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2015/05

過去の自治関連ニューススクラップ

月間自治ニューススクラップ(茨城県内の出来事を中心に )
2015年05分


災害・防災・避難計画



計49億円の債務免除 再生支援機構 被災企業、3年間で(5.15 朝日)

 被災した中小企業などの二重ローン対策にあたる「東日本大震災事業者再生支援機構」(本店・仙台市)は14日、県内事業者への支援決定件数が4月末までの約3年間で30件になったと発表した。相談は累計161件にのぼっており、増加傾向にあるという。支援機構は、債権を買い取ったうえで債務を免除したり返済を猶予したりするほか、地元銀行からの融資仲介などを通じて被災事業者の再生を助けるため、国が2012年2月に股立した。支援機構によると、県内では103億円の債権を買い取り、49億円の債務を免除した。

大震災事業者再生機構 残り2年、県内活発化  (5.22 茨城)

 東日本大震災に伴って生じた事業者の二重ローン解消や事業の再生支援を狙いに、2012年2月に国が設立した支援機構の県内での取り組みが活発化している。同機構のまとめによると、昨年度の県内での相談件数と支援件数が、過去3年で最も多かった。東北の被災県の相談が前年より減ったのに対し、本県では増えている。支援期間は残り2年を切ったものの、機構の活動がようやく県内に浸透してきたことも背景にあるとみて、さらに周知を図り、支援を必要とする事業者の掘り起こしを進める方針。
 本県の支援決定数は12年度3件、13年度11件、14年度16件で計30件(6県全体で585件)となり、年々増加。この3年の買い取り債権の元本総額は約103億円(同906億円)、債務免除は約49億円(同約378億円)に上った。

原発問題(東海第二原発関係も含む)

東海原発 低レベル廃棄物 敷地内埋設を申請へ 原電、今年度中に国へ  (5.1 朝日)

 日本原子力発電は30日、廃炉作業中の東海原発(東海村)から発生する低レベル放射性廃棄物のうち、放射能レベルが「極めて低い」廃棄物(L3)について、敷地内に埋設する計画を今年度中に国に申請する方針を明らかにした。県や村などに提出した今年度の事業計画に盛り込んだ。日本原電によると、廃炉作業のなかで、原子炉周辺の熱交換器やコンクリートなどから約1万2300㌧のL3が出ると推定。埋め立て予定地は、原発敷地北側の更地約8千平方㍍で深さ約4㍍に埋めて厚さ約2・5㍍の土で覆う。
 廃炉で出る廃棄物の総量は推定約20万㌧。現在ある約400㌧のL3は敷地内の貯蔵庫で保管している。日本原電は今年度中に原子力規制委員会に埋設事業の許可申請をし、県や村の同意を得て着工したい考えだ。
 
原電が支援事業 東海原発の経験活路 新たな収益の柱 (5.3 茨城)

 原発の運転期間を原則40年とする原子炉等規制法の規定に沿って日本原子力発電(原電)など4社は3月、敦賀原発1号機(福井県)など老朽化した原発5基の廃炉を決め、日本の原発行政は大きな転換点を迎えている。原電は廃炉支援を新たな事業とするほか、廃炉に伴って排出される低レベル放射性廃棄物の規制基準策定に向けた原子力規制委員会の取り組みなど、関係者の動きがにわかに慌ただしくなっている。
 事業の具体化にすぐに着手する。今日スタートを切ったということ」と、原電の木村仁常務は記者会見で、廃炉措置の事業化という未知の領域に踏み出したことを明らかにした。原電は敦賀1号機の廃炉を決めた3月17日、都内で2015年度の経営基本計画を発表。他社の廃炉措置や東京電力福島第1原発事故の支援などを新たな事業の柱とし、ほかの電力会社にない取り組みを、新たなビジネスモデルとして打ち出した。
 原電が保有する東海第2(東海村白方)と敦賀2号機(福井県)の再稼働のほか、「将来の経営の根幹」(原電)と位置付ける敦賀3、4号機の増設の見通しが立たない。このため、新たな収入源の確保に迫られ、01年から廃炉措置に着手している東海原発で得た技術力に活路を見いだすのが狙い。3月に廃炉が決まった5基に加え、これから10年間で稼働から40年を超える原発が10基近くあり、今後も廃炉になる数が増える見込みがあることも、新たな事業に踏み出す後押しになっているとみられる。

「放射性物質の情報開示を」 笠間・処分場巡り、市民の会 (5.12 朝日)

 笠間市福田にある廃棄物処分場「エコフロンティアかさま」を監視する市民の会(加藤正敏代表)が11日、処分場に埋められた放射性物質を含む廃棄物に関する情報を開示するよう、処分場を管理する県環境保全事業団に公開質問状を出した。東京電力福島第一原発事故で汚染された廃棄物について、国は、埋設作業者の被曝限度が超えない値として放射性セシウムの濃度が1㌔あたり8千ベクレル以下のものは従来と同じ処理方法でよいとの方針を示した。市民の会は「処分場の遮水シートが劣化した場合、放射性物質が地下水を汚染する」などとして、8千ベクレル以下であっても埋め立ては問題だと主張。事業団に、遮水機能が落ちた場合の影響などを尋ねている。事業団の担当者は「国のガイドラインに基づき、埋設作業が終わるごとにビニールシートをかけて雨水の浸透を防ぎ、地下水の放射性セシウム濃度を月1回測定して安全を確認している」と説明している。  
   
県対策委でも安全性を検証  東海発電所の埋設計画   (5.12 朝日)

 日本原子力発電の東海発電所(東海村)から出る低レベル放射性廃棄物の一部を敷地内に埋める計画について、橋本昌知事は11日、県原子力安全対策委員会でも安全性を検証する考えを示した。
 日本原電は先月末、放射能レベルが「極めて低い」廃棄物(L3)の埋設計画を今年度中に原子力規制委員会に申請する方針を明らかにした。県に対しては原子力安全協定に基づく計画書を提出する予定だ。橋本知事は会見で、計画内容を県の安全対策委で技術的に検証し、規制委の審査の結果を受けて対応すると説明。「基本的には安全安心が絶対要件。経済面なども加味して協議することが大事だ」と話した。
 日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)が廃炉にした動力試験炉「JPDR」のL3相当の廃棄物を、19年前に東海村の敷地内に試験的に埋めたことについても、あらためて安全性を確認する方針を示した。

原発事故避難先 3市の70施設へ 東海村民3.8万人 計画骨子案(5.16 朝日)

 日本原子力発電・東海第二原発の事故を想定した東海村の広域避難計画の骨子案が14日、村議会の原子力問題調査特別委員会で示された。村民約3万8500人が避難する取手、守谷、つくばみらい各市の約70施設を明記した。3月に決定した県の計画をもとにしたもので、避難計画の策定が必要な14市町村のうち、他市町村への避難先施設を明らかにしたのは東海村が初めて。
 具体的には、村松、真崎、中丸、舟石川・船場の4地区は取手市に、石神地区は守谷市に、白方地区はつくばみらい市に高速道路などで避難するとし、避難先の学校や公民館などを明記した。マイカー使用が原則で、車の免許を持だない人や学校にいる児童生徒らはバスで避難する。車は約1万2700台、バスは約120台が必要と想定している。一方、入院患者や乳幼児といった要配慮者の避難や、内部被曝を抑える安定ヨウソ素剤の配布、放射性物質の付着を調べる検査などの方法は未定のまま。県の方針が示され次第、中身を詰めていくという。

県内の指定廃棄物 事態打開へ分散保管  (5.17 茨城)

 県内で発生した「指定廃棄物」の処分問題が曲がり角を迎えている。廃棄物を保管する14市町長は、国が計画する県内一カ所への処分場建設は住民の合意形成が困難と主張し、長引く問題の打開策として現状のまま分散保管を継続する方向で意見がほぼ一致した。しかし、分散保管に関する細かな基準は決まっておらず、環境省も検討を始めたばかり。保管施設の安全性に不安を残す仮置き状態は当面続きそうだ。

東海第2 再稼働見通し立たず 新基準審査申請1年 28論点議論停滞  (5.20 茨城)

 日本原子力発電(原電)による、原子力規制委員会に対する東海第2原発(東海村白方)再稼働のための新規制基準適合審査の申請から20日で1年になる。これまでに開かれた審査会合は計8回で、規制委が示した28の主要な論点の多くは議論が始まっていない。東海第2の沸騰水型軽水炉とは異なる加圧水型軽水炉の原発の審査が優先され、さらに審査の件数が増えたことなどが影響し、今後の見通しは立たないままだ。
 安全審査の初会合は昨年6月17日に行われ、原電が申請概要を説明した。その後、7月4日に規制委が28の主要論点を示した。ケーブルの束に防火塗料を塗るなど電源ケーブルの防火対策を新基準での大きな焦点と位置付け、本格的な審査を始めた。

中性子実験施設 異常検知し休止 東海村のセンター  (5.21 朝日)

 東海村の加速器実験施設を運営するJ-PARCセンターは、物質・生命科学実験施設(MLF)の運転を休止した。中性子を発生させる装置の容器に不具合があったためで、再開は10月以降になる見込み。不具合による放射性物質の漏れはなかった。当初は6月末まで続ける予定だった運転をやめ、7月からの保守点検を約2ヵ月前倒しすることにした。MLFは中性子を使って物質の構造や特性を研究する施設。今回の運転休止で研究機関や民間企業の約200の実験が影響を受けたという。

地方制度・自治体論・地方自治一般

少子化止めて 活気づくまち (5.5 日本経済)

 少子化対策が少しずつ実を結び、出生率低下に歯止めをかける自治体が出ている。若い世帯への低家賃での住宅提供、医療費の無料化、自治体内で使えるクーポン券の配布・・・・。地域全体で子育て支援が秘訣のようだ。
 総務省が5月4日発表した4月1日現在の15歳未満の子どもの推計人口は前年より16万人少ない1617万人だった。1982年から34年連続の減少、総人口に占める子供の割合も12.7%で41年連続で低下した。都道府県別にみると子供が増えたのは東京都だけで福岡と沖縄が横ばい、その他の道府県は減った。
 長野県下條村は、高出生率を長年維持することから「奇跡の村」と呼ばれる。出生率を高水準に維持する秘訣は村が10年以上取り組んできた子育て支援策にある。子供がいる世帯や結婚予定がある男女向けの集合住宅10棟(124戸)を建設、家賃も近隣市町村住宅の半額程度に。医療費は高校生まで無料、第3子以降は保育料も無料。14年度から小中学校入学時にお祝金として村内で使える商品券も配った。
 東京都日の出町も住宅や金銭面での支援策で出生率を好転させた自治体の一つ。

子供最少 37万3076人  (5.5 読売)

 県は「こどもの日」に合わせ、県内の子供(0―14歳)の推計人口を発表した。5日現在で37万3076人で、県の総人口に占める割合は12.9%となり、いずれも過去最低を更新した。県によると、子供の推計は、確認できる1998年以降、減少し続けているという。子供の割合は市町村別には、守谷市の16.2%が最高で、東海村(16.1%)、つくば市(15.4%)が続いた。最低は大子町の8.5%で、河内町(8.9%)、利根町(9.4%)の順になる。

安保政策に歴史的転換 関連法案を閣議決定   (5.15 茨城)

 政府は14日の臨時閣議で、自衛隊の海外活動拡大を図る新たな安全保障関連法案を決定した。歴代政権が憲法9条下で禁じてきた集団的自衛権行使を可能とするなど、戦後の安保政策の歴史的転換に踏み切る内容だ。15日に国会提出し、夏までの成立を目指す。安倍晋三首相は記者会見し、法整備と日米同盟強化を通じ司抑止力がさらに高まる」と理解を求めた。民主党の岡田克也代表は「海外で武力行使しない平和憲法の根幹を変える決定だ」と批判。与野党の論戦は激化する。
 法案は自衛隊法、武力攻撃事態法、周辺事態法、国連平和維持活動(PKO)協力法などの改正10法案を一括した「平和安全法制整備法案」と、国際紛争に対処する他国軍の後方支援を随時可能とする新法「国際平和支援法案」の2本で今月下旬に審議入りの方向だ。

大阪都市構想を否決 橋本市長が引退表明    (5.18 茨城)

 大阪市を廃止し、五つの特別区を新設する「大阪都構想」への賛否を問う住民投票が17日投開票され、否決された。大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長は記者会見で「市長の任期まではやるが、それ以上、政治家はやらない」と述べ、政界から引退する意向をあらためて表明した。最高顧問を務める維新の党にとって大きな打撃となる。維新の党と連携する形での首相の改憲戦略や、野党再編に影響を与えそうだ。

成年後見制 自治体が支え  (5.19 日本経済)

 判断能力が不十分な人に代わって後見人が財産などを管理する成年後見制度で後見の必要性を市町村長が判断して裁判所に伝える「首長申し立て」が増えている。
 2013年は54件を超え全体に占める割合は子供による申し立てに次いでだ。身寄りのない高齢者の増加が背景にあり後見が必要な人を把握する体制整備が課題となっている。
 最高裁によると13年の首長申し立ては5046件で全体(34215件)の約14%。首長申し立ての増加は核家族化により孤立した高齢者が増えていることが主因。高齢者虐待を発見した病院や介護施設から自治体への通報が首長申し立てにつながるケースが目立つという。
 首長申し立てには親族が後見人になれないことを証明するために戸籍謄本を集めて意思確認する必要などがあり自治体の負担は軽くない。体制の整っていないところも多く申立件数は自治体ごとに大きなばらつきがある。

筑西市議長選で初の「決意表明」 条例に基づき4人   (5.20 朝日)

 筑西市議会(定数24)は19日の臨時会で、議長に無所属の箱守茂樹氏(69)を、副議長に公明党の真次洋行氏(65)をそれぞれ選んだ。議長選には4人が、副議長選には2人が名乗りを上げた。筑西市議会では初めて候補者が本会議場で「決意表明」をした。4月に施行された市議会基本条例に基づくもので、市民に見えにくいとされる正副議長選の動向や候補者の意見、考えをオープンにするのが狙い。

第三者機関設置は「消極的」と回答 定数削減巡り県議会     (5.23 朝日)
 県議会の定数63の削減をめぐって県市長会などが第三者機関の設置を求めていた問題で、県議会は22日、定数を議論するための第三者機関の設置は全国的にないとして、「消極的に考えざるを得ない」とする回答書を渡した。県議会の会派代表者らが県市長会など4団体の代表者に回答書を渡した。県議会の細谷典幸議長は「自らの責任で自律的に議論を進めていく」と話し、第三者機関は設置しない方針を伝えた。
 県議会は6月に議会改革のための推進会議を設ける方針、政務活動費の取り扱いや広報力の強化などに加え、今年実施される国勢調査の結果をふまえて、来年以降に「一票の格差」を是正するための定数の見直しを検討する。

水戸を中核都市に 協力要請 高橋市長 知事 全面支援を約束    (5.27 読売)

 2019年4月に中核市へ移行を目指す高橋水戸市長が26日、橋本知事に移行の際に必要となる人材の育成や確保等について協力を要請した。知事は「水戸市の発展は皆が願っていることで、いろんな形で協力していきたい」と全面協力を約束した。改正地方自治法の施行で、今年4月から中核市の人口要件が20万人(改正前は30万人)に引き下げられ水戸市も要件を満たすようになった。中核市には、保育所や障害福祉サービス事業者、介護サービス事業者の許認可や監督、感染症の予防・蔓延防止対策、飲食店営業等の許可といった1600~1700の事務権限が県から移譲される。市によると、窓口の一元化によるサービス向上や危機管理面での迅速で効率的な対応、総合的な福祉衛生サービスの提供が可能になる。一方、保健所業務を中心に新たに75~80人の職員が必要になり、ノウハウをもつ県の協力が不可欠という。

災害時の業務継続計画「BCP」市町村8割が未策定  (5.27 日本経済)

 大規模災害などの発生時に行政機能を維持するBCP(業務継続計画)を策定している市町村は全国で13%にとどまっている。災害対策基本法に基づく従来の自治体の地域防災計画は、庁舎や職員の被災を前提としない内容だった。内閣府は10年4月自治体向けBCPの策定「手引き」を作成した。大規模災害やテロ、感染症の流行など非常時に限られた人員や設備で最低の業務を続ける具体的な手順や復旧作業の優先順位などを盛り込んだ。 法律上の策定義務はないが大企業や自治体に策定を働きかけている。
 内閣府などの調査によると、2013年8月時点でBCPを策定している都道府県は60%、市町村は13%であり、市町村レベルでの策定の遅れが目立つ。人手不足や対象分野が多岐にわたり策定に時間がかかっているという。市町村の負担を減らすことを狙い内閣府はこの程「手引き」を簡略化し策定を促している。

中核市移行「協力を」 水戸市長、知事に要請    (5.27 朝日) 

 中核市をめざす水戸市の高橋靖市長は26日、県庁を訪れ、橋本昌知事に移行に向けた協力を要請した。高橋市長が「4年後というめどを設けた。県から助言、協力を頂きたい」と述べたのに対し、橋本知事は「水戸市が発展することはみんなが願っている。協力したい」と応じた。
 改正地方自治法の施行による人口要件の緩和を前提に水戸市は3月、中核市への移行を正式に決めた。窓ロサービスの一元化、迅速化や都市のイメージアップなどの効果をねらう。2019年4月の移行をめざして庁内に推進委員会を設けて準備を進めている。県から移譲される事務は、民生、保健衛生、環境保全、都市計画、文教などの分野で1600~1700程度を見込む。このうち保健所の設置を含む保健衛生の分野が800~1千ほど。これに対応するため職員数も70~80人増える見通しだ。
 
筑西市庁舎移転下館駅前ビル改修 応札高騰、入札不調に (5.30 朝日)

 筑西市の本庁舎を下館駅前の再開発ビル「スピカビル」に移す計画をめぐり、ビル改修工事の入札が不調に終わった。一つの共同企業体(JV)が参加しただけで、入札価格が予定価格を3億円近くも上回った。本庁舎移転は市の最重要案件の一つ。今後、移転計画に及ぼす影響は大きい。工事の予定価格は約13億7950万円。契約締結には議会の議決が必要とされる契約議案で、市は6月議会に提案する予定だったが、急きょ取りやめた。入札は25日に電子入札で実施した。「参加が1者で、しかも予定価格を3億円近くも上回る入札価格はショツクだった」と市の担当者は言う。
 老朽化した市本庁舎をスピカビルに移転する計画は、新中核病院建設と並ぶ筑西市の最重要案件だ。移転計画の賛否は割れたが、昨年6月の議会で移転案が賛成多数で可決された。

県央9市町村「定住自立圈」 交通・医療・福祉で協定へ (5.31 朝日)

 県央地域の9市町村の首長で組織する県央地域首長懇話会(座長=高橋靖・水戸市長)は29日、水戸市内で定例の会合を開き、県央地域の定住自立圈形成に向けた協議をした。中心市になる水戸市と他の全市町村が結ぶ協定の内容は、公共交通、医療、福祉に絞ることを決めた。市によると、高齢者が買い物や通院などに利用しやすい公共交通ネットワークの構築、休日夜間診療や救急医療の充実、成年後見支援センターの設置、などの内容で協定締結を検討する。内容をさらに具休化したうえで、7月に水戸市が中心都市宣言をし、年度内に協定を結ぶ。
 定住自立圈構想は、地方の人口流出に歯止めをかけるため、中心都市と近隣市町村との間で協定を結び、行政サービスなどを分担して生活機能を確保する取り組み。市町村は国から財政的な支援が受けられる。

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予算・税・財政 

地方創生の新型交付金 市町村の戦略で格差 (5.6 日本経済)

 政府は、地方創生の目玉として2016年度に創設する新型交付金制度の概要をまとめた。市町村ごとにつくる活性化策の総合戦略によって交付金規模や対象範囲に差を付け複数年度で配る。交付後は戦略に盛った数値目標をもとに効果を検証し事業見直しを求めたり交付を変更したりする。財源は既存の補助金削減などを想定。

プレミアム商品券 県内全市町村販売へ 地元店の活性化支援 (5.10 茨城)

 国の緊急経済対策の交付金を活用し、額面に一定率を上乗せして使用できる「プレミアム商品券」が9月にかけて、内全市町村で販売される。上乗せ率は各市町村ごとに10~30%に設定。それぞれ地元店の活性化を狙いに「小さな店舗にも恩恵があるようにしたい」一過性の効果で終わらせたくない」などと意気込んでいる。
 各自治体が商品券の上乗せ分を交付金から支出する。44市町村のうち36市町村が上乗せ率20%を採用。1セット1万円は1万2千円分、同5千円は6千円分使える。牛久、大子両市町は10%とし「より多くの人に活用してほしい」。常総、桜川、城里、八千代、五霞の5市町は「インパクトを与えたかった」と30%に設定した。
 牛久市は既に4月30日から販売。このほか、7月発売が半数の22市町村に上り、6月が10市町、8月が5市町、9月が3市、未定が3市町村。

滞納徴収23億6000万円 14年度過去最高 体制強化が奏功 (5.27 茨城)

 滞納税を県内市町村に代わって徴収する茨城租税債権管理機構の2014年度の徴収額が約23億6千万円に上り、01年度の機構発足以降最高となったことが、26日までに同機構のまとめで分かった。
 滞納税の引き受け額は4年連続で30億円を超えており、その中で職員の増加や住民税対策課の新設などにより、個人住民税の徴収強化や滞納整理の迅速化を図った成果とみられる。

まちづくり・都市計画 

運動公園計画 「見直し」選択肢主張 つくば市長(5.1 朝日)

 つくば市の総合運動公園計画に対し賛否を問う住民投票条例案が直接請求されたことにからみ、市原健一市長は30日の定例記者会見で「(建設に賛成か反対かの)2択ではなく、最低でも3択ぐらいが必要だ」という考えを示した。住民投票を実施する場合、賛否だけでなく「建設の見直し」という第三の選択肢がいると主張した。
 市民団体が制定を請求した条例案は○か×かの2択方式になっている。このため市原市長は「反対の場合、計画そのものに反対なのか、計画はいいが施設の場所、規模などに反対なのかはっきりしない」という趣旨の意見を付ける方針をすでに明らかにしている。
 市原市長は、この日の会見で「住民の声を聞くには、住民投票というやり方ではなく、アンケートが必要だ」とも主張。アンケート結果を今後の計画の参考にしたいという考えだが、建設そのものについては「白紙に戻すことは考えていない」と述べた。さらに、今月下旬から7月上旬にかけて、市内の約20力所で総合運動公園への住民説明会を実施することも明かした。

つくば市運動公園 住民投票実施へ (5.9 茨城)

 つくば市総合運動公園整備事業の賛否を問う住民投票条例案を審議する同市議会の特別委員会が8日開かれ、同条例案に対して与野党それぞれから二つの修正案が議員提案され、市原健一市長を支持する与党議員が提出した、「賛成」「反対」の選択肢に「見直す」を加えた3択の投票方法を盛り込んだ修正案が、賛成13、反対12で可決された。12日の本会議であらためて採決される。野党議員が別の修正案を本会議に提出する動きがあり、最終的に成立する条例の内容は流動的だが、住民投票については大半の議員が賛同しており、住民投票の実施はほぼ確実となった。

つくば市 住民投票決定 運動公園整備を問う 「賛成」「反対」択一  (5.13 読売)

 つくば市による「(仮称)市総合運動公園」整備事業の是非を問う住民投票の実施が12日決まった。この日開催された同市臨時市議会本会議で、市民団体から直接請求された投票条例案に対する修正案が可決、成立した。条例は今月下旬までに施行される見通し。投票は条例施行から90日以内の日曜日に実施することが規定されており、8月30日までの間に行われる。本会議では、特別委員会が通過させた「賛成」「反対」に「計画の見直し」を加えた選択肢とする修正案を再修正させ、同事業の基本計画への賛否を「賛成」「反対」の2者択一で問う案が可決、成立させた。市民団体の原案通りの内容が反映した形になった。

「佐貫駅」改称 「龍ヶ崎駅」候補に 17年春変更へ  (5.14 茨城)

 龍ケ崎市佐貫町のJR常磐線佐貫駅の名称変更について、市がJR水戸支社と協議を進めていることが分かった。市は「龍ケ崎市駅」を候補に、2017年春の改称に向けて今月末から住民説明会を行う。既に住民との合意形成などを条件に同支社から同意を得ているといい、数十年前から市内で断続的に議論されてきた駅名変更の協議は大詰めを迎えている。実現すれば、県内JR線の駅の改称は04年の「十王駅」(日立市)以来2カ所目となる。

住民投票条例を施行 つくば運動公園計画 市、費用5649万円見込む  (5.14 朝日)

 つくば市の総合運動公園計画の賛否を問う住民投票条例が13日公布、即日施行された。条例により、施行日から90日以内の日曜日に投票される。市は7月26日を軸に前後1週間の幅で決める方針。市は19日に予定されている市議会臨時会に住民投票実施のための費用5649万円を含めた補正予算案を提出する。  
 通常の選挙で啓発用に戸別配布する選挙公報と同様のちらしの発行費も含む。選挙公報には、住民投票の
ため、ちらしの中身は今後検討する。計画概要などになる見込みだ。

つくば市運動公園 住民投票8月2日 (5.20茨城)

 つくば市は19日、総合運動公園整備事業の賛否を問う住民投票の日程を7月26日告示、8月2日投開票に決めたと発表した。投票は市内74カ所で行われるが、投票や開票の時間など詳細については今後決める。投票はつくば市に住む20歳以上を対象に実施し、有権者は16万9233人(3月2日現在)。

住民投票、8月2日 つくば・総合運動公園計画巡る賛否 (5.20 朝日)

 つくば市は19日、市総合運動公園計画の賛否を問う住民投票を8月2日投開票と決め、発表した。通常の選挙では、市選挙管理委員会が日程を決めるが、今回は住民投票条例により、市長が住民投票の日程などを決めて実施する。住民投票の実施費用5649万円の補正予算案は19日の市議会臨時会で賛成多数で可決され、選管は住民投票を知らせる選挙公報のようなチラシを有権者宅に配る予定。計画概要のほかに賛否それぞれの意見を同じ分量で掲載することを検討している。開票立会人は3人が予定されており、賛否両方の関係者も入る見通しだ。市は計画について20日から市内20力所で関く地区懇談会(住民説明会)で説明をするが、反対の市民団体側の関係者も出席できることになった。市民団体側か19日に要請し、市側が了承した。

住民「財政計画見えず」、市長「市の発展に必要」 つくば運動公園説明会開始  (5.21 朝日)

 8月に賛否を問う住民投票が実施される、つくば市の総合運動公園計画について、市は20日、市北部の筑波小学校から説明会(地区懇談会)を始めた。住民ら100人以上が出席。市側がが概要や推進する理由を説明し、計画に反対する市民団体代表者2人が意見を述べた。同様の説明会は7月上旬まで計20回開かれる。

空き家撤去強化 特措法あす施行 (5.25 朝日)

 倒壊の恐れや衛生上の問題がある空き家について、市町村が所有者に撤去を命令できる空き家対策特別措置法が26日、全面施行される。人口減や高齢化で全国の空き家は800万戸を超え、各地で対策が求められていた。自治体は歓迎するが、解体費の負担などの課題もある。
 家屋があれば土地の固定資産税を更地の最大6分の1にする優遇措置が空き家放置の原因との指摘もあり、各地からは大雪や地震による倒壊の恐れのほか、周辺環境や治安の悪化に懸念の声があがっていた。特措法では、市町村が①倒壊の恐れが高い②ネズミの大量発生など衛生上著しく有害③景観を損ねる④生活環境が守れない、のどれかに該当する空き家を「特定空き家」と認定。立ち入り調査し、所有者が拒むと最大20万円の過料を科すことができる。また、撤去や修繕の指導、勧告、命令ができ、勧告に従わないと、固定資産税の優遇措置を解除できる。命令に従わなければ、市町村が強制的に解体できる。
 国土交通巻の調べでは昨年10月現在、401自治体が関連する条例を制定している。担当者は「先行する条例の内容も含んだ全国一律の手続きを作り、各自治体が対策に取り組みやすくなる」と話す。

特措法施行 危険空き家徹去も 過料設け税特例除外 (5.26 茨城)

 全国820万戸に及ぶ空き家対策の特別措置法が26日、全面施行された。市区町村は治安や防災上の問題が懸念される空き家の所有者に撤去や修繕を勧告、命令できると規定。命令違反には50万円以下の過料を科し、強制撤去も可能とした。勧告を受けた物件は固定資産税の優遇を受けられず、税額が最大6倍となる。自治体の権限が法的に位置付けられ、対策が本格化する。ただ急激な人口減少で今後も大幅な増加が見込まれており、抜本解決に向けた対応が引き続き求められそうだ。
 マンションやアパートなどの空き室を含む県内空き家数は18万戸で、7戸に1戸が「居住者のいない住宅」となっている。県内各自治体でも「条例制定」や「相談窓口設置」などの動きが広がっている。総務省の調査によると、2013年10月現在、県内の空き家数は18万4700戸。空き家率は全国平均を1.1ポイント上回る14・6%に上り、ともに増加傾向にある。

危険な空き家許さぬ 特措法全面施行   (5.26 毎日)

 危険な空き家の所有者に対し、市町村が徹去や修繕などを命令できる「空き家対策特別措置法」が5月26日全面施行される。全国の住宅に占める空き家の割合は約13.5%約820万戸(2013年総務省まとめ)に上り今後の人口減少に伴って更に増加する懸念があり特措法で空き家対策に関する市町村の権限を強化し空き家増加の抑制を図る。
 400を超える自治体が空き家対策の条例を制定しているが対策に頭を痛めてきた自治体は特措法の制定を歓迎している。特別区を含む市町村は特定空き家に立ち入り調査し撤去や修繕に向けて所有者などに指導、勧告、命令ができるようになる。命令に応じない場合強制的な解体、撤去が可能となり命令に違反したり、立ち入り調査を拒んだり妨げたりした場合の罰則もある。
 特措法は ①地震などで倒壊の恐れがある ②著しく不衛生で有害 ③管理されず景観を損なう ④周辺の生活環境保全のため放置が不適切などの空き家を「特定空き家等」と定義する。

リヴィン跡地再開発へ 複合ビルマンション 水戸駅北口 (5.29 茨城)

 JR水戸駅北口の商業施設「LIVIN(リヴィン)水戸店」跡地をめぐり、周辺地権者でつくる「水戸駅北口地区まちづくり協議会」が再開発事業を計画していることが28日、協議会関係者への取材で分かった。これまでに複合ビルと高層マンションを建設する再開発に向けた総事業費約120億円の基本計画(素案)を策定し、2019年度ごろの事業完了を目指す。相次ぐ大型店の撤退で同市の中心市街地が空洞化する中、再開発に向けた動きが、新たなにぎわい創出につながるか注目される。
 

地 域 経 済 

ロボット産業振興 試験費補助や場所提供 県、研究支援を強化 (5.6 茨城)

 本県のロボット産業振興に向け、県は本年度、ロボットの研究開発や実用化の支援に力を入れる。小型無人機「ドローン」や二足歩行、災害対応のロボットのほか、自動化やセンサーなどの関連技術について、性能や安全性を確認する実証試験の場所を提供・仲介し、優れた研究に実証試験費や改良費を補助する。県は"ロボット先進県"に向けて科学技術振興策の柱の一つとして取り組む方針。県内のロボット関連企業や研究者を後押しするとともに、県外の関連企業を呼び込み、県内のものづくり企業などとの連携を図る。
 実証試験の支援は、県の「ロボットイノベーション戦略推進事業」の一環で、試験場所の手配や関係機関との交渉・調整、PR活動などを県が代行する。特に優れた計画には、会場使用料など実証試験に掛かる費用として上限100万円を
補助。研究開発関連の改良費も上限1千万円まで提供する。主な対象は、災害対応や介護用のロボット、ドローン、自動運転の無人トラクターなどのほか、ロボット関連の技術・製品、ロボットを使用したサービス事業も含まれる。
試験場所は原則県内とし、県有施設や廃校となった学校跡地、耕作放棄地、介護施設などを想定。ドローンによる工場配管の安全確認や果樹の生育調査など、用途に沿った場所の選定にも応じる。

国家戦略特区 指定から1年 地方の再生、実行段階に(5.6 日本経済)

 アベノミクスの成長戦略の柱 国家戦略特区の第1弾の指定から1年余り。6地域のうち新潟市や兵庫県養文市などでは計画の実行段階に入った。3月には秋田県仙北市など3地域の追加が決まり計9地域に拡大した。
 地域を限って規制緩和する特区を全国に置いたのは2002年創設の「構造改革特区」が始まり。民主党政権下の11年には税財政支援をセットにした「総合特区」が加わった。いずれも提案から実施まで同じ自治体が担う仕組みで地方主導の色合いが濃い。
 戦略特区は「岩盤規制を打破するドリル」(安倍首相)との位置づけで、規制緩和のメニューや区域は内閣指導で選ぶ。イメージ先行にみえる別称が続々と登場してはいるが「世界で一番ビジネスのしやすい環境をつくる」という目標と実体に隔たりもある。岩盤規制の突破も道半ば。国の集中取組み期間は15年度末まで。地域の創意工夫はもちろん安倍政権の本気度も改めて問われる。

日立周辺・独南部 地域間で企業交流 販路拡大、共同研究 (5.11 茨城)

 日立市周辺の複数の製造業者が、自動車産業の集積するドイツ南部地域と交流する取り組みに乗り出した。日立地区産業技術センター(HITS、日立市)とドイツの業界団体がそれぞれ窓口となり、企業の相互訪問や商談会を通した結び付きを支援することで、販路拡大や共同研究などのマッチングを目指している。こうした動きはつくば市周辺でも進められており、海外の産業集積地との交流が県内でも進みそうだ。
 日立周辺地域とドイツ南部の企業が進める交流は本年度、ジェトロの「地域間交流支援(RIT)事業」に採択。このほか県内では、つくば研究支援センター(TCI、つくば市)が窓口となり、つくば周辺のベンチャー企業と台湾企業との交流を目指す取り組みも調査事業として採択された。HITSはドイツのバーデン・ヴュルテンブルク(BW)州の自動車業界団体「オートモティブBW」と連携。自動車関連産業をテーマに、両地域に立地する企業の技術連携を図る。製品、技術、サービスの輸出入のほか共同研究・開発などを通じ販路拡大を目指す。

JA茨城旭村 メロン、マレーシア輸出 今週にも開始  (5.12 茨城)

 日本一のメロン産地を支える鉾田市のJA茨城旭村(佐伯美代志組合長)などは11日、同市産メロンのマレーシアへの輸出を今週にも始めると明らかにした。県産メロンの試験輸出はこれまでにもあったが、本格的な商業ベースとしての輸出は県内初。高品質の県産品を海外に売り込む足掛かりとし、今後は輸出拡大によって地域の活性化にもつなげたい考え。同JAと日本貿易振興機構茨城貿易情報センター(ジェトロ茨城)が同日、記者会見した。同JAは、マレーシアの食品輸入会社と契約し、都内の同社代理店経由で、今週末にも船便で250箱(約1.25トン)を輸出する予定。

農業振興予算 農地集積実積で配分に差 (5.19 日本農業)

 農水省は、16年度以降農業振興関係予算を農地集積の実積を挙げた都道府県に優先的に配分する仕組みを検討している。農地集積バンクによる農地集積が軌道に乗っていないことから補助金の配分で差をつけ現場にハッパを掛ける狙い。予算の優先配分の対象となる事業には、担い手が農機を導入する場合に支援する「経営体育成支援事業」などを検討している。

農地集積目標の2割  (5.20 日本農業)

 農水省は、農地集積バンクの稼働初年度となる2014年度の実積を発表した。機構が担い手に貸し出したり、売り渡しした面積は全国で3万1000ha。政府目標(年間14万ha)の22%の水準にとどまった。貸し手から農地が集まらなかったことが低調の理由。
 政府は、今後10年で担い手の農地利用を全農地の8割に高める目標を掲げる。達成には年間14万haを集積する必要がある。同省が発表した初年度実積によると3月末までに機構が担い手に貸しだしたのは2万4000ha、売り渡したのは7000haで目標と大きな開きがある。一方、機構を通さない相対取引を含めると、担い手に集積された農地は227万haと前年度より6万ha増えこれにより担い手への農地集積率も50%に伸びた。
 農水省は、てこ入れ策として耕作放棄地への固定資産税など負担を大きくする仕組みを検討している。

水戸駅南口ヤマダ閉店 今月末 中心街空洞化加速も  (5.23 茨城)

 JR水戸駅''南口の大型商業ビル「水戸サウスタワー」に核テナントとして入る家電量販大手、ヤマダ電機(群馬県高崎市)の都市型店「LABI(ラビ)水戸」が31日で閉店することが22日、分かった。水戸駅周辺の大型商業施設撤退が相次ぐ中、大規模な店舗を持つ同店の閉店は、中心市街地の空洞化に追い打ちとなりそうだ。

「茨城を食べよう」地産地消を強力に展開   (5.23 日本農業)

 県、市町村、消費者団体、JAグループ茨城などでつくる「茨城を食べよう運動推進協議会」の2015年度総会が開かれた。約200人が出席、新年度事業計画を決め、県民が積極的に県産農産物を食べて生産者を応援し、地産地消を一層強力に展開することを確認した。地産地消情報ネットワークシステムを活用し農産物PRイベント、農業体験、料理教室「茨城を食べようDay」「茨城を食べようWeek」を通じた啓発活動などを小まめに展開する。

担い手に農地集約 水戸市と茨城町で13カ所   (5.24 茨城)

 水戸市と茨城町の13カ所、計675haに及ぶ水田の農地再編整備事業が来年度にも動きだそうとしている。実現すれば水田1区画の面積が一般的な区画(10~20アール)と比べて5~10倍になる1haに拡大。農機の効率が上がり農業担い手に農地を集約しやすくなると見込まれている。
 農水省直営の国営緊急農地再編整備事業「茨城中部地区」として事業化。今年1月までに農家の仮同意が95%以上だった地域で事業が行われる。
 事業が行われるのは、水戸市では那珂川下流の旧常澄村地域の5団地と北部の上国井団地、茨城町は沼前馬割干拓団地97haなど涸沼川に沿った水田地帯6団地と涸沼北側の下石崎団地。これらの地域の1割以上が耕作放棄地となっておりこのことも考慮された。
 総事業費は、100億円を超える見込みだが農家の負担は5%に抑えられるという。

15春闘 県内ベア4割止まり 景気回復の影響限定的 (5.24 茨城)

 景気の回復基調による好業績を追い風に、2015年春闘は大手企業を中心に高額の妥結が相次いだ。ただ、連合茨城によると、交渉を終えた県内の労働組合のうち、基本給を引き上げるベースアップ(ベア)を獲得したのは4割にとどまる。急激な円安による原材料値上げや消費税増税が響くなど、県内中小企業にとって景気回復の影響は少なく、賃上げの状況は"まだら模様"だ。

スカイマーク 再生計画案 地裁に提出 債務返済率は5% (5.30 読売)

 民事再生手続き中のスカイマークは29日、東京地裁に再生計画案を提出した。国内投資ファンドのインテグラルや、全日本空輸を傘下に置くANAホールデングス等の出資を受け、再生を図る。スカイマークの取引先が東京地裁に届け出た債権(スカイマークにとっては債務)計約3089億円については、約155億円を返済する計画だ。債務全体に対する返済率は5%にとどまる。計画案ではスカイマークは資本金を100%取り崩す。その上で、インテグラル50.1%,ANAホールデングス16.5%、日本政策投資銀行と三井住友銀行がファンドを通じて33.4%を出資する。出資額は計180億円で、このうち155億円が債務の返済に充てられる。ANAは共同運航を実施。スカイマークは5年以内の再上場を目指す。再生計画案は、7月にも開かれる債権者集会で、債権者の承認を得る必要があるが、大口債権者の米航空機リース会社イントレピッドや欧州旅客機大手エアバスが計画案に難色を示しており、今後の交渉の焦点となる。
 

環 境 と 開 発 

中古住宅市場拡大狙う 県内空き家18万戸     (5.8 茨城)

 人口減少や核家族化により、空き家の増加が深刻化している。国の調査によると、マンションやアパートなどの空き室を含む県内空き家は約18万戸で、7戸に1戸が「居住者のいない住宅」だ。空き家解消に向け、県内の不動産賃貸業者などが改築による入居者獲得や無料診断など、新たなサービスで中古住宅市場の拡大を狙う。このほか、国や自治体も所有者への管理指導など対策に本腰を入れ始めている。

ソーラーシェアリング 営農と発電 国内最大     (5.23 読売)

 つくば市水守地区で、農地で作物と電力の両方を得る「ソーラーシェアリング」による出力約20メガワット(2万kW)・農地面積は約21万平方メートルのメガソーラー(大規模太陽光発電)事業が計画されている。休耕地を活用し、来年1月からの発電を予定している。事業は、発電を「SJソーラーつくば」(つくば市吾妻)、営農を農業生産法人「水杜の郷」(同)が行う。つくば市農業委員会が4月に農地転用許可し、5月に整地工事が始まった。農地に太陽光パネルを7万5794枚設置する。事業計画によると、用地は地権者130人からSJソーラーつくばと水杜の郷が借り受ける。期間は20年間。12月設備工事が完了し、来年1月から発電を始める。年間発電量は一般家庭6,600世帯分に相当する。
 SJソーラーつくばは、中国の電力会社「上海電力」の日本法人「上海電力日本」(千代田区)が100%出資。社長は上海電力日本の社長が兼務している。
 太陽パネルの下では、日陰でも生育する野芝を栽培する。農地の大部分が休耕地で大多数が計画を歓迎しているが、数人は規模が大きすぎるとして、土地の貸し出しを拒否した。読売新聞が全国都道府県に取材したところ、出力、農地面積ともに規模は国内最大になる。

*ソーラーシェアリングとは
 太陽光をシェア(共有)し、発電と農作物栽培を同時に行うこと。農地への太陽光発電設備の設置は農地法で規制されているが、農水省は2013年3月、条件付きで認めることを通知した。条件は、①太陽光パネルは支柱で支えた架台に設置する ②パネルの下で営農する ③農作物の収穫量は地域の平均収穫量の2割以上減少しない ④認可は3年更新等。同省によると昨年9月現在全国で182件の許可が出ている。

涸沼ラムサール条約登録 活用・環境保全に課題 (5.30 朝日)

 鉾田、茨城、大洗の3市町にまたがる涸沼が、国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約に登録された。地元の関係者は知名度の向上による地域活性化に期待する一方で、登録後の環境保全や利活用をどう進めていくのかが課題になっている。県内でのラムサール条約登録は、茨城、群馬、栃木、埼玉の4県にまたがる渡良瀬遊水絵以来。茨城単独での登録は初めて。登録が決まり、橋本昌知事は「順調に指定に至った。大変うれしい」としつつ、登録面積を拡大できないか地元と協議していく考えを明らかにした。
 涸沼は周囲22㌔、面積935㌶の海水と淡水が混じる汽水湖。絶滅のおそれがあるオオワシやオオセッ力が生息し、スズカモなど多くの渡り鳥が飛来する湿地として、登録基準を満たした。条約では「ワイズ・ユース(賢明な利用)」という重要な理念を掲げている。生態系を維持しつつ、人類の利益のために持続的に湿地を利活用していくという考え方だ。こうした利活用について、県と3市町、地元関係団体などで構成する協議会は検討を開始。

医療・福祉・社会保障・教育 

過疎化が進む農山村 小中校統廃合に懸念   (5.5 日本農業)

 過疎に悩む農山村で加速する小・中学校の統廃合問題に各地で住民の反対運動が起きている。学校がなくなれば、子育て世代が暮らしにくくなるだけに、いずれの地域でも「過疎に拍車が掛かる」と危機感を募らす。反対運動に取り組む住民組織からは「学校があることこそ地元の将来を担う子どもが育つ」「学校は過疎化を食い止める防波堤だ」などの声が上がる。
 文部科学省は今年1月小・中学校の統廃合の基準を示した「手引き」をまとめた。これにより自治体での統廃合の検討が始まるからだ。文科省の「手引き」はスクールバスの普及を踏まえ自宅から小学校4キロ以内、中学校6キロ以内としていた学校区の範囲に「通学時間1時間以内」という新しい目安を追加、自治体に統廃合の検討を促している。

地域医療の拠点完成 北茨城・家庭医療センター (5.20 朝日)

 昨年11月に外来診療を始めた北茨城市民病院と連携して地域医療を担う同病院付属家庭医療センターが北茨城市中郷町上桜井に完成し、19日開所式があった。総合診療専門医の研修施設の機能も併せもつ。6月1日から診療を始める。診療するのは内科、小児科、心療内科、在宅医療で、超音波、X線、心電図などの医療機器を備える。筑波大から派遣された医師2人が常時いて、外来診療と在宅診療をする。
 センターは総合的に病気を診る「総合診療専門医」の研修や筑波大の医学生の教育機関としての機能も期待されている。地域医療の担い手を育てるために大学と共同する公立の家庭医療センターが開設されるのは珍しいという。

障害者就職5年連続で最多 昨年度、11.5%増の1702件  (5.21 朝日)

 茨城労働局は、ハローワークを通じた障害者の就職件数が昨年度は1702件(前年度比11・5%増)となり、5年連続で過去最多を更新したと発表した。労働局によると、障害者の法定雇用率が2013年4月に1・8%から2・0%に引き上げられたことや、一般企業で働くのが難しい人が訓練などを受けて働く「就労継続支援A型事業所」が求人を増やしたことが主な要因という。新規の求職申し込みは、前年度より12・3%多い3442件たった。就職件数の内訳は、精神障害者747件(前年度比19・5%増)、身体障害者553件(同16・4%増)、知的障害者377件(同5・O%減)など。産業別では、医療福祉が477件と全体の3割を占め、前年度よりも49・1%増えた。

医療費抑制へ「後発薬利用を」 健保などが要請 平均下回り全国35位(5.27 読売)

 県内の自治体や健康保険組合が、安価な後発医薬品(ジェネリック医薬品)の利用を呼びかけている。厚労省によると、2014年4~11月、県内で処方された医薬品に占める後発薬の割合は53.4%で全国平均(55.5%)を下回って35位。自治体などは、後発薬の利用率を上げて医療費の抑制につなげたい考えだ。

スクールバス 学校統合を先導 (5.27 日本経済)

 少子化に伴って児童生徒が減り続ける中、行方市はスクールバスを積極的に活用し、小中学校の抜本的な統廃合に踏み切った。6校を1校に集約した校区では登下校の子供たちを乗せて18台のバスが巡る。
 廃校への地域の反発、運行費用の確立などのハードルはあるものバス通学の光景は今後の各地に広がりそうだ。2014年に新設した玉造小は、地域の6校が全面的なバス通学を前提に統合された。全児童9割がバス通学、最大9キロの通学距離があるが最も遠い児童の通学時間は30分程度だ。統合前の大半の学校は1学年1クラスだったが統合後は1学年3~4クラスを維持できるようになった。
 新しい校区を回るバスは18路線で停留所は計60カ所以上。他の統合校も含めると行方市のスクールバスは計40台。運行は4つの民間業者に委託。1年間の費用は約2億円。児童の保護者から集める1人当たり月1000円の利用料と国の補助金約8千万円を合わせても残りの1億円が市の財政負担となる。
 全国的にスクールバスを導入している小学校は14%、2788校。
 
新中核病院 筑西・養蚕地区に建設 18年10月開設目指す(5.28 茨城)

 筑西市と桜川市が進める新中核病院建設に向け、具体的な計画を検討する「筑西・桜川地域公立病院等再編整備推進協議会」(会長・山口巌県医療改革担当顧問)の2回目の会合が27日、筑西市二木成の県筑西合同庁舎で開かれ、新中核病院の建設地の候補地として同市養蚕地区の筑西幹線道路沿いが示された。2016年8月着工、18年10月の開院を目指す。会合では建設場所のほか、病床の規模や機能分担、経営形態について協議。病床の規模は合意見直しの際に想定した新中核250床、桜川市立病院(仮称)120床とし、新中核は地方独立行政法人が運営し、桜川市立は民間医療法人による指定管理とすることで了承した。

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