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第57号

月刊「いばらきの地域と自治」既刊号すべて

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第57号

2013・09・30 更新
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石岡のまつり(九月一四~一六日)・石岡市)

「石岡のまつり」は、正式には常陸國総社宮例大祭といい、五穀豊穣等を願う。神輿、山車,勇壮な幌獅子が市中を巡行。

熱中症石碑に水をかけてやり
オスプレイ墜ちる遺伝子腹に持ち  
汚染水アイアムソーリ心配ない
蝉鳴くも人は還らず雲はるか
しげひろに夕日が燃えて明日はれ

泉  明 羅

(泉明羅・本名 福田正雄 水戸市在住、句歴 十二年、所属 元吉田川柳の会)

東海第二原発の再稼働は絶対に認められない!

 日本原子力発電株式会社(以下、「日本原電」と略)の濱田康男社長は、去る7月11日記者会見で、「いま止まっているプラントはいずれも再稼働をめざす」とのべ、敦賀原発1号機とともに東海第二原発の再稼働に固執する姿勢を明らかにした。7月29日、この濱田社長の再稼働表明に対する抗議と、撤回をもとめる日本共産党茨城県議員団の要請に対し、日本原電(東海村)は「7月18日に決まった原子力規制委員会の新基準に合致しているかどうか確認していただくため、準備が整えば国に安全審査をお願いする。」と述べて濱田社長の表明に沿う方針を明らかにした。日本原電は、当初「原子力規制委員会への安全審査の申請をおこなうだけであり、再稼働の申請ではない」と釈明していたが、最後には「再稼働にむけたステップという形になる」と認め、安全審査申請で再稼働への具体的一歩をふみだす意図を示した。
 軽水炉型原発である東海第二原発が構造上重大な欠陥をもち、大地震・津波などによる過酷事故の発生は回避不可能であることが明らかになってきた。加えて、1978年11月の稼働開始から35年経過する老朽化した東海第二原発の再稼働は、しかも、「40年規制を延長してプラス20年稼働」(日本原電の説明)という60年稼働を意味する再稼働は、30キロ圏内100万住人の生命と生活を日々危険と不安の淵に追いやっていくものである。
 さらに、日本原電は、東海第二原発が立地する東海村と周辺5市の首長による懇談会が東海第二原発を再稼働させようとする場合、6市村の了解が必要とする内容を原子力安全協定に明記するように求めた(2012年7月、2013年2月、2013年9月)にもかかわらず、明確な回答を示していない。原発事故時の避難区域が最低30キロ圏に設定されているのであるから、利害関係者として6自治体の再稼働諾否権は当然に認められるべきである。
 福島第一原発の過酷事故が収束不能状況を呈していることを考えると、原発の再稼働は人道に、道徳にも反する。安倍内閣共に日本原電の傲慢な態度は、不遜極まりない。(T.T)

知事選挙を戦って・・・よもやま話・・・

去る9月12日に自治体OB懇談会2013年度総会が千葉県銚子市犬吠崎の「暁鶏館」で開催されました。参加者は14名でした。記念学習会として、9月8日投票の茨城知事選挙に立候補された田中重博先生から「知事選挙を戦ってーよもやま話ー」と題して講話を聞きました。以下、そのあらましをお伝えします。

 明るい民主県政をつくる会の推薦を受け6月21日に立候補の表明をして以後、猛暑の中2カ月半元気に力強く精力的に闘いぬき257,625票、得票率34.47%を獲得した。
 「暮らしが一番」、橋本県政の6期24年阻止と、東海第2原発の廃炉を掲げ橋本候補を追い詰め善戦健闘した。今後は県政をかえる大きな力になると確信している。

1 主な経過

 3月で茨城大学を退官した。3月下旬に「明るい会」より知事候補の要請があり5月末日に承諾の返事をした。
 6月21日に明るい会の総会で正式に知事候補として決定し、記者会見をした。
 その後母親大会や明るい会の構成団来の各集会であいさつに回った。
 7月21日の参議院選挙で共産党が躍進したのが大きな力になった。
 7月28日に茨城大学関係者の集いがあり参加者45人から熱いエールが送られ大きな励ましになった。特に田中第1期ゼミ生、大内県議や木戸田先生の激励の言葉は嬉しかった。
 8月8日事務所開きを行った。参加者150名熱気満ちる。
 8月18日総決起集会を県民文化センター小ホールで開催した。500名で気勢を挙げ非常に盛り上がった。
 8月21日にNHK、IBSの政見放送の録画撮り。初めてなので緊張し時間制限があり大変苦労をした。苦労したかいがあり内容はよかった。
 8月22日知事選告示、第一声(水戸駅南口)150名。17日間の火蓋が切られた。
 県内各地スケジュールが組まれ、思い切り政策を訴えた。
 9月1日日本共産党市田書記局長来る(水戸駅南口)400名。
 9月8日知事選投票日

2 争点と公約、政策への反応と手ごたえ(特に遊説を通じて)

 リーフレット、共同目標と5つの公約、告示前ビラ「くらしが一番」、法定1号、2号、県政プラン、二つ折り名刺など好評であった。

 共同目標と5つの公約
 ①くらし応援と地域経済振興を結び付け、所得と雇用をふやしま す。(地元企業発注割合を高め、中小零細企業への支援、消費税 増税の中止、TPP参加反対)
 ②子どもからお年寄りまでみんな元気な地域を。
  (全国8位の財政力を生かして医療、福祉、教育の充実を図り 私学助成を増額します。)
 ③原発をなくし、放射能対策と震災復興を加速させます。
  (食品の放射能検査、健康調査、環境調査を徹底して行う。東 海第2原発は廃炉にします。)
 ④ムダな大型開発をやめ茨城の豊かな自然環境をまもります。
  (借金残高は20年で3.6倍の2兆円へと膨張。売れ残った 土地の破綻処理に1600億円以上税金を投入、更に毎年100 億円程度10年間支払う計画です。大型公共事業の中止、過大な 水資源開発をやめ水道料金の引き下げを図ります。)
 ⑤憲法と地方自治をくらしのすみずみに。
  (憲法改悪に反対し憲法を守るため平和主義に徹し、軍事基地 拡張、米軍機訓練、常駐化に反対し核兵器廃絶のため行動しま  す。長すぎる橋本県政をストップさせます。)

 総じて5つの基本政策は好評で、くらし、福祉、原発ゼロ、退職金問題は県民の間に共感を広げた。また、「橋本6選は長すぎる」も共感を得た。

 境町での経験(知事の退職金)
 演説後、ある老人がきて明るい会のビラを見ながら、橋本知事の退職金が2億3千万円とはけしからんと批判をした。息子(26歳)に選挙に行かせますと喜んで語りかけてくれた。

3 選挙結果とその分析

 「明るい民主県政をつくる会」の声明
 得票257,625票、得票率34.47%を獲得し善戦健闘をした。県都の水戸(41・28%)をはじめ、取手(44・17%)、牛久(46・10%)、つくば(42・31%)、守谷(42・71%)の各市では、ほぼ互角のたたかいを繰り広げました。一方、当選した現職の橋本昌氏(67)は48万9800票余を得ましたが、当日有権者(240万人)の2割程度の支持しか得られませんでした。「大型開発よりも暮らし・福祉に」「東海第2原発は廃炉に」と訴えてきた政策は、県民の間に浸透して理解は広がったと思う。主体的力量と運動量が及ばなかった。
 東海第2原発問題でNHKの出口調査を放映。全県で70%が廃炉で、東海村は廃炉が49%、存続が51%となっているので県民との間に大きな差があり山田東海村長の課題でもある。
 消費税増税やTPPも大きな問題である。

4 今後の選挙の特徴と今後の課題

 橋本候補は、組織が700団体の推薦を得て、44市町村長の推薦を受けた。翼賛的で利益共同体のあつれきの厚い壁にぶつかった。
 各新聞社とも好意的であった。
 共産党の推薦で良くやってくれた。草の根の選挙ができたが政党と大衆団体の結び付きが難しい。
 要求で一致し共同する。大衆団体との結び付きを重視する。 
 44市町村へ明るい会をつくること。演説会、事務局体制、ビラづくり、弁士、アナウンサー、資金など課題がある。
 原発ゼロは積極的な効果があった。
 長すぎるひどすぎるは、党派を超えたものであった。
 くらし、雇用、TPP、消費税増税での一致での共同することが大切である。
 「奥様の活動がすばらしかった」と評価する声あり。
 明るい会は48団体で構成されているが、年金者組合と平和委員会は元気があったがほとんどの団体はジリ貧。組織の拡大と後継者づくりが大切である。
 この後、質疑応答で活発な意見交換を行いました。

 田中先生、長時間ご講話ありがとうございました。今後のご活躍を期待いたします。
               

事務局次長 岡村瑞比古(文責)

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イベント案内

憲法を守り生かす茨城ネットワーク 2013年度総会&第25回学習会
テーマ; 安倍政権で日本はどうなる? 孤立と迷走から抜け出す道は?
講師  孫 崎 享氏
(イギリス、ソ連、アメリカ、イラク、カナダ勤務を経て、国際情報局長)
日 時; 2013年9月29日(日)14時30分開始
会 場; 茨城県立青少年会館 大会議室 (水戸市1-1-18 Tel.029-226-1388 )

JCO臨界事故を忘れない 原子力事故をくりかえさせない 2013年9.30茨城集会

記念講演「東海第二原発の再稼働、とんでもない~軽水炉の本質的欠陥と3.11大地震によるダメージから考える」 
講師 館 野 淳氏
日 時;9月29日(日)午後2時~4時
会 場; 東海文化センター会議室(東海村)

水郷水都全国会議第29回霞ヶ浦大会
テーマ:水文化の再生をめざして-カッパは3.11を乗り越えられるか
日時 2013年10月12日(土)~14日(月)
会場 茨城県霞ヶ浦環境科学センター
参加費
2日間参加費2000円(資料代込み)
10/13弁当代1000円
懇親会5000円
見学会3000円
連絡先 水郷水都全国会議霞ヶ浦大会 実行委員会事務局
茨城県行方市浜370-1 (tel) 0299-55-0321
(電子メール) kasumi-info@sui-sui.sakura.ne.jp
詳細はhttp://www.sui-sui.sakura.ne.jp、水郷水都全国会議
(オンライン参加申込みもできます)

茨城県自治体問題研究所 第2回理事会のお知らせ
と き : 10月3日(木)午後6時半~
ところ : 「ミオス」(JR赤塚駅北口前13階建てビルの2階、水戸市社会福祉協議会)
議 題 : ① 第32回まちづくり学校について② 組織・財政について

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