ようこそ、茨城県自治体問題研究所のHPへ!

第47号

月刊「いばらきの地域と自治」既刊号すべて

画像の説明

(第47号) (2012・11・20発行)

画像の説明

花園神社(北茨城市)

紅葉の名所
 神社の周辺は、まずは紅葉の名所として有名。春にはシャクナゲが咲きそろう。
 神社の奥へ歩いていくと七瀧がある。途中には十二神将の像もある。神社周辺はしっとりと空気が湿り、秘的な雰囲気を醸し出している。1160年前桓武時代の創建。

霜月にふところ寒く懐炉入れ
えん罪に謝罪のことば逃げ回り  
復興のフの字を盗む不埒(ふらち)もの
文相は蹴ったボールを蹴り直し

泉  明 羅

(泉明羅・本名 福田正雄 水戸市在住、句歴 十二年、所属 元吉田川柳の会)

************ ***********
民・自・公連立内閣ー安倍晋三内閣になったら日本はいったいどうなるか?

 世論調査を見る限り自民党支持率が相対的に高いので、「憲法改正・教育再生」を掲げる安倍晋三(元首相)が次期首相に選出される懸念は杞憂とはいいきれない。かつて教育基本法改定を、世論の過半の反対を押し切り短期間で強行採決した経歴に照らせば、強い警戒が必要である。
 とりわけ今、総選挙を意識して「デフレ克服・経済活性のために無制限に国債の日銀買い受けを」と絶叫している安倍晋三の演説は、国民生活を破滅にみちびき、国民を無理心中に引き込もうとしているとしかおもえない。国債発行に歯止めがなくなれば、いまでも千兆円を越す赤字国債が雪だるま式に膨らみ、結局は大増税・福祉予算削減、つまり国民負担増を加速することになり、消費税増税に歯止めがなくなる。この道はいつか来た道で、あの太平洋戦争が膨大な戦時国債(国民への強制購入割り当て)によって支えられたのと全く同じ事態にならざるをえない。
 デフレ克服・経済活性とは大企業のための大型公共事業を実施することであり、企業法人税を軽減することであり、現在企業の持つ内部留保金461兆円(2010)を拡大させることで、国民はただただ負担増に喘ぐのみである。
 民自公三党が解散に乗じて公債特例法案を強行可決し赤字国債を国会のチェックなしに自動発行できる仕組みをつくり、日銀の買い受け無制限体制をつくれば、まさにファシズム国家=税金の無統制国家、国民無視の体制になるのである。食い止められるかどうかが総選挙の本当の争点である(T.T)。
  

************ ***********

本多滝夫・他編著『「地域主権改革」と自治体の課題』

―行政分野別に考える条例づくり・権限移譲―

宇佐神忠捷 (当研究所顧問)

 「地域主権改革」(その前段の「地方分権改革」も)という言葉も、それが現在進められていることも知っており、関心もありました。しかし、その中味を正確に理解していたとはいえなかったことをこの本を読んで痛切に感じています。「地域の自主性及び自立性を高めるための改革」という言葉に惑わされ、この改革の本質を正確につかめないできていました。編者は、この「改革」について健康で文化的な最低限度の生活を営む権利(憲法25条)や教育を受ける権利(憲法26条)を保障するために設けられている基準の性質を改変し、それを根拠となって行われてきた国の自治体に対する財源補償を切り崩す狙いをもっていることが述べられています。と同時にこの「改革」で強調されている「地域の実情」や「最適な住民サービス」を我々の立場で積極的に生かし、私達の住む地域や暮らしにその向上につなげていくことが可能であることも指摘されています。この場合、自治体や住民が注意し留意しなくてはならないことも詳しく説明されています。
 また、自治体の職員が自分の担当分野において「見直し」等を行う場合、住民サービスや自治体運営にどのような影響が生じるのかなどを解説、問題点とその解釈の方向性が述べられています。
 この「改革」によって、各自治体は条例づくり、実施体制の構築・整備をしなくてはなりません。又、関係する分野もほとんどの分野に及んでおり、どの分野においても住民への影響がないものはありません。従って、自治体の長、自治体労働者そして議会議員はもちろん、そして住民が正確な対応をすることが重要となっています。現状は、必ずしもこうなってはいないような気がしています。
 現状では、このことで自治体職員や議員から問題提起がされたこともなく住民を含めたこともなく、住民を含めて関心が低いように感じています。
 この本に出会ったことを契機に学習の輪・運動の輪をつくり、拡げていきたいと思います。時間はあまりないようです。できるだけたくさんの人にこの本を読んでもらい、それぞれの分野でそれぞれの役割りに生かしていただければ幸いです。
 この本の内容について少し触れてみたいと思います。これを読んで感心が持たれる、強まる人が出てきてほしいという気持ちでまとめてみました。

1「地域主権改革」とは
 日本国憲法の理念の下に、住民に身近な行政は地方公共団体が自主的かつ総合的に広く担うようにするとともに、地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができるようにするための改革
(2010年6月22日閣議決定の「地域主権戦略大綱」)

2「地域主権改革」が実現する施策 
 1 義務付け・枠付けの見直しと条例制定権の拡大
 2 基礎自治体への権限移譲
 3 国の出先機関の原則廃止
 4 ひも付き補助金の一括交付金化
 5 地方税財源の充実確保
 6 直轄事業負担金の廃止
 7 地方政府基本法の制定―地方自治法の見直し
 8 自治体間連携・道州制
 9 緑の分権改革
*この本では、このうちの①と②を中心に書かれている。

3「地域主権改革」は、2011年に制定され2つの「地域主権一括法」によって現在主として次のことが進められている。
 1「(法令による自治体の事務に対する)義務付け・枠付けの見直し」
 これまで国が定めた基準が直接に規律していた法定自治事務について、国の基準に代って自治体が条例で定める基準に基づいて事務の執行が行われる。延べ201本の法律において行われる。
 2「市町村への権限の移譲」
 これまで都道府県が実施していた事務が市町村の責任で実施される。47本の法律

4「義務付け・枠付けの見直し」の見直しの目的
  「地方分権を実現するには、ある事務事業を実施するしかない かの選択それ自体を地方公共団体の自主的な判断に委ねることが 最も重要であるため…」(地方分権推進委員会最終勧告2001年6月)
 国の自治体への財政責任の見直しと連動させるためにナショナルミニマムの見直しと一体的に行うことを想定している。
 「義務付け」とは、一定の課題に対処すべく自治体に一定種類の活動を義務付けること。
 「枠付け」とは、自治体の活動について手続き・判断基準等の格付けを行うこと。

5「義務付け・枠付けの見直し」の下での条例づくり
 自治体が条例を制定する際、政令・省令等で定められた基準が「従うべき基準」なのか、「標準」なのか、それとも「参酌すべき基準」なのかを分別しなければならない。

 「従うべき基準」…条例の内容を直接的に拘束。必ず適合しなければならない基準
 「標準」… 法令の「標準」を通常よるべき基準としつつ、合理的な理由がある範囲内で地域の実情に応じて「標準」と異なる内容を定めることができる。
 「参酌すべき基準」… 自治体が十分参酌した結果としてであれば地域の実情に応じて異なる内容を定めることができる。

6 市町村への権限移譲
 ・対象は原則としてすべて
 ・都道府県の一方的な事務の押しつけや財政的負担を課すものは設計されない。
 ・権限が移譲されている法律(分野別)
    まちづくり     43法律
    福祉・保健     34
    環境・衛生     35
    産業        45
    生活・安全     20
    その他       24
     計       201
 ・都道府県別の権限移譲  平均40法律

7「条例化」には、各自治体の姿勢・判断。力量・施策・方針の内容が問われる。
 今年4月時点で条例制定に着手した自治体は、1,641(91.7%)都道府県はすべてで行われている。

8「条例化」に向けて提起されている事項
 1 児童福祉施設の設備及び運営基準
 2 児童自立支援施設の職員規定(施行令)廃止に伴う措置
 3 養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの設備・運営基準
 4 介護福祉サービス事業の設備運営基準
 5 障害福祉サービス、障害者支援施設の設備・運営基準
 6 医療計画の内容の一部の例示化と病院・診療所の人員・施設基準
 7 食品衛生検査施設の職員配置基準
 8 公共職業能力開発施設の実施基準
 9 公営住宅の整備基準・入居すべき低額所得者の収入基準
 10 準用河川の技術的基準・都道府県道・市町村道の技術的基準
 11 公共下水道の技術的基準・終末処理場・都市下水路の維持管理基準
 12 公民館・図書館・博物館の運営審議会・協議会の委員委嘱・任命基準
 13 へき地学校の指定、へき地手当などの基準

 これらの事項に加えて、「農業委員会」、「墓地管理」、「消防」について、見直しをすべき事項、現状との関係、問題点などが詳しく解説されています。

************ ***********

新刊紹介

鶴田廣巳・大阪自治体問題研究所 編 『橋下「大阪維新」と国・自治体のかたち』 ー人権・地方自治・民主主義の危機ー

自治体研究社 定価1,575円

主な内容
Ⅰ橋下「大阪維新」とはなにか? 
Ⅱ橋下「大阪維新」の地方自治像
Ⅲ「大阪維新」の開発戦略と大阪都構想
Ⅳ 橋下「大阪維新」の公務員政策
Ⅴ 大阪「市政改革プラン」を批判する
Ⅵ 橋下市政下における区役所改革と住民自治


画像の説明

橋下維新が地域の福祉・医療をこわす

大阪市政改革プランによって進む地域福祉・地域医療の解体・再編は「大阪都構想」推進への地ならし

• 中山徹・宮下砂生(編)
• 自治体研究社1,260円(税込)

事務局たより

第3回理事会兼新年会のご案内

 下記により理事会および新年会を行いますので関係者の皆さまご出席願います。
《理事会》
1 日時   2013年1月11日(金)午後3時から5時まで
2 場所   『吐玉荘』水戸市白梅3-10-8℡ 029-221-3333
3 議題   - 第12回自治体セミナーについて
       - 組織拡大・財政・その他について
       会議終了後、新年会を行います。

powered by Quick Homepage Maker 4.78
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional