ようこそ、茨城県自治体問題研究所のHPへ!

第67号

月刊「いばらきの地域と自治」既刊号すべて

画像の説明

第67号

2014・07・24 更新
画像の説明


砂沼サンビーチ=下妻市

 ジャンボプール「砂沼サンビーチ」は砂沼広域公園の西岸にあり、波乗りビーチや流れるプールをはじめウォータースライダー・滝すべり・水の遊園地・鬼怒川下り・25mプールなど10種類のプールがある県下最大の水の楽園です。
  

************

地獄耳徴兵制の声とらえ
綱糸に富国強兵皮の鞭  
から財布ため息ついて大あくび
世界遺産女工哀史に咲く花火
敗退に捕らぬ狸が悔し泣き 
  

泉  明 羅

(泉明羅・本名 福田正雄 水戸市在住、句歴 十二年、所属 元吉田川柳の会)

************

第32回まちづくり学校で高杉徹常総市長が語る

地 方 自 治 体 の 存 在 意 義 について


弱い人を救うことが自治体の一番大事な役割

 6月1日常総市の後援のもとに第32回まちづくり学校が開催された。参加者から好評をえた意義深い学校であった。その好評の一つの要因が市長の歓迎挨拶であったといえる。そのエッセンス部分を紹介する。

 「私は、部課長会議のときなどに、自治体の目的は何なのか、あるいは、自治体で働く職員は何のために仕事をしているのかということをよく話しています。その中で、たった一つのことをいつも言います。自治体の役割、そして、何のために職員は働くのか。それは、社会的弱者を救うこと、弱い人を救うことが自治体の一番大事な役割ですと。それは民間のサービスではできないことです。公的なサービスがしっかりと行われる、最も中心的な課題が社会的弱者を救済することであり、そのことに力を入れることが職員の皆さんの根本的な使命なんですよ。たとえば、介護を求めるお年寄りに手をさしのべること、あるいは、障害を持つ子どもたちや保護者の相談にのる、あるいは、経済的な貧困にあえぐ人を援助する、このことこそが自治体の基本的な役割であり、職員の基本的な仕事であると。ですから私は、常総市役所の職員の皆さんにこういうことを言います。弱い人たちのために働けること、こんな素晴らしい仕事はないじゃないですか、弱い人たちのために役立てること、こんなに誇りのある職場はありませんよ、ですから私と一緒に、一生懸命、職員として頑張りましょうということを常に言っています。」

 このようなポリシーが地方自治法にいう「住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する」(第1条の2)自治体の役割の根幹であるとおもう。
 後半の内容も安倍政権に対する地方からの異議申立として傾聴に値するもので、後掲する。

************

第32回まちづくり学校 基調提起

まちづくり学校・自治研活動の意義
~憲法を仕事にいかし、働きがいのある職場をつくるために~

茨城自治労連書記長 白石 勝巳

はじめに
茨城自治労連は、県内の自治体や自治体関連職場で働く労働者で組織する労働組合で、組合員の生活と権利を守り、労働条件の維持改善をはかり、経済的・社会的・政治的地位の向上をめざして活動しています。毎年春と秋には自治体当局や県知事あてに要求書を提出し、団体交渉などを行っています。
常総市職員労働組合および常総市社会福祉協議会職員労働組合は、高杉市長と団体交渉で激論を交わしている関係にありますが、市長にはご多忙のなか、このまちづくり学校にご臨席をいただき、あいさつをいただけたということは感謝の念に堪えません。
さて、地方自治体は、憲法に謳う地方自治の本旨に基づいて「住民に役立つ仕事」と国の下請け機関として「住民に負担や犠牲を強いる仕事」をしています。住民に負担や犠牲を強いる仕事は、たとえ「住民のためにいい仕事がしたい」と思っても職員個人の努力では改善は困難です。自治体や自治体職員は「誰のために、何のために働くのか」を住民の皆さんと一緒になって考え、共同を推進することなしには打破できません。その手段として、いまこそ自治研活動が重要になっているのです。

1 地方自治体と自治体職員
(1) 地方自治体とは
憲法第92条で「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める」とされており、地方自治法第1条の2第1項では「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」と規定されています。
地方公共団体とは、都道府県及び市町村であり、地方自治法に基づき、都道府県及び市町村は住民の福祉の増進のため、ごみ処理、上下水道や道路の整備、防災、公衆衛生、保育、介護など様々な仕事を行っているわけです。

「住民の福祉」 = 「住民の幸せ」のために
この場合、住民の福祉は、住民の幸せと言い換えることができ、地方自治体は住民の幸せのために、住んでよかったと言ってもらえる街をつくるためにある、ということができるのではないでしょうか。

(2)自治体職員とは
①私たちは住民の幸せのために働く労働者(全体の奉仕者、住民奉仕)
公務員は、憲法第15条第2項で「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」とされています。全体の奉仕者とは、地域住民みんなのために仕事をするという意味で、市長や一部の権力者のために働くということではありません。
したがって、常総市の例ですが、次のページの一番下にある「宣誓書」に署名押印しなければ、常総市の職員として職務に従事することはできません。
また、2011年3月11日の東日本大震災のとき、東北の被災三県の自治体職員は自分も被災者でありながら、身を挺して住民のいのちを守りました。この茨城も被災県として地域により被害の大小はあったものの、職員はそれぞれ、住民のいのちと暮らしを守るために奮闘しました。

②市町村役場の仕事は住民から喜ばれる仕事ばかりではない
そうはいっても、自治体の仕事は住民から喜ばれる仕事ばかりではありません。いま、政府が進める福祉や医療などの社会保障制度の水準の切り下げや、応益負担の導入、「自立・共助」の押し付けは、私たちが働く自治体の職場・窓口で具体化されます。地域住民の方々の思いと実際に私たちが行っている仕事が食い違っていて、厳しいご意見をいただくことも度々あります。

③賃金(給料)を得て生活する労働者
そして、自治体職員も働くことで生活費としての賃金を得ている労働者であり、
④やりがい、生きがいのある職場や仕事を求めている
「住民によろこばれる仕事」、「住民の役に立つ仕事をしたい」と自治体職員なら誰もがそう思っています。
「住民によろこばれる仕事」、「住民の役に立つ仕事」をすることは自治体職員の使命であるとともに、自分のためでもあります。なぜならば、住民によろこばれる仕事をすることが、自分にとってもやりがいがあることだからです。
事実、茨城自治労連青年部が実施した「生活実態要求アンケート」では、4分の3の青年が現在の仕事にやりがいを感じており、住民によろこんでもらったとき(25.9%)、社会に役立っていると感じたとき(14.2%)、仕事の中身が面白いとき(15.1%)にやりがいを感じると回答していることからも明らかです。

2 自治研活動
(1) 「自治研活動」とは
自治研活動とは「地方自治研究活動」の略称で、その時々の社会や経済などの問題を敏感に察知し,その問題を自治体職員であり、地域住民であり、また労働組合の組合員としての三つの姿を持つ私たち自身の課題として受け止め、地域住民と一緒になって、めざすべき地方自治体の姿やまちづくりなどについて議論し、住民本位の地方自治をめざす取り組みです。
自治労連は、その行動綱領で「われわれは、地民の生活と権利をまもる自治体労働者の基本的立場と責務を自覚し、地域住民と団結して、民主的地方自治確立のためたたかう」ことを掲げています。自らの賃金・労働条件を改善することと住民のために働ける自治体をつくることを統一して実現することをめざして活動しており、「自治研活動」は単なる「行政研究活動」ではなく自治体労働組合運動の中核ともいえる活動なのです。

(2) 「住民のためにいい仕事をする」ために・・・
 労働組合の役割
「地域住民の繁栄なくして、自治体労働者の幸福はない」という自治体労働組合の間では有名な言葉があります。
住民のためにいい仕事ができる職場をつくっていくためには、一人ひとりの職員の努力や思いだけでは限界があります。職員が団結し、労働組合の力で職場を変えていくことが必要です。住民のための仕事ができる職場をつくるために、労働組合として職場の問題を取り上げ、みんなで解決策を考える。ここに「自治研活動の第1歩」があります。そして、「住民のためにいい仕事をするには何が必要か」を議論、研究できる場所をつくるのが、自治体労働組合の役割です。
自治体や自治体関連職場に働く労働者・労働組合は「行政の専門家」であり、憲法を職場にいかし、その役割をいかんなく発揮することこそが「住民本位の自治体づくり」にとって不可欠です。また、自治研活動に参加することで仕事に対する視野が広がり、そのことは、組合活動への確信と自らの自治体職員としての自信へとつながるのです。
本日ご参加の皆さん、ぜひ、このまちづくり学校を契機に、住民と自治体職員が一緒になって、「住民本位の自治体づくり」に取り組もうではありませんか。
以上をもって、私からの基調提起とさせていただきます。ありがとうございます。

第32回まちづくり学校で高杉徹常総市長が語る

日本が誇る三つの社会制度=平和憲法・国民皆保険・教育制度を壊させてはならない。

「私は具体的に三つのことを考えています。日本の戦後民主主義の中で、大事な部分が三つ、日本の社会制度の中で世界に誇るべき日本の社会制度が三つあると訴えます。一つは、何よりも平和憲法、憲法9条です。これは、日本の中で世界に誇るべき素晴らしい憲法です。戦争に参加をしない、そして、武器そのものを持たない、これは世界の唯一のラジカルな憲法だと思いますから、その価値をしっかりと、もう一度確認して、この平和憲法を守っていくことを国に訴えていくのも自治体の役割だと思っています。二つ目の日本の社会制度の素晴らしい点は、国民皆保険の制度だと思っています。これは、1961年に日本が確立したものですけれども、保険者証1枚持っていれば、いつでも、どこでも、誰でも病院にかかれるという、素晴らしい国民皆保険の制度、これは世界に誇れるものですから、これからも日本はしっかりとこの国民皆保険制度を守り、維持するということが大事です。三つ目の素晴らしい社会制度は、日本の教育制度だと思うわけです。日本の公教育、日本全国歩いてみますと、どんな地方に行っても、どんな山奥に行っても、必ず、小学校中学校、公立学校がある、そこで先生がいて、そこで子供たちがしっかりと教育を受ける、この素晴らしい日本の公教育制度、義務教育制度、これは世界に誇れるものだと思います。
ところが、この平和憲法、そして国民皆保険、日本の教育制度、それがいま非常に国の政治的な動きの中で歪んできている。たとえば、集団的自衛権、これを閣議決定で決めようとする、これは明確に憲法違反ですから、そこはしっかりと訴える。また、国民皆保険制度、TPP交渉の中で国民皆保険制度自体を崩すような動きがあるわけですから、これにははっきりと「ノー」を突きつける、これも大事です。また、日本の教育制度でいえば、残念ながら、経済的な格差が教育の格差につながるような、そういう流れが起きています。やはり、経済的な格差が教育の較差にならないように、もう一度公教育の中にしっかりとした教育制度を取り戻していく、その動きが自治体にとって大切だと思っています。このようにいま地方自治体に課せられた課題は大変大きいと思っております。大震災からの復興と同時に、しっかりとした自治体の立場を、地域の民主主義の声を地域に届けていく、その二つのことに力を入れて、私は取り組んでいきたいと思っております。その意味では、自治体に働く職員の皆さんと連携をして、地域の声を、地域の民主主義の声をしっかりと届けていきたいと思っています。そのことを決意表明いたしまして、地元の市長のあいさつといたします。」

*****   *******

新刊紹介

『みんなで創る ………わがまちの暮らしと自治』 地域研・「まち研」

特別価格 300円

 ぜひお読みいただき、あなたも「まち研」へ、自治体問題研究所へご参加ください!
「自治体問題研究所は、住民自治に基づく地方自治の充実を図るためには、主権者の住民自身による学びの場であり、調査研究の場でもあり、政策づくりの場でもある『まち研』を全国の市町村ごとにつくっていくことが必要不可欠と考え、その設立を呼び掛けてきました」
「地域を知ることは、自分自身の存在を知ることです。それは人間にとっては自己実現の旅でもあり、楽しい過程でもあります。生活の領域で、この過程を共有する人々と議論することにより、仲間の輪が広がり、それが世代を超えて『一人ひとりが輝く』社会関係を創出するインキュベーターになると思います。ぜひ、あなたも『まち研』をはじめてみませんか」   (岡田知弘「はしがき」より)

多彩で生き生きとした活動が満載
第1章  暮らしのなかで主権者として生きる~「まち研」づくりのすすめ  池上洋通(自治体問題研究所)
第2章 「まち研」活動の現状と課題、今後を考える-2013年度「まち研」活動の調査結果から 角田英昭(自治体問題研究所)
第3章「まち研」「地域研」の活動から
△「広大な北の大地を生かすまちづくりのために」 野坂勳(十勝まちづくり研究会)  etc

自治体問題研究所 〒162-8512 新宿区矢来町123矢来ビル4FE‐mail info@jichiken.jp

powered by Quick Homepage Maker 4.78
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional