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2017/09

過去の自治関連ニューススクラップ

月間自治ニューススクラップ(茨城県内の出来事を中心に )
2017年09月分


関東・東北豪雨災害(常総市災害を含む)

帰還 常総水害2年シリーズ (9.5~9.9  朝日)

 関東・東北豪雨で鬼怒川が決壊し、市内の3分の1が水没した常総市は10日、水害から2年を迎える。決壊現場では4日、石碑「決壊の跡」が設置された。流失した8戸のうち7戸が再建され、住民の帰還が始まっている。ただ、市は水害後、住民参加の本格的な防災訓練をしておらず、安全な暮らしを取り戻すにはなお時間がかかる。
 2年前の9月10日午後0時50分ごろ、上三坂地区の左岸堤防が約200mにわたって決壊した。市の避難指示が間に合わず、近くの8戸が濁流で流され、1人が死亡した。朝から堤防で水位を見守っていた渡辺さんは「切れると思って逃げたが、あっという間に濁流にのまれた」。1キロ近く流され、橋にはい上がったところを救助された。濁流でえぐられた土地は市が土を入れて造成した。水道や電気も復旧したが、被災者には自宅の再建費が重くのしかかった。流失世帯が受けた行政の支援は、被災者生活再建支援制度による300万円と義援金約100万円など。数千万円かかる再建費には足らず、市は今年度、追加支援を打ち出した。

防災訓練まだ「安全」なお時間(9.5)/ 住み慣れた街戻れず(9.6)/ 自主防災 住民が動いた(9.7) 復興策「川よ、使ってやる」(9.8)/ 迅速な避難へ初の試み(9.9)
「5年に1回の大雨」浸水対応、下水道 市街の42%未達成  (9.25 朝日)

「ゲリラ豪雨」をはじめとした強い雨の頻度が増す中、市街地が浸水被害に遭わないよう、国は「5年に1回程度の大雨」に対応できる下水道の整備を求めているが、全国の42%で終わっていないことが国土交通省のまとめで分かった。 市街地のアスファルト化が進み、下水道による排水機能が不十分なままだと、大雨でオフィス街や住宅街が浸水する「内水氾濫」が起き、多額の経済的損失が発生する恐れがある。
 国交省は「下水道による都市浸水対策達成率」を都道府県ごとに集計。過去に浸水被害のあった市街地など、市町村が浸水対策を必要と見込む地域が「5年に1回程度の大雨」に下水道で対応できるようになっているか、調べた。調査の結果、2016年度末時点で対象地域は全国に84万3千㌶あり、うち4割にあたる35万8千㌶で対策が済んでいなかった。達成率が高いのは京都府で79%。愛知県77%、大阪府73%と続く。低いのは島根県の17%で、長野県22%、宮城、和歌山両県が23%だった。茨城県は58%。
 05~14年の水害統計では、河川の決壊による洪水氾濫などの被害額が約9千億円だったのに対し、内水氾濫の被害額も約7千億円に達している。
  

利根川中流域 避難で連携 浸水時隣の市に拠点  (9.25  朝日)

 利根川中流域で、自治体の垣根を越えて水害に備える広域避難の計画づくりが進んでいる。境町は隣の坂東市内の避難所に町民を避難させる覚書を締結。利根川はんらんに備えて、茨城と埼玉、群馬の3県の5市町は先月から、地域住民に共通の基準で避難をうながす仕組みづくりも始めた。
 「千年に一度」レベルの豪雨が起きれば、2年前には免れた利根川はんらんが現実味を帯びる。今年7月に見直された国の浸水想定では町内の大半が冠水、災害対策本部となる町役場も約7㍍まで水につかる。町は昨年6月、隣の坂東市と「広域避難に関する覚書」を締結した。最悪の事態の場合、浸水域外にある市の避難所の坂東総合高校に町民を最長1カ月程度避難させ、災害対策本部を移す。古河市内の県立総和工業高校も避難所として活用できるよう、同市と覚書を結ぶ予定だ。
 利根川中流域では、県境を超えた自治体間連携の「実験」も進む。8月22日、境町と古河市、坂東市、埼玉県加須市、群馬県板倉町による「広域避難協議会」が発足した。5市町の利根川左岸地域は、堤防や台地に囲まれた地形。集中豪雨が降ると、長期間浸水する危険性がある。川のはんらんの危険性が高まると、避難情報を5市町が合同発表し、地域の住民に避難を呼びかけることを目指す。協議会には5市町の周辺にある浸水の可能性が低い自治体も参加。広域避難先としての受け入れ可能性も議論する。
 現状では災害対策基本法に基づき、市町村ごとに住民に避難指示や避難勧告を出している。協議会の試みが実現し、複数の自治体が境を超え、共通の基準で地域住民に避難をうながす仕組みが整えば、全国初の事例となる。

原発問題(東海第二原発関係も含む)

原発避難で協定 常陸太田市 福島19市町村など (9.23  朝日)

 日本原子力発電東海第二原発(東海村)の重大事故に備え、広域避難計画を策定中の常陸太田市は21日、大子町や福島県内19市町村と避難者の受け入れを定めた協定を結んだ。近く、同県下郷町とも締結する。広域避難で県外自治体と協定を結ぶのは笠間市、日立市に次ぎ3例目。年度内の計画策定を目指す常陸太田市は、26日から住民との意見交換会を開く。常陸太田市は北部地域が一部30キロ圏外だが、同市は計画の基本方針で、全市民約5万1千人を避難対象とした。市内104の町名単位ごとに、基本的に自家用車で避難する。
 協定では、避難受け入れは原則1カ月以内。避難所の必要物質の確保と費用は常陸太田市が負担する。同市の大久保太一市長が21日、大子町に綿引久男町長を訪ね、協定書に調印した。福島県内の19市町村とは、同日を締結日とする協定書を相互に送付。

再発防止着手へ  原子力機構被曝事故最終報告  (9.30  朝日)

 日本原子力研究開発機構・大洗研究開発センター(大洗町)で作業員が内部被ばした事故の最終報告書が29日、機構から国や関係自治体に提出された。「問題の悪さ、深さも分かってきたので深く反省し、今後につなげていきたい」。29日に県庁であつた記者会見で、同センターの荒邦章副所長は再発防止策を徹底する姿勢を見せた。原因について報告書は、容器内に放射性物質と一緒に入っていた樹脂が放射線で分解されてガスが発生し、圧力が高まって破裂したと結論づけた。また、汗などで作業員の半面マスクの密着性が低下し、内部被曝した可能性が高いとした。機構は再発防止を図るため、今後は作業計画の作り方や放射性物質を保管する基準の改善のほかヽ身体除染の方法の見直しにも着手する。また、作業中に異常を感知した時の対応方法も明確にする。

地方制度・自治体論・地方自治一般

10代投票率32・39% 知事選20代・30代前半上回る  (9.13  朝日)

 8月27日投開票の知事選で、県選挙管理委員会が年齢別の投票率の抽出調査をした結果、県内の10代(18、19歳)の投票率は32・39%だったと発表した。県平均の43・32%と比べると11㌽近く下回ったが、20代と30代前半の投票率を上回った。県選管は44市町村から標準的な投票区を1カ所ずつ抽出し、有権者数や投票者数、投票率を年齢別に集計した。抽出した有権者数は約9万1千人で、投票者数は約4万人だった。抽出調査のため、投票率は実際の結果と一致しない。
 年齢別の投票率をみると、最も低かったのは20代前半の23・02%で、次いで20代後半の24・52%だった。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて初めての知事選ということもあり、10代の動向が注目されたが、18歳は36・l4%、19歳は28・68%と、20代よりも高い投票率を示した。
 全体的な傾向では、50代前半(45・99%)から県平均を上回るようになり、50代後半から70代後半までは
50~60%台と高くなった。投票率の最高は70代前半の62・l6%だった。

「均衡の取れた発展実現」6期24年橋本昌知事が退任 (9.26  朝日)

 現職では全国最長となる6期24年間、知事を務めた橋本昌氏(71)が25日、任期満了を迎えた。在任中の実績について「バランスの取れた発展を実現できた」と胸を張る一方、新知事との引き継ぎ式は行わないなど、選挙の対立を引きずったままの退任になった。最後の庁議の後に開かれた記者会見では、知事として充実した日々を過ごしたことを強調。心に残った仕事としては、核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」の臨界事故や東日本大震災などの災害や事故対応に加え、港湾や空港、道路網などの基盤整備を進める中で、多くの優良企業を誘致することに成功したことを挙げた。

大井川和彦新知事 初登庁若手と積極対話ヘ    (9.26  朝日)

 8月の知事選で初当選した大井川和彦知事(53)が26日、着任した。人口減や少子高齢化が進むなか、職員から積極的に意見を募って施策を打ち出す「挑戦する県政」をつくる意気込みを示した。知事として初めての記者会見では、最優先に取り組む課題として教育、医療、産業育成の三つを挙げた。
 大井川氏が対処する課題は多岐にわたっている。その一つが、日本原子力発電・東海第二原発の再稼働だ。来年11月に原則40年の運転期間を終える同原発を巡り、原電は運転延長も視野に入れた動きを活発化させている。再稼働の賛否を明言していない大井川氏だが、知事となれば、原電が再稼働に必要な工事をする時に同意するか判断しなければならない。「再稼働の判断は1年や2年で決まる話ではない」とするが、いずれ原発の賛否を表明する場面に直面する可能性が高い。
医療体制の整備も不可欠だ。県によると、人ロ10万人あたりの医師数(2014年12月時点)は、つくば市周辺で全国平均を上回るが、他の地域では全国平均以下で、地域間格差は進んでいる。県全体でみると177・7人で、全国ワース卜2位。県は筑波大など7大学に特別枠を設けて県内で働いてもらえるよう努めているが、定員に達していないという。県の魅力を発信する施策も求められる。

解散 来月選挙へ号砲 (9.29  朝日)

 衆議院が28日に解散したことを受け、各選挙区で街頭演説や支援者を集めた集会が開かれ、事実上の選挙戦がスタートした。民進はこの日、希望への合流の意向を正式に表明し、事実上の解党方針を決定。対決の構図が固まらないまま10月10日公示、22日投開票に向けて一斉に動き始めた。

予算・税・財政 

まちづくり・都市計画 

アリーナ見直し 損失試算38億円 神栖市発表     (9.5  朝日)

 神栖市の防災アリーナ(仮称)整備事業で規模の見直しを問う住民投票について、市は4日、事業規模を見直した場合の損失試算額が約38億円(9月末時点)になると発表した。来週にも全戸配布する市広報で事業の経過や損失について説明し、賛否を考える手立てにしてもらう。5月に起工式があったこの事業は、防災アリーナ、温水プール、音楽ホールなどをまとめて造る。整備事業に約121億円、完成後15年間の施設運営や維持管理に約50億円と、総額約171億円を見込む。

ひたちBRT 常陸多賀駅延長に期待大   (9.8 茨城)

 日立市が整備を進める旧日立電鉄線跡地を活用したバス高速輸送システム「ひたちBRT」は現在、JR大甕駅から常陸多賀駅まで延伸する第2期工事が進められている。暫定ルートが来春開通し、大甕駅の駅舎と西口の完成に合わせ、2019年春に専用道を多く含む本格ルートで運行が始まる予定だ。市はBRTをコンパクトなまちづくりの軸に据えており、人口が集積する同駅周辺地区への延伸に掛ける期待は大きい。

下水道管理 広域化促す 都道府県旗振り役に   (9.9 日本経済)

 国土交通省は、複数の市町村が協力して下水道を維持管理する「広域連携」を進めるよう都道府県を通じて促す。20年後には設置から50年がたつ老朽下水道管が全体の3割を占める見通しだが、各市町村では担当職員が年々減少。
 単独での管理が難しくなるケースが相次ぐとみられる。都道府県が旗振り役となる協議会を全国に設け、職員の融通や資材の合同発注によるコスト削減などの効率化を進める。
これまでに、長崎、埼玉、大阪、兵庫の4府県で先行事例があり県が協議会に加わって旗振り役、施設の統廃合や人材の融通、設計や資材などの関連業務の発注一元化によるコスト削減などを進めており、国はこれら事業に補助金を出している。国交省は未設置の都道府県に対し、改正下水道法に基づく協議会や同様の組織を求める方針で、18年度概算要求に設置費用を盛り込んだ。

神栖防災アリーナ 住民投票の行方 市民団体「縮小」訴え(9.18 茨城)    

 神栖市が建設中の「神栖中央公園防災アリーナ(仮称)」(同市木崎)の事業規模見直しについて、賛否を間う住民投票が21日、告示される。地域医療への投資を優先することなどを理由に縮小を求める市民団体に対し、市はスポーツ・文化のほか防災の拠点としても必要性を強調する。投開票は10月1日。市民の判断が注目される。

神栖アリーナ  あす住民投票 (9.30  朝日)

 神栖市が整備する神栖中央公園防災アリーナ(仮称、同市木崎)の規模の見直しについて賛否を問う住民投票が10月1日に投開票される。市選挙管理委員会によると、同日午後9時すぎに結果が判明する見込みという。住民投票の対象は、災害時に避難所となる防災アリーナや屋内プール、音楽ホールなど施設整備費約121億円、完成後15年間の維持管理費をあわせると、総額で約171億円になる事業。4月に起正式があり、基礎工事などが進む。住民投票を直接請求した市民団体は「既存施設と重複する音楽ホールや温水プールは必要ない。優先的に地域医療に予算投資すべきだ」と訴える。市選管によると、開票は1日午後7時半から市民体育館である。投票方法は、規模の見直しに賛成は「〇」の印、反対は「×」の印をつける。投票率にかかわらず開票され、市長と市議会は結果を尊重することになる。20日現在の有権者数は7万6797人。 

地 域 経 済 

桜川を発信 商業施設 IC周辺 石材や温泉、農産物   (9.2 茨城)

 桜川市は1日、同市内に地域の魅力発信型の商業施設を整備すると発表した。北関東自動車道の桜川筑西インターチェンジ(IC)周辺開発の一環で、JR水戸線大和駅にも近い。飲食店やスーパーのほか、温泉施設、農産物直売所、特産である石材製品の展示場などを設けることで、地域住民の利便性とともに、観光客誘致につなげたい考え。開業は2019年4月の予定。同市は「地域の核として、にぎわい創出になる」と期待する。

農地の転用規制の例外拡大へ 全地域・業種に   (9.4 日本農業)

 政府は、未耕作農地の開発を優先するといった国の方針をまもる自治体を対象に農地の転用規制を緩和する。転用を例外的に認める地域を農村地域から全地域に、対象となる企業の業績を工業や倉庫業など5種から全種に広げる。地域への商業施設などの誘致を促し、農家の雇用の場を確保する狙い。農地が無秩序に開発されかねないとの懸念に配慮して対象自体に条件を設ける。
 国会で農村への企業誘致を促す改正農村地域工業等導入促進法(農工法=農村産業法に改称)と地域未来投資促進法が成立、これを受けて農地の転用規制を緩和。2法に基づき、自治体が企業を誘致する際のルールを定める基本方針をまとめた。
 基本方針に従い企業誘致に向けた計画を県、市町村がそれぞれ策定。計画には誘致する業種や農家の就業目標、担い手への農地の集積目標など盛り込む。県の計画は国の同意を、市町村の計画は県の同意を得ることを求める。

都市農地新法骨子 貸借で有効利用 (9.15 日本農業)
                            

 農水省は、「都市農地の貸借の円滑化に関する法律案」の骨子をまとめた。都市農地「生産緑地」の減少を食い止めるため、都市農地の貸し借りをしやすくするのが柱。意欲ある農業者に貸したり、市民農園を開いたりして都市農地を維持する。法案が通れば農地を貸した場合でも相続税の納税猶予で相続できる税制改正も実現しそうだ。
 2018年4月の施行を目指す。

工業地2年連続上昇 基準地価 圏央道県内全通で    (9.20  朝日)
                            

 県は19日、2017年の県内の基準地価を発表した。圏央道の県内全線開通を受け、工業地の平均は2年連続で上昇。住宅地と商業地の平均は26年連続で下がつたが、下落幅は6年連続で縮小した。
工業地の平均は1万8500円で、前年より300円上がつた。19の調査地点のうち、上昇したのは五霞町1地点、古河市2地点の計3地点。いずれも、今年2月に県内区間が全線開通した圏央道の五霞インターチェンジ近くの工業団地に位置している。都心方面へのアクセスが向上し、流通業の施設用地などの需要が高まっている。
 住宅地と商業地では、つくば市吾妻1丁目の土地がいずれも最高価格となった。上位5地点のうち住宅地は4地点、商業地は2地点をつくば市内の土地が占めた。いずれも、つくばエクスプレス(TX)つくば駅から徒歩圏に位置する。都心方面への交通利便性が良いことなどから県内外から需要がある。
 市町村別にみると、鹿嶋市では住宅地の価格上昇が目立ち、上昇率の上位6位までを独占。東日本大震災で液状化などの被害がなかった高台地域での需要が高まっている。2年前に関東・東北豪雨で浸水被害を受けた常総市では依然として下落傾向が続いている。同市水海道山田町の土地は住宅地で最大となる前年比4・7%の下落幅を記録した。人口減や高齢化が急速に進む大子町も下落が顕著となっている。 

常陸太田市の「柿まるごと活用プロジェクト」注目 (9.23 日本農業)
                         

 常陸太田市・水府活性化推進協議会の「柿まるごと活用プロジェクト」が注目されている。同地区の家庭には合わせて3000本の柿の木があるが、大部分は収穫されず活用されていない。この柿を地域資源として見直そうというもの。活動では、柿の葉茶を地域の特産品とするとともに、地域で柿の茶作りを浸透させる。さらに、青柿のみそ漬けや渋柿のスイーツなどの加工をしていく予定だ。

地元産コシヒカリで米粉麺「穂々の空」開発 JA水戸の若手農家 (9.24 毎日)   
            

 JA水戸の若手農家が水戸市常澄地区産のコシヒカリを使った米粉麺「穂々の空」を開発した。食べると米本来の食味と香りが口の中で広がるのが特産で、市も水戸の新たな名産品に育つようと販路拡大を支援する。
 市内の農業男性23人が2015年9月生産組織「JA水戸TUNEZUMI麺、S」を設立している。

地域未来法で70計画認定 本県から1件 9.30 (日本農業・茨城)
                      

 政府は、企業用地への農地転用を、農村部を含む全地域で促す地域未来投資促進法で、同法に基づく支援策を
活用するため、地方自治体が全国70地区で立てた基本計画を認定した。
 政府は、法施行後第1弾として39都道府県から堤出のあった計70の基本計画を認定。計画は、県内の市町村ごとに立てる場合や県全域で立てる場合などさまざま。電子機器や医療品分野、地場農産物を活用した食品加工分野の振興などを進めようとしている。
 県とかすみがうら市が共同で策定した基本計画も認定されたが、本計画はかすみがうら市を区域とし、筑波山
系と霞ヶ浦の自然が育む多様な地域資源を活用した「観光」「6次産業化・農商工連携」関連事業を創出し、地域経済循環の促進を図るとの内容。地域特性として、筑波山地域ジオパークや帆引き網漁などの観光資源、「つくば霞ヶ浦りんりんロード」などのスポーツ資源、ナシやクリ、ワカサギなどの農水産品を挙げた。
 

環境と開発

県、住生活計画を改定 空き家8万戸に抑制 (9.12 茨城)
                               

 今後10年間の住宅政策を定める県の住生活基本計画が改定され、賃貸・売却用などを除く空き家を2025年時点で8万戸程度に抑制する数値目標が初めて盛り込まれた。良質な物件は有効活用して移住の受け入れを進め、空き家の増加に歯止めをかける。県内人工林の8割以上が利用期を迎えていることから、県産木材の活用促進も前面に打ち出した。

県内初 石岡市が所有者不明空き家を代執行解体   (9.13 毎日)
                           

 石岡市は、同市府中にある所有者不明の木造空き家の解体作業に着手した。2015年に施行された空き家対策特別措置法に基づく略式代執行で、県内では初めて。
 35年以上空き家状態で、更なる倒壊の危険があるほか、衛生面でも懸念されてきた。市は、7月に「特定空き家」に認定。9月議会に解体費用約122万円を計上した。8日まで公告したが、所有者が名乗りでなかったため、所有者不明のまま解体できる略式代執行をした。費用は所有者が分かれば回収するが実質的には市の負担となる。 県内では現在321軒が特定空き家に指定されている。

特措法2年 空き家対策道半ば 「特定」指定10市町 (9.23 茨城)     
                        

 危険な空き家を自治体が強制撤去できるよう定めた空き家対策特別措置法の施行から2年が経過した。今月に入り石岡市が強制撤去に踏み切ったものの、倒壊の恐れなどがあるとして「特定空き家」を指定した県内の自治体は10市町(1日時点)にとどまる。特措法に基づく対策計画づくりが遅れている自治体もあり、空き家問題を巡る取り組みは地域でばらつきが生じている。
 国土交通省によると、3月までに特措法に基づく対策計画を策定した県内の自治体は11市町村。本年度末には32市町村に増える見込みだが、県が目標とする全44市町村には届かない。県によると、県内では10市町321件が特定空き家に指定されている。

温暖化対策 自治体ピンチ ― 大手電力、販売量の非開示続々、地域のC02排出量把握できず    (9.28  朝日)
                            

 自治体が温暖化対策を進めるために欠かせない、地域の二酸化炭素(C02)排出量がわからない「非常事態」が相次いでいる。計算に必要な、地域ごとの販売電力量を大手電力会社が提供しなくなってきたためだ。電力自由化で地域独占が崩れ、「販売戦略上、不利になる」などという理由だが、排出量がわからなければ目標を立てたり、達成できたか確認したりできず、自治体は途方に暮れている。ある大手電力の関係者は「自由化で大手は基本的シェアが減る。販売電力量を開示すると、どのくらい他社にシェアを奪われているか丸わかりになる」という。  
 各自治体でのC02排出量は、地域で販売されたガソリンや灯油などに加え、家庭やオフィス、商店などに届けられた電気が大きな割合を占め、火力発電所などで燃料を燃やした時の排出量をもとに計算する。 一般家庭からの排出量の約半分が電力由来だ。従来は自治体が依頼すれば、大手電力が地域内の販売電力量を提供していた。地球温暖化対策推進法は、都道府県や政令指定都市など 151の自治体に対し、温室効果ガスを減らすための計画づくりを義務づけ、多くの自治体が削減目標を掲げる。
 明日香寿川・東北大学教授(環境政策)の話 「国だけでなく自治体レベルの温暖化対策は極めて重要で、C02排出量の把握は不可欠。電力会社のデータ非開示は法律の不備だ。電力自由化を想定していなかったのだろうが、柔軟な対応が必要だ。環境省や経済産業省が公表制度をつくるべきだ。」と

医療・福祉・社会保障・教育 

健康施策AIで提案 筑波大、常総市など開発へ  (9.5 茨城)
                          

 筑波大は、住民の健康に関する問題点を判定し、地域の実情に合った保健対策を提案する人工知能(AI)を、常総市や新潟県見附市などと共同で開発する。健康寿命を伸ばし、医療、介護保険などの社会保障費の削減につなげることを目指す。今月から2市と組んで、自治体の保健指導を効率的に行う仕組みづくりを行う。約3年で完成させ、全国でも使えるようにする予定。自治体の健康政策を支援するAIの開発は世界で初めてという。
 共同開発には、筑波大発ベンチャーのつくばウエル一ネスリサーチ(千葉県柏市、社長・久野譜也筑波大教授)やNTTデータ経営研究所(東京)などが関わる。総務省関連の事業に採択され、3力年で行う。背景には超高齢社会を受け、医療費の高騰や介護費用の増加があり、健康寿命を伸ばして費用を抑える必要が出ている。しかし単独の自治体ではデータの活用に限界があり、データを分析できる職員も少ないことから、自治体間の格差も生じているという。
開発するAIには、常総、見附両市の住民を含む全国75万人以上の健康診断、レセプト(診療報酬明細書)、介護保険などのデータや、国内外の医学論文などを学習させる。これらのデータはウエルネス社が自治体と連携して積み上げてきた。同社は筑波大と共に100以上の自治体の健康施策に対してコンサルティングも行っており、ノウハウを生かす。 

給食費 自治体が徴収 (9.6 毎日) 

 文部科学省は、現在全国の4分の3の市区町村で学校がしている給食費の徴収業務を自治体が直接するよう求める方針を決めた。未納の保護者への督促や多額の現金を扱うことが教職員の心理的負担と長時間勤務の一因になっており、業務を軽減する狙いがある。
 直接徴収している自治体は税金に関する業務の一環として、口座引き落としや振り込み、児童手当から天引きで対応している。給食費を巡っては、無料にする自治体も増えており、昨年時点で人口の少ない自治体を中心に全国61市町村に上っている。 

国民健康保険アンケート 市区町村の35%上昇予想     (9.14 茨城)

 来年4月に国民健康保険(国保)の運営主体が市区町村から都道府県に移る制度変更に伴い、市区町村の35%は来年度、加入者が支払う保険料が上がると予想していることが13日までに、共同通信の調査で分かった。保険料の急激な上昇抑制などを目的にした国の財政支援の配分が決まっていないため、半数近くは保険料の変化を「分からない」と回答。保険料の変動幅もはっきりしていない。配分額によっては保険料が上がる自治体がさらに増える可能性もあり、国の支援に対する不安の声も上がった。高齢者や低所得者が多い国保加入者の負担増が懸念される。
 都道府県への移管は、慢性的な赤字を抱える国保を広域化することで、財政基盤を安定させるのが狙い。現在は市区町村の判断で保険料を決めているが、来年度からは、都道府県が各市区町村の医療費や所得水準などを基にそれぞれの保険料水準の目安を示す。市区町村はそれを参考に保険料を決める方式に変わる。

いじめ防止提言 取手市議会可決 条例へ対策室設置など   (9.23  朝日)

 取手市で市立中学校3年生が自殺した問題を受け、市議会は22日、市が来春の制定を目指しているいじめ防止対策推進条例に向けて、「取手いじめ対策推進室」の設置などを盛り込んだいじめ防止対策提言の決議案を可決した。提言は8項目。このうち「全ての人が相談できる態勢整備」の具体的内容として、推進室の設置を挙げ、①弁護士や臨床心理士など専門職員の配置②24時間電話ダイヤルの設置③いじめ通報アプリの導入などのほか、子どもと親のための相談員を各学校に常駐させることも提言している。条例は市教委が弁護士などによる検討委員会とともに策定する。

取手・中3自殺 県に調査委員会条例案   (9.29  朝日)

取手市で市立中学3年の中島菜保子さん(当時15)が自殺した問題を受け、県は28日、知事のもとに調査委員会を設置するための条例案を発表した。10月3日に開会する県議会に提案する。
条例案によると、委員はいじめ防止などに関する学識経験者で構成。定数は7人以内で、任期は2年。いじめの事実関係の調査や自殺原因の考察などをする。委員会は11月に設置され、調査期間は約1年。費用は約3700万円を見込み、全額を市の負担とする。市議会は10月3日の臨時会で、今年度分として約1600万円の補正予算案を可決する予定だ。この問題をめぐっては、市が行った調査・対応に不信を抱いた遺族が7月に県による調査を要望。いじめ防止対策推進法では調査委の設置は市町村の教育委員会とされていることから、市からの事務受託を受ける条例を制定することで対応できるようにした。

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