ようこそ、茨城県自治体問題研究所のHPへ!

第68号

月刊「いばらきの地域と自治」既刊号すべて

画像の説明

第68号

2014・08・21 更新

フォト叶谷.jpg



叶谷 正(かのうや はしめ)新事務局長

結城市教育委員会生涯学習課次長兼課長・兼公民館館長
7月19日に開催された研究所の総会で新しい事務局長に選任されました。

ごあいさつ
 このたび,事務局長という大役を仰せつかりました,叶谷でございます。田中理事長をはじめ,役員の皆様や会員の皆様のご協力をいただきまして,微力ではございますが,職を全うする所存でございますので,よろしくお願い申し上げます。
 私と茨城県自治体問題研究所との出会いについてお話しますと,茨城自治労連結城市職員組合の活動を通して,まちづくり(自治体)学校や自治体セミナーに組合の一員として参加をしておりました。その時,住民の奉仕者として,自治研活動がいかに重要かということを強く感じました。
 特に印象に残っていることは,1994年(平成6年)11月に,旧下館市で開催されました,第8回私たちのまちづくり学校での池上洋通さんの講演は,刺激的でした。「今の時代にあって,公務労働こそは,人々の幸せに直接つながる『こころよく働ける』労働ではないでしょうか。歴史の大河のうねりの中に身を置き,自分を豊かに磨き続ける,そんな生き方をしてみようではありませんか。」今もその時の池上さんのお話を教本(胸)に,結城市役所で,微力ながら奮闘しております。
 現在,どこの自治体においても総合計画に基づいて,仕事を進めておりますが,合理化・効率化ばかりが目につき,真の自治体のすがたが見失われています。行政施策を自治体職員がしっかり握り,住民本位の地方自治を目指すためにも自治研活動に力を注いでまいります。

************

第2回理事会の開催について

日 時: 9月30日(火)午後6時30分~
場 所: ミオスビル2階・第1小研修室(常磐線赤塚駅北口すぐ前)

************

寄稿

3重苦(地震、津波、原発事故)とたたかう住民と連帯
- 被災地初の第56回自治体学校に参加して -

小松豊正 (日本共産党石岡市議)

1第56回自治体学校.jpg

私は7月26日~28日、被災地で初めて開催された第56回自治体学校(仙台市)に参加してきました。なによりも被災地の現場をじかに見て、復興をめざしてたたかっている住民の方々の声を聴けたことは大きな収穫でした。

〔1日目の全体会(26日)〕 

「日本国憲法の地方自治――この『多重危機』の中で考える――」と題する、一橋大学名誉教授の杉原泰雄氏による記念講演のあと、3人によるリレートークが行われました。 

2第56回自治体学校.jpg

 福島県浪江町長の馬場有さん、岩手県大槌町保健師の岩間純子さん、河北新報社報道部記者の小島直広さんが発言し、1000名の参加者は大きな連帯の拍手を送りました。
悩みつつ全体の奉仕者として
 私はなかでも岩間保健師の発言に感動しました。大槌町役場は、町長をはじめ40人もの職員が犠牲となり、また役場など公共施設を失い、行政機能は麻痺した状態でした。岩間さん自身も4人の子どもの母でありながら、一緒に暮らせるようになったのは震災から4か月後のことであったとのことでした。「自治体職員である以上、全体の奉仕者であるという思いが家族から遠ざけた」という言葉を参加者は熱い思いで受け止めました。また岩間さん自身も保健師でありながら、カウンセリングを受けながら仕事をしているということでした。

〔分科会(27日)は「原発事故被災地の『いま』を確かめる」に参加〕
 この分科会の参加者は42名で、日本共産党、民主党、自民党、無所属の議員及び現職の自治体労働者・OBなどで構成されていました。党派をこえて原発、放射能問題について、26日南相馬市のホテルでの夕食後、翌日の昼食後、そしてバスのなかで話し合いました。
 全体の案内は小川英雄さん(福島自治体問題研究所副理事長)、被災地案内は渡部寛一さん(日本共産党南相馬市議会議員)でした。
 渡部議員はまさに百戦錬磨の活動家という風で、ユーモアがあり大変面白いかたでした。

