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第92号

月刊「いばらきの地域と自治」既刊号すべて

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第92号

2016・08・22 更新

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海に立つ神秘の神磯の鳥居「大洗磯前神社」=大洗町

関東で海に立つ鳥居を見られるのは、大洗磯前神社の神磯の鳥居だけ。太陽が太平洋から登ってくる姿は神秘的で圧倒される風景です。大洗公園をめざして行くとよい。(〒311-1301 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町8249)

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若者の実状=「貧すれば鈍する」ーどう打開するか?

 アベノミクスによる若者の生活と精神の貧困促進。各種世論調査では「景気回復の実感はない」が圧倒的に多い。この間の経済政策の連鎖は、人間の生活基盤と社会の存立基盤を奪ってゆくようになった。非正規労働者の割合は全体で2014年には40%となり、15-24歳ではなんと50%を超えている。

 派遣制度の無原則的適用拡大によって、労働のあり方自体が壊れ、人間労働が商品化していつでも取り換え可能な存在に落とされ、若い世代は月収10-20万の収入では生活難から、結婚もできず子供を持つことは到底不可能となって、少子高齢化が加速されるという悪循環に陥る。このような生きずらさの実感は社会全体の問題として、まず年金や社会保障制度の問題を提起する。年金問題は少子高齢化だけにあるのではなく、雇用や家族の解体が年金制度の基盤を掘り崩しているのである。若い世代のほとんどが非正規雇用であるため国民年金が空洞化しており年金制度の持続可能性を奪っている。国民年金の未納や滞納は3-4割になる。現実の年金制度は実質的に現役世代の保険料でまかなう賦課方式である。非正規雇用者は国民年金・国民健康保険に加入せざるを得ないので、企業は拠出金を負担しないですむ。それで企業はできるだけ非正規雇用者を増やそうとする動機となる。
 こういう状況で残業代ゼロ政策や労働者派遣法改正(一般派遣の職場を変えれば無制限化)を行えば、状況は一層悪化する。派遣労働の固定化である。労働法の改正趣旨の見え見えのきれいごとの嘘はいつ聞いても唖然とする。
 労働市場には取り換え自由な日本版レイバープールが形成され、ブラック企業が横行した。労働の非持続性(奴隷労働)は雇主にとっても利益にならないことを承知の上で、短期的な利益優先策を取るのである。企業はそこまで非情なのである。今や格差・貧困問題は労働の破壊にまで進んだ。
 まさに奈落に堕ちつつある若者の多くが自民党支持とは。貧すれば鈍する、の喩えか。

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報 告

第42回茨城県自治体問題研究所総会が開催されました

 7月16日(土)つくば市自治労連会館で研究所第42回の総会が開催されました。
 議事に先立ち挨拶の中で田中理事長は、今年41周年を迎えました。1975年(昭和50年)7月に創立した。この41年間にまちづくり学校や自治体セミナーなど学習交流、いばらきの地域と自治の発行や各自治体の民主的な発展のために茨城に根付いて貢献してきました。これも皆様方の活動と熱意によりもので感謝を申し上げたい。
 近年、会員の減少や各調査研究が充分な活動ができないでいる。41周年をバネにして社会的な要請に応えられるように創りあげて行きたい。
 7月10日に行われた第24回参議院選挙は自民党が過半数を取る勢いで圧勝した。野党連合も一人区の32選挙区で候補者を擁立した。11選挙区で勝利したのは大きな試金石になりました。
 平和憲法公布70年目、安倍政権の戦争する国づくり、平和を壊し憲法を破壊する行為は許せない。地方創生、自治体消滅論は地域社会をゆり動かしているが、地域の自治体調査、研究により組織として少しでも克服する年にして行きたい、と決意を込めて挨拶があった。

 加藤木茨城自治労連書記長は、来賓挨拶の中で自治体職員の賃金、職場要求闘争、自治研活動の三つが発揮されることが自治体労働者にとって重要である。
 去る6月25日(土)に地方自治研全国集会プレ企画・第33回まちづくり学校が石岡市「ひまわり館」で開催され132名の参加で成功裏に終わった。
 また、茨城で全国自治研集会が今年10月1~2日につくば市で開催されるので皆様にお力添えをお願いしたい。
 安倍自公政権は、国民の声を聞かずに突き進もうとしている。住民自治、団体自治はこの国家主義的な動きに対峙することが重要である。自治研活動は、学習が基本であり自らが学習を基礎に自治体労働者として立ち上がる時である、と訴えて結びとされた。

 叶谷事務局長、岡村次長から提案された経過報告、決算、活動方針、予算案を全員で承認をしました。

役員では、宮田哲雄理事が退任されました。

新役員は次のとり
理事長  田中重博 副理事長 澁谷敦司・鯉沼康浩・飯田三年
理 事  池羽路一・石橋英司・今泉 正・加藤木正・ 佐川泰弘・佐藤英一・白石勝巳・高木知子・高畑 孝・長山重道・濱野 真・穂積建三・ 本田精一・山浦五十一・山口由 夫・山本千秋
監  事 岩瀬 亮・川並英二
事務局長 叶谷 正 同 次長 岡村瑞比古
顧 問  秋元喜代二・浅野長増・井川二彦・木戸田四郎・田村武夫・高島 剛・小貫雅史・本田忠弘・宇佐神忠捷・川﨑不二男・恵田三郎・飯塚和之

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ヘリパッド緑の森をなぎ倒し
反核のこだまでしょうか蝉しぐれ  
あちこちで命を襲う狂気かな
ひな段をかざる女の三勇士
南米にサンバのリズム聖火(ひ)がともり

泉  明 羅

(泉明羅・本名 福田正雄 水戸市在住、句歴 十二年、所属 元吉田川柳の会)

要請

「第13回地方自治研究全国集会in茨城」へご協力をお願いします。

茨城自治労連執行委員長 鯉沼康浩

 別にご案内のとおり、第13回地方自治研究全国集会を、2016年10月につくば市で開催することになりました。本集会は、自治体職員はもとより、住民や諸団体、議員、研究者ら地方自治に関わる幅広い人たちが参加できる集会です。主催は、住民団体や自治体労働組合、研究所など21団体で構成する「実行委員会」です。
 集会では、①憲法を住民の暮らしにいかす地方自治体・日本をつくるための政策と運動を学び、②住民の暮らしや地域の現状を憲法の視点で検証し、問題点と課題を明らかにし、③全国の地域、職場での実践を交流、共同を促進し、④これからの地域づくり、住民本位の地方自治体をつくる運動の担い手を育てることを目的に問催します。
 つきましては、成功に向けたご協力をいただきたくお願い申し上げます。

(2015年6月)

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新刊紹介

『つくば市総合運動公園に関する住民投票運動記録集』

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