段階的な閉鎖や夜間救急の受け入れ中止案が浮上している」「20年4月からは入院患者の受け入れ自体の取り止めを視野に入れている」と新聞報道され衝撃が走りました。
 茨城県内の中でも鹿行地域は医師不足が最も厳しいところで、「土浦協同病院なめがた地域医療センター」は県や地元からの強い要請で2000年6月に厚生連の6番目の病院として設立、県から地域救命センターとしての指定も受けました。

2 発表直後になめがた支部では「対策会議」を組合役員で開き、事情を知らせる「住民チラシ」や反対署名を作成し、地域宣伝に打って出る

 縮小問題に対し大きな不安を抱えながら活動を始め、連日連夜、協力してくれる介護施設や保育所、商店などを訪問し署名とチラシを置かせてもらい、スーパー前を借りて署名を集めました。病院内にも署名とチラシと回収箱を設置し、玄関前で外来に来る患者さんと対話しながら運動を広げていきました。
 周辺5市(行方、鉾田、鹿島、潮来、神栖)の3月議会に向け、厚生連と県に対して要望を上げることを求める陳述書を提出し、各市議会から意見書の提出や厚生連への聞き取りなどがありました。鉾田・行方地域の救急を担う広域事務組合からも県に直接意見書が提出されました。

3 厚生連病院の使命は何か。自分のため、家族のため、患者さん・住民のため、地域のため…

 不安とたたかいながら、署名活動・住民との懇談など、組合員・職員の団結で乗り越えてきました。地元の皆さんからは、心強い声援と沢山の署名やご意見をいただきました。団体交渉は延べ4回。
 参加総数は600名超え、なめがた支部は勿論のこと、他の厚生連病院支部の関心も高かったと言えます。

4 先への不安を乗り越えて、なめがたの仲間と一緒に「処遇」についても成果を勝ち取る

 支部の組合懇談会でも率直な不安が出されました。組合では「皆さんの心配は尤もなものばかり。しかし今は患者さんにどう対処すべきか、存続のために精一杯機能を維持することを最優先に粘らなければ、経営側が約束した『解雇者は出さない、雇い止めもしない』を実現できない。『残る』『維持する』運動を続け、3月下旬には必ず組合で一人ひとりの処遇について取り組む」と訴えました。
 その後、支部でも何度も小集会を開催し、一人ひとりとりの不安や疑問を出してもらい、団体交渉で確認していきました。
 2月14日第1回目の団交に参加した人から、「もう厚生連は信用できない」「ああいう経営者のもとで働きたくない」などが聞かれました。組合では、「今の医療体制では、どこへ行っても厳しい。『厚生連に残ろう』と呼びかけて欲しい。今の経営者は信連などからの出向人事で来ているだけ。労働組合があればたたかうこともできる。他に行ったら組合がないか、あってもたたかえない組合。ここにはまだ希望がある」と呼びかけました。
 また、中央執行委員会でも1人ひとりから、本音や不安、時には悔し涙を見せながら、経営側への怒りやなめがたへの愛惜の思いが語られました。この「心配事や不安を吐露して本音で議論する」という経験は、大きなたたかいを前にして本音で行った議論として、意思統一を図る上で貴重な経験となりました。
 団交で、転勤について経営側は「一旦土浦へ全員へもありうる」としていましたが、組合は「本人の希望を最優先し、他の5病院を希望したいとの声がある」と交渉しました。結果、➀異動は本人希望を最優先、➁ミスマッチが起こったら再調整、➂なめがたへ戻る道を残す、➃希望を問うアンケートは組合の意見を取り入れ、面接の際、希望者には組合役員の立ち合いを認める、を勝ち取りました(3月26日団交)。
 経営側は、組合との協議中であるにもかかわらず、当事者に希望調査を直接行おうとしたため、組合から「労働組合法第7条2号に違反するオーバーヘッドに当たるので止めよ」と強く抗議を入れたことも、要求を実現させる一因となりました。
 家庭の事情などで「退職」せざるを得ない人もいることは経営側も想定していました。しかし、経営側が出した条件は「1ヶ月分の給与の上乗せ」という労働基準法で最低限の「解雇予告手当」、退職金一番低い「自己都合」でした。
 組合では「経営側の都合であるのに都合が良すぎる回答」と抗議し、雇用保険の支給基準や他県を参考に「会都合なので退職金は3級事由で計算」「正職員と准職員には3ヶ月分の基本給・第二基本給・調整手当の追加支給」、再雇用職員は契約期限があるので解雇予告手当に当たる「1ヶ月分の支払い」を要求し、勝ち取りました。
 更に「最終的な人選が3月中に終らず4月になるなら身分の保証が欲しい」との希望があり、その間の「有給休暇の買い取りまたは消化の方法」も勝ち取りました。
 転勤に応じた人へは、➀なめがたに戻りたい人の意識調査を3ヶ月毎に行う。諸事情で再調整が必要な人へも対応、➁なめがたの寮の利用継続も可、➂なめがたの保育所利用の継続可。保育所への送迎などで通勤時間も柔軟に対応し、30分程度の勤務免除もする、などを勝ち取りました。

5 運動の到達点(2019年7月現在)

 「なめがた存続拡充署名」は2万2,760筆をわずか3ヶ月で集約し、鹿行地域住民の1割に当たる数です。人口密集地でない地域で短期間にこれだけの署名が集約されたこと、賛同メッセージも約500通と、住民の関心の高さ、病院の機能維持を求める切実な願いを表しています。署名とメッセージは6月11日団体交渉で理事長に手渡しました。
 4月から縮小はしたものの、経営側の当初の計画よりも病床は増加し、外来診療・透析・健診などが続けられています。多くの仲間が転勤や退職となり、その後の運営にも大きな不安はありますが、なめがた地域医療センターに勤務する皆さんの頑張りが続いています。
 茨城共同運動(茨城労連などの諸団体が県・市町村と交渉する運動)の今年の県庁交渉(7月8日)でも、「総合病院としての機能を残すために医師確保や運営補助など検討を進める」と回答を得ています。

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*以上、月刊「いばらきの地域と自治」第128号から転載

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新刊紹介

「Society 5.0」の名のもとですすむ公共サービスの産業化
「公共サービスの産業化と地方自治」

岡田知弘著

A5判/定価(本体1300 円+税)

 「Society 5. 0」の名のもとで、IoT、ロボット、人工知能(AI)、ビッグデ ータといった先端技術を駆使し、政府は、国・自治体の政策決定、公共サービスや公共施設の運営、公共機関がもつ国民・住民の個人情報まで、あらゆる公共領域を成長戦略に位置づけ、さらなる市場化を強行しつつある。その政策によって、自治体政策や地域経済がどう変質するのか、対抗軸はどこにあるかを問う。

[主な内容]
第1章 国の意思決定の仕組みが変わった―「行政の私物化」の背景にあるもの―
グローバル国家論と構造改革・「行政の私物化」過程/第二次安倍内閣による政財官抱合体制の再構築
第2章 日本経団連の「Society 5.0」成長戦略と「自治体戦略2040 構想」
合言葉は「Society 5.0」と「SDGs」/経団連の成長戦略と国・地方自治体のあり方への介入
第3章 「地方統治構造」改革と「地方創生」
「地方創生」と「道州制」の罠/「地方創生」の政策群と実施過程 
第4章 「公共サービスの産業化」政策と「自治体戦略2040 構想」
「Society 5. 0」戦略の一環としての自治体戦略2040構想/デジタルファースト法とスマート自治体
第5章 「グローバル国家」型構造改革が日本の地域を破壊している
「圏域行政」の究極の姿/コンパクトシティで都市は持続的に発展できるのか/国家戦略特区による特定
企業・法人の優遇と地域経済効果の限定
第6章 自治体・公共サービスを主権者のものに
憲法と地方自治をめぐる対抗軸の形成/主権者の利益を第一にした国・地方自治体に/自治体による多数者のための新しい地域政策の広がり


準新刊

疾病に苦しむ人が、だれでも、どこでも、いつでも無償で医療が受けられる社会を求めて!
『医療保険「一部負担」の根拠を追うー 厚生労働白書では何が語られたのか』 

芝田英昭著
A5判・並製カバー・180頁 定価(本体1800円+税)

 
 1962 年以降の皆保険体制の下、日本の医療保険は大きく発展してきた。しかし、国庫負担、患者の一部負担は、「厚生労働白書」から読み取れるように、時々の経済情勢、財政的制約から導き出されたものであり、決して人権思想が反映された結果とは言えなかった。今、国民から求められているのは、基本的人権を基軸にした社会保障の構築であり、その基礎にあるのが、人間の尊厳であり人権思想なのである。
 疾病に苦しむ人はたくさんいる。そのだれもが、いつでも、どこでも、無償で医療が受けられる社会の実現に向けて、「権利としての社会保障」の観点から論究する。

プロローグ●健康は自己責任か
第1章●医療保険「一部負担」の意味とは
①医療保険における一部負担の制度的根拠 
②社会保障審議会等の歴史的文書に見る医療保険における一部負担の考え方
第2章●『厚生労働白書』(『厚生白書』)に見る医療保険「一部負担」記述の変遷
1950年代厚生白書/1960年代厚生白書/1970年代厚生白書/1980年代厚生白/1990年代厚生白書
2000年代厚生労働白書/2010年代厚生労働白書
第3章●医療保険一部負担に関する先行研究
①厚生労働白書は医療保険「一部負担」の根拠を示せたか ②モラルハザード、濫用防止は心理的圧力 ③医療サービスは「私的財」なのか
第4章●一部負担の受診抑制と世界のトレンド
①一部負担と受診抑制 ②一部負担増による受診抑制の研究事例 ③一部負担無料化の意義
第5章●医療保険の保険料・一部負担の未来展望
①社会保険に一部負担は必要か ②国保保険料の応益割と保険料上限の廃止 ③健康保険における標準報酬月額の上限を撤廃すべき ④健康保険から排除される被用者と無保険問題
第6章●人権としての社会保障と能力の共同性
①社会保障を考える基本的視点としての尊厳と人権 ②人間の尊厳の要素としての人格 ③日本国憲法に見る社会保障と人権 ④能力の共同生から社会保険料応能負担の根拠を考える