左が筆者、右が福島大学の柴崎直明教授。分科会場で謝意と連帯を込めて握手。.jpg

 去年は58回、今年も28回の説明を引き受けて、全国の人々に現場と住民の声を聴いてもらっています。国民の世論と運動が最終的に事を決するので、何があっても希望にこたえて説明しているとのことでした。
福島第1原発まで6キロの地点に立つ
 一行が乗ったバスは、6号国道を南下し、福島第1原発まであと6キロの地点で止まり、「あれが原発か」と写真をとりました。
〔浪江町市街・・・人がいない街〕
浪江駅前の新聞販売店にいまも震災翌日の朝刊が置きっぱなしに
浪江町は全員避難の状態です。駅前にいってみましたが、自転車置き場は当時のまま。震災日の状況を報道した3月12日付新聞はようやく新聞販売店に届いたものの、配達しようとしたら避難命令がでて、梱包もとかれないまま放置してありました。
また田圃は草ぼうぼうでした。農業をしている保守議員は「百姓にとって何とも言えないつらい光景だ」と感想を漏らしていました。
 〔南相馬市小高区〕
 説明者の渡部議員はこの地区の阿武隈山系よりに家があり、津波の直接被害は免れましたが、原発事故では避難指示解除準備地域であるため、別なところにアパート借りて住んでいるとのことでした。家族は県外に避難しています。この地域を流れる井田川の流域は湿地帯で当時は津波で海のようになり、犠牲者が多く出たとのことです。渡辺議員は一番地理に明るいので自衛隊の車にのって捜索にあたったと当時を振り返りました。
南相馬市小高区役所で昼食・懇談
 いまは使用されていませんが、特別昼食・懇談のために庁舎を貸してもらいました。3人の方々が報告しました。
◆志賀さん
 浪江原発の計画(中止になった)が持ち上がったとき、安斎育郎氏を招いた学習会で学んだことを確信に反対を主張したら漁師仲間から「海で何かあっても助けないから」と村八分の仕打ちをうけ、大変きつかったけれど信念を連ぬいてよかったと話していました。
◆宮前利明さん
震災直後2年半前に京都から南相馬に来てボランテイアで頑張っていますが、事態解決の方向にもっていくためには、もっと滞在しなければと決意を語りました。
◆中島孝さん
「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ」と福島原発訴訟原告団長としてがんばっている方ですが、裁判の意義などについて説明しました。裁判のパンフレットをみんなで買い求めました。
 3日目、最終日の28日には全体会で「福島原発の放射能汚染水処理の現状と課題について」、福島大学の柴崎直明教授の講演がありました。大変得るところの大きい自治体学校でした。
(写真撮影は、岡村)

************

赤色のチラシつかんで手がふるえ
人間がまた鬼になる日が怖い  
美(チュ)らの海つぶしてジュゴンつまみ出し
玉串料すかして見れば爪の垢
盆の風にわかに虫がさわぎ出し 
ふる里は人影まばら墓がふえ   
   

泉  明 羅

(泉明羅・本名 福田正雄 水戸市在住、句歴 十二年、所属 元吉田川柳の会)

報告

第40回茨城県自治体問題研究所総会が開催されました

事務局次長 岡村 瑞比古

 7月19日(土)つくば市自治労連会館で研究所第40回節目の総会が開催されました。
 議事に先立ち挨拶の中で田中理事長は国政上の問題を取り上げ、この間、消費税増税の強行、医療・介護をはじめとする社会保障制度の相次ぐ切り捨てと改悪、また、原発再稼働と原発輸出への前のめり、また秘密保護法の強行と集団的自衛権行使容認問題など、安倍政権の暴走がますます加速化している。そして、それに不安を感じ、あるいは反対する国民との矛盾がますます強まっている、という情勢の特徴を指摘しました。
自治研運動は、住民と連帯を強めながら福祉の充実や原発問題、憲法問題など政治の課題に対応しながら進めていかなければならないと強調しました。
 榊原徹茨城自治労連委員長は来賓挨拶の中で「自治研活動は重要な活動」でありまちづくり学校や自治体セミナーに皆さんと共に取り組むこと等挨拶をしました。
 飯田事務局長代行、岡村次長から提案された経過報告、活動方針、決算予算を全員で確認し新年度の活動を誓って閉会しました。
役委員の改選では、飯塚和之副理事長が退任され顧問になり、事務局長を21年間務められた飯田三年さんが退任され副理事長に専念されます。本当にお疲れさまでした。後任は結城市教育委員会生涯学習課・公民館 次長兼課長兼館長 叶谷正さんが選出されました。

斎藤典生先生.jpg

 記念講話は、「指定管理者制度で図書館はよくなるか」―水戸市立図書館をめぐる近年の動きと問題点―をテーマに齋藤典生先生(茨城大学大学院教育研究科特任教授)が行いました。
講演の中で 指定管理者制度の仕組みや公立図書館とか学校図書館は指定管理になじまないと指摘。行政がきちんとスタッフを配置し直営でやるべきだ。
 水戸市立図書館協議会の動向、制度の導入について7回審議して諮問が行われた。
 「条件付き指定管理制度を導入する」としながら全く吟味せず導入だけ先行して決議をした。
反対意見も聞き入れてもらえず答申案は決定された。
「水戸市立図書館を育てる市民の会」の発足と活動。チラシや学習会の開催、シンポジュウムの開催。今後に向けて①「答申」のもつ問題点を明確にして多くに市民と共有するための取組みをする。②署名活動で「指定管理者制度の功罪」を明らかにする。③まちづくりの視点から制度導入の問題点を問う。
また、質疑応答の中で指定管理制度の導入により職員の身分の保障や給与の昇給は明確にされず不安にさらされている。公民館活動の読書会などの自主的な活動がなくなる恐れがあるという意見が出された。

新役員は以下のとおり *は新任者

理事長 田中 重博
副理事長澁谷 敦司 ・ 榊原 徹 ・ 飯田 三年
理 事 池羽 路一 ・ 石橋 英司 ・ 今泉 正 ・ 加藤木 正 ・ 佐川 泰弘 ・ 佐藤 英一 ・*白石 勝巳 ・高木 知子 ・ 寺田 恭司 ・ 高畑 孝 ・ 長山 重道 ・*濱野 真 ・ 穂積 建三 ・ 本田 精一 ・鯉沼 康浩 ・ 宮田 哲雄 ・ 山浦五十一 ・ 山口 由夫 ・ 山本千秋
監 事 岩瀬 亮 ・ 川並 英二
事務局長*叶谷 正
同 次長岡村 瑞比古
顧 問 秋元喜代二 ・ 浅野 長増 ・ 井川 二彦 ・ 木戸田 四郎 ・ 高島 剛 ・ 小貫 雅史 ・ 本田 忠弘・宇佐神 忠捷 ・ 田村 武夫 ・ 川﨑 不二男 ・ 恵田 三郎 ・* 飯塚 和之

*****   *******

新刊紹介

 ① 土居靖範・可児紀夫編著『地域交通政策づくり入門 ―生活・福祉・教育を支える―』                             A5判 120 頁 定価(本体1400 円+税)
 地域の交通は、日常生活、子どもたちの通学、地域コミュニティづくりなど、住民生活をささえる基礎的な条件です。岐阜市をはじめ各地に広がる地域交通システムづくりの実際を紹介しつつ、自治体でできる地域交通総合政策・基本条例案を提案します。
  第Ⅰ部 地域交通は地域づくりの土台
移動制約者が今後、大量発生する見通し/交通政策基本法の論点/自治体の政策づくり・条例づくりの重要性
/総合政策を市民参加でつくりあげた岐阜市
  第Ⅱ部 地域交通の事例から学ぶ
木曽町生活交通システム/市町村を超えた地域交通・南信州広域連合/住民の足を200円バスで確保した京丹後市
/JR 駅業務を管理する栄村/LRT を運行する富山市/福祉と交通問題を解決した玉城町/地域の共助交通・益田市
/東濃福祉輸送共同配車センター/ラウンドアバウト方式を採用した飯田市/教育を支えるスクールバス・山形県金
山町・京都府立東舞鶴高校・千葉県立大多喜高校
 第Ⅲ部 地域交通の政策づくりと運動

 生活交通再生―住みつづけるための元気な足を確保する―      A5判 156 頁 定価(本体1800 円+税) 土居靖範著
 
 交通は文化を育む―地域交通政策の提言―
 A5判 298 頁 定価(本体2857 円+税) 可児紀夫著

 ② 『保育新制度 子どもを守る 自治体の責任』
 A5判 86 頁 定価(本体926 円+税)
 著者  中山 徹(奈良女子大学教授) 藤井伸生(京都華頂大学教授) 田川英信(自治労連憲法政策局長)高橋光幸(自治労連保育部会事務局長)

 2015年4月実施の保育新制度では、個人責任で保育サービスを利用する契約方式が大幅に導入されます。要保育認定
制度や保育士資格を問わないサービスも導入される中で、児童福祉法にもとづき、子どもをまもる自治体責任が問われ
ます。多くの9月地方議会では、幼保連携認定こども園(都道府県、指定都市、中核市)や家庭的保育事業等の認可基準、給付確認制度に関する運営基準の条例案が提案されます。
 保育必要性認定、保育料徴収基準、利用調整、自治体独自補助に関することなど、自治体で具体化が必要になります。こうした中で、子どもをまもる自治体責任を明確にする実践的な対応を紹介しています。 
  第1章 新制度の本質とこれからの展望 中山 徹
  第2章 新制度の自治体での具体化、対応のポイント 藤井伸生
  第3章 新制度と自治体の責任、保育実施義務 田川英信
  第4章 認定こども園、幼保一体化の課題 藤井伸生
  第5章 保育の現場で豊かな保育を守る 高橋光幸

自治体問題研究所 〒162-8512 新宿区矢来町123矢来ビル4FE‐mail info@jichiken.jp

powered by Quick Homepage Maker 4.78
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional