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第32号

月刊「いばらきの地域と自治」既刊号すべて

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(第32号) (2011・08・22発行)

砂沼.jpg

砂沼・下妻市 


自然の中で遊べる広大な公園「砂沼広域公園」は、80ha(砂沼の湖水面積を含む)の広々とした公園。砂沼の地形や自然を生かして、四季折々の自然の中でスポーツや散策などが楽しめる。(砂沼は関東鉄道常総線下妻駅から西に少し行ったところ)

靖国は終の棲家と曝首(しゃれこうべ)
展望もなくて見ている展望台   
節電中氷の風が首をしめ
避難民盆に帰れず仮の墓

泉  明 羅

(泉明羅・本名 福田正雄 水戸市在住、句歴 十二年、所属 元吉田川柳の会)

レポート

玄海原子力発電所と玄海町
その政治倫理条例、情報公開条例の現状

 NPO法人・市民オンブズマン福岡のHPから引用した。原発事故に通底する問題所在を知る。
 佐賀県東松浦郡玄海町は人口約6,500 人。 昭和50 年には九州電力玄海原子力発電所の1号機が、平成9年には4号機が営業運転を開始した。平成21 年からは3号機でMOX燃料を使用した「プルサーマル」が実施された。

九州電力のHPから.jpg

 原発立地自治体の玄海町は、国から優遇措置により、電源3法による交付金で潤い、原発関連の雇用がもたらされてきた。上・下水道整備をはじめ「役場新庁舎」「玄海町産業会館」、「玄海町総合運動場」、「玄海町町民会館」、「玄海海上温泉パレア」など、一般会計予算80 億円程度の町としては考えられない公共事業が次々と実現した。玄海町の一般会計の歳入は6 割が原発マネーである。昨年度までの交付金の総額は265 億円にのぼる。

 玄海町の岸本英雄町長は現在2期目。町長の親族が創業した建設会社の「株式会社岸本組」は、町長が現在も同社の第三位の大株主である。町長の自宅斜め前に同社の玄海本店がある。その岸本組は、佐賀県、唐津市、玄海町といった自治体発注の工事を受注する一方、九電や西日本プラント工業を得意先としている。西日本プラント工業は九電の子会社で、火力発電所・原子力発電所の設備設計や製作、関連工事を行なうプラント企業である。

記者会見に臨む玄海町の岸本町長(右)と九州電力の真部利応社長.jpg

 岸本組のホームページには「主な取引先」として国土交通省や自治体が並ぶが、民間企業は九電と西日本プラント工業だけ。九電と密接な関係にあることがうかがえ、岸本組が受注した玄海原発関連の工事は少なくない。玄海町では政治倫理条例が制定されておらず、現職町長が大株主で、町長の弟が社長の岸本組が原発関連などの町発注工事を受注している。福岡県内の自治体は9 割が政治倫理条例を制定し、町長の親族企業は受注できないようになっている。さらに、玄海町の情報公開の請求権は、「広義住民」すなわち「町民」、「町内に勤務する者」などに限定している。

(「いばらきの地域と自治」編修委員会) 

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寄稿  

自治体学校(in 奈良)に初めて参加して

小松 豊正   石岡市議会議員(日本共産党)

 この4月に議員になり、初めての6月定例議会で市民の切実な願いを市政に届け、福祉・防災のまちづくりへの第一歩を切り開くことができたと確信している。
 全国のたたかいから学び、地元の活動に生かすために、奈良でおこなわれた第53回自治体学校に初めて参加した。
折りしも石岡市議会では、石岡市が都市再生機構から石岡駅東側の土地、約1万6千平方メートルを約4億8千万円で購入する議案について市長が「説明不足で取り下げる」事態となっていた。これは私が議案質疑で、石岡市と都市再生機構が締結した「協定」を市民の代表である議会にまったく報告も説明もしなかったことを徹底追及した日の夜に突然表明されたことだった。石岡駅周辺整備計画を市民の要望にそうように進めるためにはどうしたらよいか、いったい都市整備機構はまちづくりにどういう役割を果たしているのか・・・などが私の問題意識であった。私が参加した分科会「地域経済の再生、循環をどうつくるか」は、その問題意識にかみ合うものだった。この分科会に参加して、森靖雄氏(愛知東宝大学 地域創造研究所 顧問)の講演、「名古屋市中小企業実態調査の取り組み」など3つのレポートを拝聴することができた。いずれも実情をしっかり調査し、そのうえでまちづくりを市民とともに実践的に切り開きつつあるものだった。
私は「まちづくりの専門家集団といわれる都市再生機構をどのように考えたらいいか」と質問した。森氏はまさに明快に次のように答えた。「それは、自治体の外部組織をいかにまちづくりに活用するかという問題です。まちづくりにはふたとおりの方法があります。一つは、外部資本に依存するやり方です。もう一つは内発的発展の力でまちづくりをすすめるやり方で、地域に住む人々の知恵と可能性を集め、地域をつくり変えていくことです。前者は、自治体執行部が工場誘致がまちづくりと考え違いをすることに通じます。ですからこのやり方だと住民の意見が軽視されることになっていきます。みんなが納得し喜びあえるまちをつくっていくためには、そのまちに自分の代から子々孫々まで住み続ける地域住民の声を最優先にしたまちづくりが求められます。」
 私はこれだと思った。市の執行部がこういう立場に立ちきれていないから、都市再生機構との「協定」を1年4ヶ月にわたって議会にも市民にも報告・説明しないできてしまったのではないか。「調査なくして政策なし」という森氏の指摘も心に残った。石岡に帰ってから関係者に聞いてみると、市として毎年アンケート調査は実施しているとのことであった。また、まちづくりにかかわったことのある元職員は「住民説明会をひらいても集まりが悪いこともあった。ほんとうに住民の要望や意見を集約するには、時間と労力がかかる」とも話していた。
 1979年に、墨田区役所の係長以上の管理職が全員、区内の事業所を訪問してよく実情を調査して、中小業者振興基本条例をつくった。今回は名古屋市職労が手分けして中小企業を訪問してアンケート調査をおこなっていることが報告された。いま石岡駅周辺整備計画に市民の目が注がれている。
 私はまず、石岡市内の様々な団体、個人が共同して市民の要望を調査することから始めるべきではないかと考えている。〔以上〕

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放射能汚染から子どもたちをまもって
「放射能汚染に対する女性たちの反応や新婦人のとりくみ」

深澤 冷子   新日本婦人の会茨城県本部

 東日本大震災とあわせて襲ってきたのは、福島第一原発事故による目に見えない放射能汚染でした。子どもたちの被ばくへの心配は増幅していきました。私たち新婦人(新日本婦人の会の略称)は、特に妊婦や子どもに関して県に『緊急要請書』をおこない県災害対策課と懇談をしました。ヨウ素剤の緊急配布、飲み水や農産物汚染検査と結果公表についてです。
 「飲み水大丈夫?赤ちゃんのミルクは?」「何を食べたらいいの」「洗濯物は外に干したらいいの」マスコミ・テレビの一方的な小出し情報に振りまわされる日々が過ぎていきました。

新日本婦人の会.jpg

しかし、県南地域でホットスポット場所がわかると、子どもたちの被ばく、健康への影響はどうなるのかと不安はますます高まるばかりです。学校給食の食材も心配になり、自主的にお弁当持参を希望する学校もあります。校庭の汚染土壌除去も親たちの参加ではじまりました。
 市の調査を待っていられないと水戸支部は、放射線量測定器を独自で購入し、会員たちは自宅付近を中心に測定してマップを作成しています。
 7月2日の原発ゼロ集会に触発されて7月23日、浜岡原発永久停止廃炉集会と同じに日に、水戸駅南で「原発ゼロ」「東海原発廃炉に」の署名行動、その後、平和公園に向かって浴衣をきて親子70人で放射能から子どもをまもろう・ひまわりパレードを行いました。高校生たちからも注目、ビルの窓からもエールが、飛び入りもあって、もっとみえる運動をと、とりくんだパレードは、みんなに待たれていたと期待の大きさを感じました。今度は8月28日に土浦で第2回目のパレードをします。「原発とめたら、電気不足になるのでは?」「自然エネルギーで大丈夫?」という方たちともいっしょに、安心して子育てできる環境を一日も早くとりもどすために運動を大きくしていきたいです。

新刊紹介

中嶋 信/編・著 自治体研究社、2011年6月 A5判 1,800円
『住民がつくる地域自治組織・コミュニテイ』

山崎丈夫 自治体研究社 2011年7月、1365円
『大震災とコミュニテイ』ーコミュニテイと民主主義が復興に向かうパワーを引き出す

石川康宏  自治体研究社 2011年7月、1680円
『人間の復興か、資本の論理か 3・11後の日本』

清水修二  自治体研究社 2011年7月、1365円
『原発になお地域の未来を託せるか』 
なぜそこに原発が何基もあるのか?、利益誘導システムの破綻と地域再生への道を示す

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