問い直そう税金―消費税増税ではない別の選択肢がある! 
鶴田廣巳・藤永のぶよ編著『税金は何のためにあるの』
              A5判 定価(本体1000 円+税)

 税の目的、仕組みと問題点、改革の方向について入門的に解説し、わが国の税制全体を問い直すことで、消費税増税ではない別の選択肢があることを明らかにします。

本書を推薦します 白藤博行氏(専修大学法学部教授)

 法律の世界では、租税法律主義といって、納税者の権利を守る大原則があります。でも、私たちは、日ごろ税の中身のことをどこまで考えているでしょうか。消費税が上がるといっても、「またか」で終わっていませんか。私たちは、公共サービスを受給する権利がありますが、税を公平に負担する義務もあります。ですから税
の集め方や使い道を、主権者としてしっかりと考えなければなりません。

 私たちは居酒屋でビール1 本の追加を迷っていますが、何百兆円もの「内部留保」がある大企業は、労働者に相応の賃金を払い、まっとうな法人税を納めているのでしょうか。主権者の税への無関心は、悪政を助長します。「税のバイブル」である本書を読んで、賢い主権者・納税者になりましょう。

『公契約条例がひらく地域のしごと・くらし』
働く人の労働条件・事業者の経営環境・地域産業振興を一体で改善するみち

永山利和・中村重美著

A5判/定価(本体2000 円+税)

 公共工事や公共サービスの低価格受注が広がり、疎漏工事や官製ワーキング・プアが問題となってきた。
この課題を解決する公契約条例の意味と実際(世田谷区・野田市など)を紹介する。

世田谷区長・ジャーナリスト 保坂展人とさん推薦
 8年がかりの粘り強い運動により区議会全会一致で成立した世田谷区公契約条例は2014 年に成立後も改善と進化を遂げていく。2019年には労働報酬下限額を1,070 円とする。全国に拡がる公契約条例の基礎から今後の課題等必携の一冊。

『新版 自治体の財政』 
まちの財政のしくみを分かりやすく解説! 自治体財政入門書

初村尤而著(都市行政コンサルタント)
   A5判 定価(本体2000円+税)

 暮らしのなかのお金の流れに注目して、予算書・決算書を読みます。公共サービスのあらましをたどって、歳入・歳出のしくみを解説します。そして、地方交付税、基準財政需要額や財政健全化指標、企業会計など自治体財政に欠かせない用語も分かりやすく説明し、数字に隠れた市民生活や地域の現状へといざないます。
主な内容
第1章 私たちの暮らしと財政
第2章 予算書、決算書を読んでみよう
第3章 歳出(経費)のしくみ
第4章 歳入(財源)のしくみ
第5章 さまざまな自治体財政
第6章 地方公営企業のしくみ
第7章 わがまちの財政健全度を量る指標
第8章 自治体財政のあり方を考える
終 章 財政数値との向き合い方

「自治体戦略2040構想」と地方自治

白藤博行・岡田知弘・平岡和久著 

A5判/定価(本体1000 円+税)

 アベノミクスの失敗で疲弊が続く地方。住民のいのちと暮らしを守る市町村の役割が再認識されている。
 ところが、政府は、連携中枢都市圏(や定住自立圏)のような「圏域」を地方行政の単位として法制化し、住民サービスも自治体間で「標準化」「共通化」「広域化」しAI やロボットそして民間企業に任せ、公務員は半減させるなど、地方自治を骨抜きにすることを狙っている。これらは、「自治体戦略2040 構想」という研究会報告として公表され、法制化への議論とともに、地方財政政策などを通じて具体化も始まった。
 本書では、「自治体戦略2040 構想」とは何か、地方自治の姿をどう変えると予想されるのか、憲法と地方自治法が示す自治の視点から見たときに何が問題となるのかについて、解説する。

「豪雨災害と自治体 防災・減災を考える」

A5判・並製・160 頁/定価(本体1600 円+税)

 豪雨災害はどのように発生し、どう対応すべきか?
 毎年のように豪雨災害が猛威を振るっている。その原因・メカニズムを気象学、被害の拡大を地質学から追究し(寺尾徹、田結庄良昭)、2018 年の豪雨が各地にどのような災害をもたらしたか、現地からの詳細な報告を収める(磯部作、越智秀二、村田武、山藤篤、松岡淳、小淵港、田結庄良昭、池田豊)。そして、このような災害に対して自治体はどう対応すればよいのか、防災と減災の視点から問う(室崎益輝、塩崎賢明、有田洋明)。

「水道の民営化・広域化を考える(改訂版)

尾林芳匡・渡辺卓也編著

A5判・並製カバー184 頁/定価(本体1700 円+税)

 改正水道法成立!「いのちの水」をどうする。2018 年12 月6 日、改正水道法が成立した。多くの庶民の疑問、マスメディアでの反論をものともせず、既定方針のように審議を通した。水道が生き残るには、民営化、広域化しかないのか。すでに、各地で起こっている「水」めぐる民営化と広域化の動きを検証して、「いのちの水」をどう守っていくか多角的に考える。

『人口減少時代の自治体政策 市民共同自治体への展望』

中山 徹(著)

発行年月日:2018/11/15  1,200円+税  A5 112ページ

 人口減少に歯止めがかからず、東京一極集中はさらに進む。自治体そのものを見直そうとする「2040構想」も始動した。こうしたなか、保守と革新の共同による「市民共同自治体」の動きも出始めている。地域が大きく再編されようとしている今、市民と地域を守るためにはどうしたらよいのか。「市民共同自治体」を提唱して、市民のニーズを政策に活かす方法を考える。

目次
はじめに
 1章 新自由主義による国土・地域・コミュニティの再編
  なぜ国土・地域・コミュニティの再編なのか
  再編の具体的内容とそれを進める政策
  自治体再編の方向性
  再編のコンセプトと進め方
 2章 自治体の動向と市民共同自治体への展望
  開発型自治体と削減型自治体
  市民共同自治体の誕生
  市民共同自治体の展望
 3章 市民共同自治体の政策
  政策の基本的な枠組み
  すべての主要施策に格差是正を貫く
  地域のまとまりをどのようにして創り出すのか
  行政責任を明らかにする
  なぜ市民参加が重要なのか

原発再稼働と自治体

―民意が動かす「3つの検証」― 新潟県はその出口を探す先頭に立っている

立石雅昭・にいがた自治体研究所編

A5判 定価(本体1200 円+税)

 福島原発事故から7 年半。控えられていた原発の再稼働が復活してきているが、それでも再稼働はスムーズに進んでいるとは言いがたい。それは、国民の過半数が原発再稼働に懐疑的であり、反原発・脱原発の世論が強く根を張っているためである。世界最大の柏崎刈羽原発を有する新潟県は「3 つの検証」―事故原因の検証、健康と生活に及ぼす影響の検証、安全な避難方法の検証―を掲げて福島原発事故の検証を行っている。その活動の意味を問う。

序 原発立地自治体・地元自治体に問われていること 池内 了
1 新潟県検証委員会の活動の意味 大矢健吉

『人口減少時代の自治体政策 市民共同自治体への展望』

中山 徹(著)

発行年月日:2018/11/15  1,200円+税  A5 112ページ

 人口減少に歯止めがかからず、東京一極集中はさらに進む。自治体そのものを見直そうとする「2040構想」も始動した。こうしたなか、保守と革新の共同による「市民共同自治体」の動きも出始めている。地域が大きく再編されようとしている今、市民と地域を守るためにはどうしたらよいのか。「市民共同自治体」を提唱して、市民のニーズを政策に活かす方法を考える。

目次
はじめに
 1章 新自由主義による国土・地域・コミュニティの再編
  なぜ国土・地域・コミュニティの再編なのか
  再編の具体的内容とそれを進める政策
  自治体再編の方向性
  再編のコンセプトと進め方
 2章 自治体の動向と市民共同自治体への展望
  開発型自治体と削減型自治体
  市民共同自治体の誕生
  市民共同自治体の展望
 3章 市民共同自治体の政策
  政策の基本的な枠組み
  すべての主要施策に格差是正を貫く
  地域のまとまりをどのようにして創り出すのか
  行政責任を明らかにする
  なぜ市民参加が重要なのか

'
'どこを目指す !! 自治体戦略2040構想''
― 研究会報告の概要と問題点、課題 ―

A5版・24頁  定価250円(地域研卸単価200円)

地域研の皆様へ
 地域研の皆様には日頃から大変お世話になっています。
 さて、自治体戦略2040構想研究会の最終報告が7月に公表されました。構想研は「2040年頃をターゲットに人口構造の変化に対応した自治体行政のあり方を検討する」として2017年10月に設置された総務省の有識者研究会です。
 その趣旨は「高齢化がピークを迎え、若い勤労者が激減する2040年頃の姿から自治体の課題を逆算する形で整理し、今の半数の職員でも対応できる仕組みを構築」するというもので、それは今日の地方自治、自治体のあり方を抜本的に見直し再編していくものです。 
 これを受けて、同月に第32次地方制度調査会が設置され、この内容が諮問されました。
 地制調に諮問したということは、その結果を踏まえて法制度改革を行うということです。
 私たちも地制調での議論を見極め、内容を検証し、対置政策を示して世論を喚起していくことが必要です。そのため研究所ではまず構想研報告の内容を知らせ、問題点、課題を明らかにしていくことが急務と考え、今回、職場や地域等での学習会向けに標記ブックレットを緊急に発行しましたので1冊送付(贈呈)します。また、皆様には割引単価を設けましたので、普及(490部)にもご協力をお願いします。
 なお、ブックレットの表題、目次、報告表題の「自治体戦略2040年構想」は誤記で、正しくは「自治体戦略2040構想」ですので正誤表を入れてあります。

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    はじめに  岡田 知弘
    自治体戦略2040構想研究会報告の概要と問題点、課題- 角田英昭 
    1.構想研報告の概要 
    2.構想研報告の問題点、課題

既刊ブックレットもお手元に!      
どこを目指す、自治体戦略2040構想(A5 ・ 24頁) 200円   
原発災害避難自治体の現況と復興、自治の課題(A5 ・ 40頁)300円   
どこを目指す、公共施設等総合管理計画(A5 ・ 40頁)300円   

「いのちの水」をどう守っていくのか!

水道の民営化・広域化を考える

尾林芳匡・渡辺卓也編著

A5判・並製カバー180 頁/定価(本体1700 円+税)

 老朽化、料金6 割上昇、人口減に維持困難……、これらは水道について語られる危機だ。国は水道法改正を視野に入れ、民営化と広域化を推し進め、この危機を乗り越えようとしている。しかし、こ
の方向は正しいのか。すでに、各地で始まっている民営化と広域化の動きを検証して、「いのちの水」をどう守っていくのか多角的に考える。
目次から
プロローグ●水をめぐるウソ・ホント 解説● 2018 年水道法改正とは
Ⅰ 水をめぐる広域化と民営化の現場
イントロダクション ●各地で具体化する広域化・民営化の動き/ 香川県●県主導の水道広域化の矛盾/ 宮城県●水道事業へのコンセッション導入の問題点/ 浜松市●下水道処理場のコンセッシ ョン化問題/ 京都府●簡易水道と上水道の統合/ 奈良県●奈良市中山間地域の上下水道のコンセッション計画/ 埼玉県●秩父郡小鹿野町民の水源・浄水場を守る運動/ 大阪市●市民が止めた水 道民営化/滋賀県●大津市のガス事業コンセッション
Ⅱ 水をめぐる広域化・民営化の論点
上水道インフラの更新における広域性と効率性/水道の民営化・広域化を考える

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中学生から大人までみんなで知ろう
市民が作った

つくば市の財政白書

つくば市民による財政白書づくりの会編著

A4判・113 頁/定価700 円

連絡先:古久保みどり midorigujiubao@gmail.com

『基地と財政 ー 沖縄に基地を押しつける「醜い」財政政策』

川瀬 光義

A5 133頁 1600円+税

本書のねらいは、このあまりにも不条理な基地新設の「同意」を得ることを目的として日本政府が講じてきた 財政政策が、いかに醜いものであるかを示すところにあります。名護市をはじめとする沖縄本島北部地域自治体への特別な財政政策を最初に提示した当時の首相は、橋本龍太郎氏でした。そのとき、これは基地新設の見返り
かという旨の問いかけに対して橋本氏は、強く否定しました。その姿勢からは、沖縄の人々に対する後ろめたさ'を少しは感じることができました。しかしその後ろめたさ'は次第に後退し、第4章で紹介した米軍再編交付金及び再編特別補助金に至っては、政治的意見の相違によつて公的資金の配分を差別することを合法化するという、醜さの極致と言ってよいなものとなつてしまいました。

 本書を通じて、こうした醜い政策でしか維持できないような日米安全保障体制とは何なのかにつぃて、読者の皆さんが考える糸口になれば、筆者としてこれにまさる喜びはありません。

『Dr.本田の社会保障切り捨て日本への処方せん』

本田宏著 (医師・NPO法人医療制度研究会副理事長)

A5判110頁 定価(本体1100円+税)

主な内容
 日本の医療はどなってしまうのか。日本の社会保障はどうなっているのか。外科医として36年間、医療の最前線に立ち続けてきた著書が、医療・社会保障崩壊の実態を体験とデータに基づいて究明する。そして、日本のどこが問題で何を変えれば医療や社会保障が充実するのかを、政治、社会、教育、デモクラシーのあり方まで俎上に載せて検討する。
目次から
第1章 外科医引退、市民運動ヘ
私が医師になつたきつかけ/想像を絶した地方勤務医の生活/先進国最少の医師数、そして「精も根も尽き果てるような働き」/医療再生の機運は高まつたものの/外科医引退、市民運動ヘ

第2章 諦めずに明らめるために
群盲象をなでるはダメ、全体像を把握せよ/Follow the money、ショック・ドクトリンに編されるな/温故知新、歴史に学べ/グローバルスタンダードと比較する

第3章 報道の自由度とメディア・リテラシー
報道の自由度とメディア・リテラシー/情報操作の実態/なぜ正論が通らないのか?/考えさせない日本の教育

第4章 日本の社会保障が充実しない理由
不平等が前提?「世界の多様性」に見る日本の特殊性/社会保障充実を阻む? 日本人の国民性/社会保障充実のためにどうする

第5章 社会保障財源獲得は可能か
日本の社会保障と公共事業予算/止まらない大型公共事業の実態/社会保障財源獲得のために

Excelを駆使して自治体の財政を分析する!
データベースで読み解く自治体財政 地方財政状況調査DB の活用

武田公子 著 金沢大学経済学経営学系教授

B 5 判94 頁 定価(本体 1600円+税)

 総務省は市町村の財政状況を表わす「地方財政状況調査DB(データベース)」をウェブサイトで公開しています。そのサイトへのアクセスから、様々なデータファイルのダウンロードと整理ファイルを使った分析手法までを、図表を駆使して分かりやすく解説します。自治体財政の全般的な動向を捉える基本的な分析方法を初め、公営企業や国民健康保険会計、公立病院事業に対する繰出金の分析、合併特例債の終了期を迎える合併自治体の財政状況の検証、そして復旧・復興に関わる被災自治体の財政分析などを実例に即して展開します。
第1章 自治体財政の制度概要と全般的動向
 地方財政の基本的な枠組み/地方財政に関する全国的動向
第2章 地方財政状況調査データベースの利用方法
 地方財政状況調査データベースの所在と意味/地方財政状況調査DB 利用の実際――歳入内訳の分析/データの整理/性質別経費の分析/目的別経費の分析
第3章 グラフの読み取りとさらなる分析方法
 グラフの作成/全国自治体に共通した動向/普通建設事業費の内訳とその財源/民生費と扶助費の関係/ 地方債の分析/積立金の動向/人件費と物件費の動向
第4章 一般会計と他会計との関係
 財政健全化判断比率と財政状況資料集/繰出金の分析/国民健康保険会計の分析/公営企業会計への繰出の詳細を調べる――病院の例
第5章 合併自治体の財政分析
 合併自治体の分析目的とデータのダウンロード/データ整理の手順/歳入グラフの読み取り/歳出グラフの読み取りと詳細データ/地方債の分析
第6章 被災自治体の財政分析
 国による財政措置/復旧・復興事業分歳入の分析/歳出の分析/災害復旧事業と普通建設事業/復旧・復興事業                            

改訂新版『地域再生と町内会・自治会』

著者 中田実・山崎丈夫・小木曽洋司

   
私たちの景観保護運動、私たちの自治のあり方
国立景観裁判・ドキュメント17年
 私は「上原公子」

上原公子・小川ひろみ・窪田之喜・田中隆 編

 国立景観裁判とはなんだったのか。市民自治による景観保護運動の始まりから企業・司法との闘い至るまでの17年間を跡づけます。付度して判断しない司法の実態に切り込み、元市長個人に賠償金を求めるという理不尽な裁定を全国的な募金運動によって完済していきます。 この市民を中心にした支援運動が大きな共感を勝ち得ていく過程は、今後の景観運動と市民自治のあり方を示しています。
≪目次より≫
 第1章 国立の景観を守り・育てた市民自治の歴史がまちの誇り   上原公子
 第2章 憲法、地方自治と国立景観裁判 ●自治の姿をみる  
 窪田之喜
 第3章 国立景観求償訴訟 ●問われたもの、裁けなかったもの
 田中 隆
 第4章 「上原景観基金1万人」運動 ●4556万2926円完全返済への道のり
 小川ひろみ
 第5章 国立景観裁判と「私」 保坂展人ほか
 年 表 国立の市民自治・明和マンション問題
 くにたち上原景観基金1万人の会

地域と自治体 第38集『TPP・FTAと公共政策の変質―』

岡田知弘・自治体問題研究所編

A5判 216ページ 本体2300円+税

 政府は、TPP11ヵ国、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)、日本とEU との間での日EU・EPA など、メガFTAをめぐる交渉を、国民には情報を公表しないまま進めている。いずれも「TPP プラスα」の内実となっており、交渉の結果は、国民の暮らし、地域経済、国や地方自治体の公共サービス・公共政策を大きく変質させる危険性をもつ。
 本書では、日本の先をゆく米韓FTA の現実をはじめとする世界のFTA の実際とその政治経済を読み解き、TPP協定をはじめFTA の中に組み込まれている“投資家の自由度を最優先で保障する仕組み”が、国民主権や地方自治にいかなる問題を引き起こすのか、とりわけ国有(公有)企業や生命保険・共済・食品安全・健康・労働のあり方の変質を分析。

既刊

減りつづける人口。日本のまちのあり方とは?

人口減少と大規模開発 コンパクトとインバウンドの暴走

中山 徹

 国家戦略特区をはじめ新たな公共事業政策、リニア中央新幹線、長崎・北陸新幹線の沿線整備、MICEによる国際会議・展示会の誘致、立地適正化計画による都心開発など、大規模開発計画が乱立している。この現状を分析して、人口減少時代にふさわしいまちづくりとは何かを考察する。

わたしたちにもつとも近い法律の話し

地方自治法への招待

白藤 博行

 明日に向かう地方自治法と対話しよう!
 地方自治は、憲法が保障する民主主義への道のひとつです。そして地方自治法は、憲法が保障する基本的人権を具体化する法律。近くの人権だけでなく、遠くの人権保障へのまなざしを忘ねず、憲法で地方自治法を、地方自治法で憲法を考えましょう。

高齢期社会保障改革を読み解く

編者 社会保障政策研究会

著者 芝田英昭・潰畑芳和・荻原康一・鶴田禎人・柴崎祐美・曽我千春・密田逸郎・村田隆史・小川栄二・本田 宏

 安倍政権下の社会保障政策の本質は、予算削減や自己負担増だけではなく社会保障の市場化・産業化にある。それは、とりわけ高齢期社会保障政策において顕著にみられる。
 本書は、第2次安倍政権発足以降の中期の視点で高齢期社会保障改革を分析し、改革の基本視点を提起することに努めた。また、高齢者の生活実像を踏まえた市民による改革運動の姿を提起した。

わたしたちの生活はどうデザインされているのか

社会保障のしくみと法

伊藤 周平

 社会保障判例を踏まえ、生活保護、年金、社会手当、医療保障、社会福祉、労働保険の法制度を概観し、国民の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」(日本国憲法25条1項)のあり方を問う。ひるがえって財源問題を中心に社会保障全般にわたる課題と現状の社会保障法理論の問題点を検討する。

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加茂利男著『地方自治の再発見ー不安と混迷の時代に』(2017/06/05)                 

自治体研究社  定価(本体2,200円十税)

 何が起こるかわからない時代、地域から世界をながめ、世界から自治を再発見する。
 戦争の危機、グローバル資本主義の混迷、人口減少社会 ー 激流のなかに地方自治の新しい可能性を発見する。

内 容 
序 章 「何が起こるかわからない時代」の始まり
第1章 混迷する世界と資本主義のゆくえ
第2章 地方自治の再発見
第3章 「平成の大合併」の検証
第4章 「日本型人口減少社会」と地方自治
終 章 21世紀を生きる
補 遺 講演・地方自治と私

中田 実著『新版 地域分権時代の町内会・自治会』(2017/05/20)

自治体研究社  定価2000円(本体1,852円十税)

 人口減少と高齢化のなかで町内会・自治会の役割は何か。活動内容の改善・充実とともに、分権時代に住民の声をすくい上げ、行政に反映する町内会の底力が求められている。政府から負担を強いられる地域の担い手として、まわりの組織やNPOとも協働する町内会の可能性を多角的に分析する。
内 容 
第1章 町内会とはどういう組織か
第2章 町内会をどう見るか─立ち位置によって見え方が違う町内会
第3章 町内会における自治の二側面─住民自治の諸相
第4章 地域での共同の暮らしの組織─機能の包括性の意味
第5章 町内会と自治体行政との関係
第6章 地域生活の変化と住民組織の主体性
第7章 地域課題の拡大とコミュニティづくり
第8章 町内会の下部組織と上部組織
第9章 町内会とNPOの協働
第10章 町内会・自治会脱退の自由の意味
第11章 町内会の運営の刷新
第12章 町内会の活動の刷新
第13章 行政からの自立と協働
第14章 地域内分権と住民代表性─地域自治区を考える
第15章 地縁型住民組織の可能性

角田英明『公共施設の統廃合・再編問題にどう取り組む-計画づくりから本格実施へ-』
A5版・32頁 一般普及300円(地域研・自治労連割引単価200円)

 全国の自治体では、現在、公共施設等総合管理計画づくりが急ピッチで進められています。
 既に2015年度末までに全国30道府県、15指定都市、396市区町村でつくられ、今年度末にはほぼ全自治体で策定されます。これはこれまでのような個別施設の更新、統廃合に止まらず、公共施設全体を中長期的な視野に立って全面的に見直し、再編していくものです。そのため国は、公共施設等の解体撤去や公共施設の集約化・複合化、転用等に係る財政措置を講じて各自治体に計画の策定と実施を迫っています。同時に、この計画は「地方創生」戦略や市町村合併、指定管理者制度などと一体的に進められています。
 本書では、こうした状況を踏まえ、政府施策や各自治体の計画内容、今後の取組みの課題、方向を検討しました。皆さん方の活動に活用していただければ幸いです。

はじめに 
 1.いま、なぜ、公共施設の統廃合・再編か 
 2.計画の策定・推進に向けた政府の対応 
 3.各自治体の計画づくりと実施方針(秦野市 さいたま市 相模原市)
 4.今後の取り組みの留意点と課題 
 5.「地方創生」総合戦略と一体的に推進 
 6.市町村合併の中で進む公共施設の統廃合・再編 
 7.指定管理者制度における公共施設の再編問題 
おわりに


『生きたかった ー 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの』

藤井克徳・池上洋通・石川満・丼上英夫編

大月書店 [本体1,400円十税]

 寄稿 香山リカ(立教大学教授・精神科医)福島智(東京大学教授・障害当事者)ほか 

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自著を語る  池上洋通

 昨年12月に出版した上記の『生きたかった一相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの』は、共著で、専門的立ち位置を微妙に異にするところから対象を分析したものである。
 周知のように、昨年7月に神奈川県相模原市の障害者施設で起きた殺傷事件は、多くの人々に深い衝撃を与えた。しかし半年が過ぎたいま、マスコミはほとんど取り上げなくなっている。けれども実は、事件の容疑者を動かしたとされる「優生思想」は、現実社会に深く根を張り、障害者差別を日常化させ、中央政府・地方自治体の政策に重大な影響を与え続けている。
 わが国で、優生思想をうたった法制度の初めは、ヒトラー・ドイツの「断種法」に範をとって1940(昭和15)年に膳定された「国民優生法」であるが、現行憲法施行後の1948年に同法を「改正」する形でさらに対象疾病や障害の範囲を拡大して「優生保護法」を制定し、1996年まで施行されていた。この法律によって、「強制手術」などが行われ、障害者の存在そのものがおびやかされ続けた。
 さらに重大なことは、それを正当化するものとして国民全体に「障害者差別」を当然とする社会思想が植えつけられ、その結果、行政をはじめ社会のいたるところで「差別関係」が生まれた。障害者の社会的隔離、学校教育における「分離教育」、住居、労働・雇用、情報活動における差別などなど…。先進国で珍しいといわれるこれらの課題の解決が、中央政府だけでなく、地方自治体の政策課題であることは明白だある。しかも近年、「社会福祉・社会保障リストラ」とでもいうべき制度改変が進められ、施設の民間委託、職員の非正規化か急速に広げられている。
 しかしその一方で、障害者権利条約の批准と共に「障害者差別解消推進法」が昨年4月に施行された。わが国初の「差別禁止法」である。これを受けていま、多くの自治体で条例作りが進められており、障害当事者と住民による運動も急速に広がりを見せている。
 本書の企画は、こうした情勢を意識しつつ、事件直後に始まった。その根底にあるものは「共生の思想に立つ地域の運動に貢献したい」という願いです。普及のためにお力添えをたまわりますように心からお願い申し上げます。

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『つくば市総合運動公園に関する住民投票運動記録集』

画像の説明

画像の説明

榊原 秀訓 著
『地方自治の危機と法ーポピュリズム・行政民間化・地方分権改革の脅威』

自治体研究社  2.000円+税

 地方自治は生き残れるか! 議会や住民からの批判を無視して、自らの政策を推進する首長がおり、行政サービスのアウトソーシングが民意を離れ公共性を失いつつある。また分権の名の下で、国が責任放棄して自治体や住民への負担が大きくなっている。これらの脅威に対して憲法や地方自治法の観点から異議を唱え、立憲主義を保障する政策への転換を訴える。

第Ⅰ部 ポピュリズムの脅威と民主主義
 第1章 ポピュリズム、民主主義と「選挙独裁」 
 第2章 議会改革・議会内閣制・ボランテイア議会
 第3章 参加制度と民主主義ー パブリック・コメントと住民投票
 第4章 自治体の総合計画策定における参加制度と議会
第Ⅱ部 行政民間化の脅威と行政サービスの価値
 第5章 NPM手法に基づく自治事務事業評価と事業の仕分け
 第6章 地方公務員の縮小と給与の削減
 第7章 「改正」地方公務員法と人事評価制度 
 第8章 行政サービスのアウトソーシングとインソーシング
第Ⅲ部 地方分権改革の脅威と地方自治の保障
 第9章 自治体の規模権限の拡大と自治体間連携 
 第10章 義務付け・枠付けの見直しー保育助設備運営基準の条例化を中心に
 第11章 道州制、改憲構想と地方自治

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自治体の政策をまなぶ書シリーズ

森 裕之著
公共施設の再編を問う -「地方創生」下の統廃合・再配置- 

1,200円+税                 

    
 「公共施設等総合管理計画」が策定され、学校をはじめとする公共施設の再編・統廃合が具体化しつつある。
 先行する自治体の事例にそって、その実際とこれからの方向を考える。
 はじめに -いまなぜ公共施設の再編・統廃合なのか-
 第1章公共施設とは何か
 第2章地方剤生と公共施設
 第3章公共施設と地方財政改革
 第4章公共施設の再編・統廃合 -先行事例から学ぶ-
 公共施設の全体マネジメントー相模原市・さいたま市・秦野市-
 個別施設マネジメントによる公共施設の廃止―浜松市―
 公共施設の住民自治計画―飯田市-
 公共施設と住民自治 
 終章賢い縮小(スマート・シュリンク)へ向かつて

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岡田 知弘・榊原 秀訓・永山 利和 編著
地域と自治体第37集 地方消滅論・地方創生政策を問う

2,700円+税

 地方創生とはなにか、その政策は地域や自治体をどのように変えると予想されるかを考える。

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芝田 英昭 著
『基礎から学ぶ 社会保障』 (増補改訂)

自治体研究社 2,500 円+税

 社会保障の基本原理とあゆみから、公的医療保険・高齢者介護・年金・子ども家庭福祉・生活保護・障害者福祉などの各論にわたって、社会保障の理念としくみを学ぶテキスト。

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神田 敏史・長友 薫輝 著
市町村から国保は消えない一都道府県単位化とは何か-

926円+税

 国保の「都道府県単位化」で運営や財政の何が変わるか。

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大和田一紘著 
習うより慣れろの市町村財政分析

2200円+税

 自治体の財政資料を入手し、独自分折表を使って誰でもできる財政分析の手法を解説する。大好評の三訂版!

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中田 実・山崎 丈夫・小木曽洋司 著 
改訂新版 新自治会・町内会モデル規約 -条文と解説-

1200円+税

 加入率の低下や高齢化などの課題に直面する自治会・町内会。その運営を円滑に運ぶためのモデル規約を示し、わかりやすく解説する。

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