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第54号

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第54号

2013・06・29 更新
前川あやめ公園


前川あやめ公園(潮来市)

水郷潮来あやめまつりは、毎年5月下旬-6月下旬にかけて茨城県潮来市の前川あやめ園で行われる祭りである。1952年(昭和27年)にはじまった歴史あるまつりで、園内には、約500種類100万株のあやめが植えられている。

再稼働ただ今神話創作中
夏草やヤブ蚊がさわぐ橋の下  
補完部隊同じ狢(むじな)がひたい寄せ
むしむしと背中がかゆい梅雨の夜

泉  明 羅

(泉明羅・本名 福田正雄 水戸市在住、句歴 十二年、所属 元吉田川柳の会)

橋本県知事6期24年をめざす! ー閉塞感と屈従がただようー

 9月8日茨城県知事選挙がおこなわれる。
 現橋本昌知事は、6月20日、6期目24年をめざして立候補することを発表。全国の現職知事で最長期をねらうという。
 わが国の地方自治体首長制は大統領型といわれ長期政権になると議会の牽制・統制も及ばず、行政施策も首長のカラーに凝り固まり、時代の変化や住民の新たな要求に鈍感・無頓着固となり、閉塞状態に陥ってしまう。
 もっと困るのは、周囲の声を聞かない高慢な姿勢、一種専制的な立ち振る舞いになることである。権力に付随する権威主義の形成である。これを主従関係あるいは周囲のものの非合理的屈従の現れと政治学では形容している。
 4月17日に県内44全市町村長が連署して橋本知事に再出馬の要請書を提出した。
 これは、表面上なんといいつくろうとも、市町村長が県知事にへつらっている、屈従しているといえよう。異を唱えたり、距離を置いたりするとその後の行財政の締め付けがこわいという観念に由来する行動である。
 平成の大合併は、市町村の内部矛盾をいっそう深化させ自立的解決の可能力を弱化させている。したがって、国や県への注文・要求は何倍もつよいはずだが、権威にすがるという屈従の関係にある。茨城の県政が県民の生活感覚から相当に離れている現実を変革、チェンジする必要があり、知事選挙はチャンスである。(T.T.)

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北茨城市から報告

東電福島第1原発事故のもと、「浸透式雨水桝」が放射能物質のホットスポット化!

北茨城市 穂積建三

 2011年3月11日の東日本大震災によって起きた東京電力㈱福島第1原子力発電所の事故は、東日本のかなり広い範囲で大量の放射性物質を撒き散らしました。  
 私は、福島第1原発からは70kmの地点、茨城県北端の北茨城市に住んでいますので、放射能汚染が気がかりで、自宅周辺や通学路などの放射線量を度々測定し、九条の会や地域の集まりにその結果を報告してきました。
 北茨城市は、生活空間における放射線量の目標を年間1.44m㏜(毎時0.23μ㏜)、保育(幼稚)園、小中学校、公園など子どもの施設については年間1.0m㏜(毎時0.19μ㏜)と定めて除染してきました。住宅地の除染は、住民個人の責任で行うこととしてきましたが、今春から線量の高い5地域についても除染を始めました。

除染活動から浮かび上がった「浸透式雨水桝」

1 私の自宅は大津漁港に近く、震災時に1mの高さの津波に襲われ、大量のヘドロと瓦礫、漁具などが流れ込みました。直後は、これらヘドロと瓦礫等々をビニール袋に入れて路上に出しておくと、北茨城市が回収してくれました。当時は気付かなかったのですが、そのころ気流に運ばれた放射性物質が降り注いでいましたから、まさに放射能まみれの作業だったのです。
2 同年秋、敷地内の放射線量を隈なく測定し、毎時0.19μ㏜を超えた汚染土を削り取って二重のビニール袋に入れて庭の片隅に保管しました(当時も今も、受け入れてくれるところはありません)。
また、12年夏、庭を改修した際、ビニール袋に入れた放射能汚染土を駐車場のコンクリートの下に埋めました。その結果、敷地内の放射線量は全体として毎時0.19μ㏜以下に下げることができました。
3 しかし、同年10月下旬に敷地内を測定したところ、築8年の自宅を取り囲むように7カ所設置した雨水桝の付近が0.2μ㏜を超えていることに気付きました。
この雨水桝は、自宅を建てた際、汚水は浄化槽で処理して市道脇の下水溝に流し、雨水は地中に浸透させる「浸透式雨水桝」を設置したものでした。
桝の蓋を開けて土を測ると、1.7~3.24μ㏜という、驚愕する値を示しました。これは、局部的とは言え、浪江町など原発事故現場に隣接した地域に匹敵する、高濃度の放射線量でした。早速取り出して、2重のビニール袋2袋に入れ、庭の片隅に保管しました。余りの高濃度に東電本社へ送り届けたい思いでいっぱいでした。
この時、「『浸透式雨水桝』だから、こんなに放射性物質を貯めこむんだ」ということに気付くべきでしたが、そのときはまだ、単に「雨水桝だから高いんだ」という程度にしか考えていませんでした。
4 その後も気がかりでしたので、13年5月24日、再度、雨水桝付近の放射線量を測定しました。蓋の上は0.2μ㏜程度でしたが、蓋を開けて中を測ると、除染で一度は下がったはずが、再び0.434~0.845μ㏜という高い線量を記録しました。これは、12年10月の除染の際に底深くまで取り切れなかった上、相変わらず放射性物質が流れ込み、貯まったことを示しています。ここで、やっと「浸透式雨水桝」が人工的なホットスポットと化していることに気付いたのです。

「浸透式雨水桝」とは

 それでは、「浸透式雨水桝」は何ゆえに設置されることになったのでしょうか。
 都市の拡大に伴う市街化の進行によって地表面のほとんどがコンクリートやアスファルトで舗装されたため、都市部における降水は、土壌へ直接浸透することができず、水量を地中に保つことができなくなりました。また、浸透できなかった大量の水が排水路や下水道に集中して流れ込むと、局地的かつ短時間の豪雨に排水路が対応しきれず、都市型洪水が起きやすくなりました。
 「浸透式雨水桝」は、枡の底に砂利などを敷いて水が土に浸透しやすい仕組みにして、地表に降り注いだ雨水を枡の中で一時的に貯めて、徐々に地中へと浸透させてゆく仕組みになっています。「浸透式雨水桝」の設置により、一度土の中にしみ込んだ雨水はゆっくりと時間をかけて河川へ到達するため、大量の水が一気に流入することで起こる都市型水害を防ぐ効果が期待されたのです。

原発事故下、「浸透式雨水桝」がホットスポット化

 原発事故で放射性物質が大気中に降り注ぎ、住宅の屋根や敷地の地面に付着しましたが、これら放射性物質は雨水とともに雨水桝に流れ込みました。雨水は土中に徐々に浸透していきましたが、放射性物質は「浸透式雨水桝」内の上部の土に付着し、そこに蓄積されていったのではないでしょうか。環境保全と水害防止を期待された「浸透式雨水桝」は、原発事故下で放射性物質を貯め込むホットスポットと化したのです。
 
 以上は、私の体験から推理した、「浸透式雨水桝」の放射性物質ホットスポット化論です。あながち的外れな推論ではないと思いますが、如何でしょうか。

 自家を建てた住宅メーカーには、大震災以前に「浸透式雨水桝」を設置した家に情報提供してほしいと、本文を送りました。

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新刊紹介

 『東海自治体問題研究所40周年記念誌』 
編集 東海自治体問題研究所 『大都市圏の構造変化 東海からの発信』 発行:自治体研究社 A5判 1,619 円+税

パートⅠ 東海圏の構造変化
パートⅡ 東海圏の地域課題

 『お母さん町長奮闘記 京都・与謝野町 共生と循環のまちづくり』 
 
京都府与謝野町長 太田貴美 ・ 京都大学教授 岡田知弘 編著 自治体研究社   A5判  1,600 円

「困ったら住民の中へ!」がモットーのお母さん町長は、もとスチュワーデスで、童謡「森の熊さん」の作詞者!地域 の宝物を再発見し、人とお金がグルグルめぐる町づくり。

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2013年度定例総会は、つくば市の自治労連会館において、7月6日(土)午後1時半から開催します。

2013年7月6日総会・議案書

2013年度活動方針 (案

はじめに

国民の期待を裏切った民主党は年末総選挙で惨敗し、自民党安倍内閣が発足しました。アベノミクスによる円安・株高で自動車産業等に空前の利益をもたらす一方,早くも陰りが見えています。また、TPP参加や原発推進は国民の不安を増大させています。かつての侵略戦争を反省するどころか「いつでも戦争ができる国」をめざす憲法改悪の動きが強まっており,さらに,北朝鮮の危険極まりない「瀬戸際政策」は安倍政権に口実を与える役割を果たしています。改憲の露払い役であった維新の会は,橋下暴言により国際的批判を浴び,馬脚を現しつつあります。来年の消費増税の行方を含め,参院選の結果は,わが国の当面の進路を決定づけるものとなるでしょう。
大震災による原発事故は、2年経っても深刻な状況にあります。また,復興財源に充てると称した国家公務員への大幅な給与削減は,自治体職員に波及してきました。公務員の“奴隷化”ともいうべき風潮など,労働者の無権利状態促進の動きは,生保への攻撃や維新の会等に見られる排外主義扇動とあいまって,極めて“危険な水域”に入りつつあります。
県内では,原発廃炉をめざす東海村政に対する自民党等による「包囲網」が強まっています。村上村長の先進性を支え,原発廃炉の実現を図ることが県民共通の課題になっています。知事選が近づいていますが,橋本昌知事は六選をめざし外濠を埋めています。
県民本位の県政の観点から,茨城県政の評価分析と政策提言に向けて,研究所が本来の役割を果たすことが求められています。このためにも,会員・『住民と自治』購読者の減少,調査研究体制の弱化,イベント参加者の減少という深刻な状況を打開する必要があります。
復旧・復興を進める中で「地方自治の本旨」が福祉増進や環境保全にあることをあらためて確認するとともに,「住民の安全・安心」を基本とする自治の再構築が求められています。住民自治の本旨に立ってメッセージを発信する自治体問題研究所の役割は,ますます重要になっています。
2013年度は,学習交流,調査研究,組織強化の各分野で事業展開の枠組みを大胆に見直しながら,実状に見合った体制を確立・整備し,活動を進めることとします。

Ⅰ 2013年度の重点目標

 (1) 職場・地域における「研究会」活動の組織化を図り,調査・研究活動の新たな展開を追求し,自治体政策のレベルアップに貢献します。
 (2) 自治体職場・住民運動関係者・つくば地域の組織化,「若返り」,女性会員確保に留意しながら,当面,減少傾向の食い止めに全力を挙げます。
 (3) 潮来学校を踏まえ,まちづくり学校の新たな定着を図ります。

Ⅱ 三つの具体的な活動

(1) 学習交流活動の推進

① まちづくり学校再出発の定着追求
潮来学校を踏まえ,住民参加を重視する観点及び自治体職場の実体に立脚して,新たな学校の定着をめざします。具体的には,自治労連と協議しながら,来年2月頃,常総市での開催を軸に検討します。
場所・テーマを自治労連と協議します。企画概要を再検討し,確信を持って取り組めるようにします。
② 第13回自治体セミナー
早ければ本年11月頃の開催をめざし,時期・
保が課題です。大学による地域連携の動きに注目しながら,また,課題に応じ「計画自治研究所」等とタイアップし,自治体や自治体労組等からの調査依頼に応えられるように体制整備を図ります。
③ 自治体学校・政策セミナーなど
・第55回自治体学校は新潟市で開催されます。本県から20人以上の参加をめざします。
・第39回自治体政策セミナー(13年1~2月開催予定)など,全国研究所等の主催する各種学習交流会に積極的に参加します。
・大気汚染測定運動(No2)に取り組みます。運動のあり方,活用等について,引き続き関係者と協議を進めます。
④ 自治体労組,住民組織等との連携
各種セミナー等への参加を要請するとともに,自治体労組の自治研活動を支援します。
また,各分野の運動組織等との交流会・懇談会を重視し,「地域を変える」ことの重要性を共有できる活動を進めます。

(2) 調査研究活動の推進

① 調査研究体制の確立
調査研究に従事する研究者・自治体職員の確
減少傾向―特に20~30歳代が少ない傾向が続いています。増勢に転じるため,見本誌の活用,職場・地域における目標と担当の明確化等の対策を講じます。自治体職員特に労組役員への拡大を重視し「ブロック別理事懇談会」を開催し,組織財政部会を軸に拡大を進めます。
また,研究者会員の強化を重視するとともに,自治体の若い職員,女性,住民運動の活動家,つくば地域の研究者などの会員・読者拡大と役員就任を追求します。
② 県政に関する調査研究の実施
知事選を前に,県行財政の分析評価体制を確立するため,現実的に何ができるか,具体的な検討を行います。
③ 地域・職域の研究会活動の強化
全国の「まち研」の成果に学びながら,テーマ別や市町村単位の研究会の組織化と活性化を進め,職場と地域の諸課題への的確な対応に努めます。
④ 自治体労組の自治研活動への協力
自治体労組からの講師派遣に応える体制を整えるとともに,財政白書づくり等に協力し,日常的な自治研活動の強化に努めます。特に『つくば白書』に学ぶ活動を行います。
⑤ 『いばらきの地域と自治第9集』の継続検討
県内の重要課題を取り上げる第9集の発行については,厳しさはありますが,採算上の見通しが付けられるよう検討を継続します。
⑥ 「情報資料センター」としての機能充実
各種資料,書籍等の収集を行い,会員の利用に供し,情報提供を行います。
⑦ 『月報いばらきの地域と自治
所報『月報いばらきの地域と自治』は,現在茨城研究所にとって存在感を示す重要媒体になっています。引き続き毎月発行し,編集委員会体制を維持し,内容充実をめざします。

(3) 組織財政活動の強化

① 理事会体制
活性化のため執行体制を強化し,かつ,常任理事と地域・職域の理事が積極的に研究所業務に関与することを追求します。自治体現役職員の役員就任を重視するとともに,理事会に先立つ学習会を復活します。
 また,茨城自治労連が自治研活動強化の観点から自治研推進委員会の整備等を進めており,これと提携して組織強化を具体化します。
② 事務局体制
専従事務局制を展望しながらも,当面,半専従体制を含む複数従事制を継続します。
③ 部会体制
引き続き,組織財政,調査研究,学習交流の3部会による業務分担制をとります。
会員・読者の拡大
《目標》
会  員  30人
団体会員  3団体/5口(口数増含む。)
読  者  30人
④ 財政の確立
会員・読者の拡大を基本としながらも,可能な範囲で受託事業の積極的な開拓,イベントの財政的成功をめざします。
しかし,会員減少や受託事業の見通しが厳しいことから楽観できない情勢にあります。引き続き経費節減等を図るとともに,事務所問題等を含めた抜本的な検討を行い,中長期的な見通しを明らかにします。
⑤ 自治体OB会員懇談会の強化
自治体OB会員懇談会の活動の体制強化と活性化を図ります。
具体的には独自の研修活動を行うとともに,自治体退職会員への働きかけを強化します。
⑥ ホームページ充実とEメール活用
前記(2)⑦の所報編集委員会と協力して,ホームページの運営・編集に当たります。
また,会員等との双方向での活用を促進するように,会員等のメールアドレスを把握し、Eメールによる情報提供を追求します。
⑦ 移転等の具体化と事務局機能の充実
財政困難と事務所老朽化を見据えて,来年の総会までに移転等の計画を樹立します。
また,事務所移転のほか,事務管理と業務の両面で「計画自治研究所」との相互協力を継続します。
⑧ 研究所設立40周年事業の検討
2015年は設立40周年にあたるので,来年度総会までに記念事業に関する方針を提起できるように検討を進めます。
⑨ 研究所法人化の検討
調査研究事業体制の再建を図りながら,公益法人,NPO法人等に関する検討を引き続き行います。

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