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第14号

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「いばらきの地域と自治」(第14号)


 

  • 身に覚え 疑惑の金に 目がくらみ   
  • 基地いらぬ ジュゴンも人も 風までも
  • ひま酒を 呑んでよいかと 聞く官僚
  • 空港は 機影ひとつに 涙ぐみ

作:泉  明 羅

(泉 明羅・本名 福田正雄、水戸市在住、句歴十年、所属 元吉田川柳の会)



地域資源の活用ぬきに地域再生はない

山本千秋

(茨城県自治体問題研究所理事、森林林業研究者)

 昨年、つくば市で開かれた母親大会で、旧筑波町の地域づくり分科会を担当する機会があり、関連情報を収集している中で「ストロー効果」という言葉を知りました。地方都市が発展を期待して高速交通網等(ストロー)を誘致しても、期待に反し小経済圏のメリットが大経済圏に飲み込まれて過疎化に拍車が掛かること、を指すそうです。

 こうした現象は全国各地で起こっており、飲み込んだ勝ち組も、いつか別の経済圏に飲み込まれる恐れがあります。何時からこんな形の「地域こわし」が始まったのでしょうか。それぞれに特色を持つ地方都市や地域に同じモノサシが当てられ、競争に負けた地域が次第に活力を失っていくなど、耐えられないことです。
 
 地域活性化といえば、大型公共事業やハコモノ造り、企業誘致等が常套手段になっていますが、当座はそれでしのげても、地域の持続的な発展につながっている事例は少ないようです。国から地方自治体まで、政官(公)業の鉄のトライアングルで事業が起こされ、当の地域は「お客さん」にされているからです。

 こうした状況を打開する上で、次の3点が重要です。第一は、国土の8割の地域で展開している農林水産業を、魅力ある産業として国が本腰を入れて振興することです。
 第二は、地域ごとに異なる水、土、緑の多様な地域資源を生かし切ることです。バイオマス資源は低炭素社会にもっとも調和します。第三に、地域づくりの主人公は地域の住民です。国や自治体の支援は不可欠ですが、住民が深く関わる必要があります。

 


資 料

09年家計調査

実質収支大幅に下落  低収入ほど減少幅大

 総務省が16日公表した家計調査報告によると、2009年平均の勤労者世帯の実収入は、前年から名目で4、6%減、物価の影響を除いた実質で3、1%の減少と大幅に下落した。
 このうち、世帯主の収入が実質で3、6%の低下と影響が大きくなっている。

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 また、勤労者のうち単身世帯の収入は実質で8、5%の減少となっており、若い世代での収入低下も深刻です。
 こうした収入低下によって、消費支出も前年に比べ名目で2、9%、実質で1、4%の減少となりました。消費支出のなかで実質減少幅が大きいのは、外食の6、6%減、被服・履物の4、5%減、交通費の6、8%減、こづかいの8、5%滅、仕送り金の8、4%減となっており、節約が衣食にも大きく及んでいることを示している。

 また、勤労者世帯を収入順に世帯数で分類した5分位階級別に実収入を見ると、収入の低い層から5、7%滅、3、5%滅、6、0%滅、0、5%滅、2、3%滅と、収入が低い層ほど減少幅が大きくなっている。
 収入の低い層順に見た消費支出も、7、8%減、2、3%増、4、0%減、0、6%増、0、1%増と、収入が低いほど、消費も減少しており、エコカー減税やエコポイントなどの優遇策が、収入の高い層に効果があったことを裏付けています。


          

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